54歳、料理家が春に繰り返しつくる「保存食」レシピ2選。とびきりみずみずしい新タマネギは今だけ

季節の食材や果実を生かしたシンプルな料理や保存食が得意な料理家の中川たまさん(54歳)。現在は神奈川県の逗子の持ち家で夫と社会人3年目の娘と3人で暮らしています。昔は旬の食材を追っかけるように、せわしなく手仕事をしていましたが、年齢を重ねたことで好きなものや使い勝手のいいものに絞って仕込みをするように。そんな中川さんに、春になると繰り返しつくる「新タマネギ」と「タケノコ」の保存食のレシピを聞きました。

※ この記事は『年を重ねて今を彩る 暦の手仕事』(日本文芸社刊)より一部を抜粋し、再編集しています。

【写真】ご飯がすすむ!「タケノコのメンマ風」

春にぴったりな保存食レシピを紹介

フレッシュなサラダが食べたくなる時期の名脇役

少しずつ気温が上がりだすと、みずみずしいものを体が欲してきて、冬にはあまり食べなかった生野菜のサラダを食べたくなります。ちょうど庭では、ルッコラやレタス類が元気に育つようになり、サラダが食卓に並ぶことが多くなります。そんな季節のサラダにぴったりなのが新タマネギです。

タマネギは生でも加熱してもおいしく、大好きな野菜のひとつ。年間をとおしてたいてい常備していますが、この時期はとびきりみずみずしい新タマネギが出回るので、必ず「新タマネギドレッシング」をつくります。加熱したものと生のものを使った「食べるドレッシング」のような調味料。生野菜はもちろん、旬の蒸し野菜に添えたりして、この時期だけの味わいを存分に楽しみます。

市販のドレッシングも今では無添加のものがたくさんありますが、手に取る前に「本当に使いきれるか」を一度考えます。結果、やっぱり手づくりがいいと気づくのです。

●新タマネギドレッシング

【材料】

  • 新タマネギ 2個(約250g)
  • 米油 1/4カップ
  • 米酢 1/4カップ
  • 塩 小さじ1/2

【つくり方】

(1) 新タマネギは皮をむいて縦半分に切り、芯を除いてくし形に切る。

(2) 湯気が上がったせいろに(1)を1/2量入れ、フタをして中火でやわらかくなるまで20分ほど蒸す。

(3) ミキサーにすべての材料を入れ、なめらかになるまで攪拌(かくはん)する。

(4) 清潔な容器に入れてフタをする。

<つくったらすぐに食べることも可能。保存は冷蔵で1週間ほど>

父から受け継ぐ春の味覚

父は7、8年前に体が不自由になってから介護施設でお世話になっています。それまでは大分の山間で暮らし、樹木医をしたり果樹園や茶畑の面倒を見ながらいろいろな植物を育て、季節ごとに収穫したものを送ってくれました。タケノコもそのひとつです。

父からのタケノコ便がなくなった今では、鎌倉や逗子のレンバイ、三浦の直売所などで購入しています。たまにゆでたものも販売していて、危うくそっちを手に取りそうになりますが、やっぱり自分でゆでると春を感じることができるので生を購入します。こういう地味な作業は夜にするのが好き。

晩ごはんをすませてからコトコトゆで始め、寝る前に火を止めて翌朝にゆで加減を確かめます。ちょうどよくなっていたら、まずは炊き込みご飯に。タケノコと細かく刻んだお揚げをだしと一緒に炊き込んで、あっさりとした味を楽しみます。

最近は、ゴマ油やオイスターソースなどでさっと煮たこっくり味の「メンマ風」もヒット。ご飯もお酒もすすみます。

●タケノコのメンマ風

【材料】

  • タケノコ(下ゆでしたもの) 150g
  • ゴマ油 大さじ1
  • A[しょうゆ大さじ1/2 みりん大さじ1/2 酒大さじ1/2 オイスターソース大さじ1/2 水1/4カップ]

【つくり方】

(1) タケノコは2cm幅に切ってから3mm厚さに切る。

(2) フライパンにゴマ油を入れて中火で熱し、(1)を入れて炒める。全体に油がなじんだらAを加え、汁気がなくなるまで煮る。

(3) 清潔な容器に入れて粗熱をとり、冷蔵庫でひと晩おく。

<冷蔵で4~5日ほど保存可能>

※ おかずをつくりおきする際は、清潔な保存容器に入れて保存してください。保存状態によっては傷みやすくなることもあるので、保存期間内であっても早めに食べるようにしましょう