20人は深夜2時、長さ1.2m、幅40cm金属板を渡って救出…スカイツリーのエレベーター事故 24日も点検休業
東京都墨田区押上1の東京スカイツリー(高さ634メートル)で22日午後8時20分ごろ、「エレベーター内で閉じ込めが起きた」と119番があった。運営会社の東武タワースカイツリーなどによると、エレベーターが地上約30メートルで停止し、女児2人を含む男女計20人が閉じ込められた。約5時間半後の23日午前2時ごろ、全員救出され、けが人や体調不良者はいなかった。

㊧エレベーターの閉じ込め事故があった東京スカイツリー(米田怜央撮影)。右は救出時に使われた金属板=東武タワースカイツリー提供
◆16日の定期点検では異常なかったが…過去にも2度
救出作業は23日午前1時15分ごろに始まった。消防隊員らが別のエレベーターを同じ高さに横付けして、両基の緊急用ドアの間に、長さ1.2メートル、幅40センチのステンレス製の板を渡し、閉じ込められた人たちを乗り移らせた。

停止したエレベーターからの救出時に使われたステンレス製の板=東武タワースカイツリー提供
全員が移ったエレベーターが5階出入り口まで降り、脱出。その場でメディカルチェックを行い、希望者には同社がホテルやタクシーを手配した。
同社によると、16日に実施した定期点検では異常はなかったといい、原因を調べている。
事故では、地上350メートルの「天望デッキ」と4階とをつなぐエレベーター4基のうち、2基が停止した。下降中だった1基の乗客が閉じ込められ、もう1基は客は乗っていなかった。エレベーターと外部との連絡装置はつながらず、客が携帯電話で連絡を取っていた。簡易トイレや非常用飲料水、ブランケットは備えられていた。
事故の影響で、天望デッキと、その上の地上450メートルにある「天望回廊」にも一時、計1200人が取り残された。発生から約2時間半後の22日午後11時ごろ、動いているエレベーターで全員が地上に降りた。

エレベーターの停止トラブルで23日は臨時休業した東京スカイツリー周辺。休業を知らずに訪れた人もいた=23日、東京都墨田区で
スカイツリーのエレベーターでは2017年、2015年にも客が閉じ込められるトラブルがあった。2017年3月は今回と同じ1基が27人が乗った状態で地上300メートル付近で18分間停止。原因は分かっていない。2015年は36人が29分間閉じ込められ、センサーの不具合と判明した。
◆事前購入の入場チケットは払い戻しの対応
同社は23日、スカイツリーを臨時休業としエレベーターを総点検した。24日も点検継続のため休業する。
事前購入の入場チケットは払い戻しの対応をする。チケット販売窓口では23日、休業案内を見てから引き返す観光客が相次いだ。埼玉県熊谷市から子ども2人と遊びに来たという女性(38)は「点検になっていたとは知らなかった。初めて上るつもりだったのに残念」と話した。
スカイツリーは電波塔で、エレベーターは定員40人、約50秒で天望デッキに到達できる。事故を受けて同社は「ご心労をおかけしてしまい、心よりおわび申しあげます」とのコメントを出した。(米田怜央)
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