潜水艦部隊に女性隊員増加「男性だけの船よりも精強性アップ」との声も 背景に「WPS」

今月8日は国際女性デーです。海上自衛隊では、潜水艦任務にあたる女性隊員が増えています。そのわけを取材しました。

■「男性だけの船よりも精強性アップ」

海上自衛隊・呉基地で行われていたのは、潜水艦の乗員を目指す幹部自衛官の着任式です。

潜水艦教育訓練隊 原利光司令

「世界には2種類の船しかない。潜水艦か潜水艦に沈められる船」

国防の最前線で活動する潜水艦。今年は、過去最多の4人の女性幹部が入隊しました。

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潜水艦乗員を目指す奥田こころ3等海尉

「過去、国防そのものは男性が担う仕事でした。自分が希望した仕事に就けることをすごくうれしく思っています」

潜水艦では、狭いスペースでおよそ70人の乗員が、長いときは数か月、警戒監視などの任務に従事します。もともとは、人手不足や女性活躍推進の必要性から6年前に女性隊員が初めて配属されましたが――

第2潜水隊群 中野聡群司令

「女性を取り入れることによって、いろんな意見が出てくるというところは、ひいては男性だけの船よりも精強性がアップすると考えています」

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潜水艦では、閉鎖された空間で任務にあたります。限られたメンバーで作戦を立てるからこそ、女性を含めた多様な人材がいることがチームをより強くするとわかり、女性の人数を増やすようになったといいます。

一方、女性を増やす上で求められるのが環境整備です。寝室に女性区画を作ることなどに、「非効率的」ではないかと声が上がっていることについては――

第2潜水隊群 中野聡群司令

「(6人用の女性区画に)フルで5、6人乗せれば、まったく非効率になりませんので、女性の能力を生かすことのほうがメリットになる」

■女性の主体的な参加、国際社会の平和に

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防衛省・自衛隊が女性の登用を増やす背景には、国際的な気運の高まりがあります。それが、「WPS」という言葉です。

「女性(Women)」「平和(Peace)」「安全保障(Security)」を意味する英語の頭文字で、1990年代のアフリカなどの内戦を受け生まれました。紛争などで弱い立場に置かれる女性が安全保障のあらゆる場面に主体的に参加することで、国際社会の平和につながるという考え方です。

小泉防衛相

「WPSを推進することで多様な人材が能力を発揮できる環境がもたらされ、防衛省の人材育成および組織の能力強化につながります」

一方で、女性隊員のさらなる活躍のためには、仕事と育児の両立など生活や勤務環境の整備が課題です。多様な人材を生かすことでより強い部隊に。

奥田こころ3等海尉

「奥田なら任せておける、達成してくれるだろうと、一番最初に名前を挙げていただけるような潜水艦艦長を目指しています」