「孤独のグルメ」主演の松重豊、五郎役を「次の人に譲る道筋は作らなければ」持続可能な作品へ「必死に考えている最中です」
海外でも人気のテレ東系ドラマシリーズ「孤独のグルメ」主演の松重豊が16日、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見した。「ハリウッド版をやるなら、誰にやってほしい?」と問われると、「原作(漫画)の絵に近いということでは、ニコラス・ケイジ。断られたら、ジョージ・クルーニーも(候補に)挙げていただければ」と答え、会場を沸かせた。

日本外国特派員協会の記者会見会場に登場した松重豊
同作は2012年の深夜帯から始まった。輸入雑貨商を営む主人公・井之頭五郎が、営業先で見つけた飲食店にふらりと立ち寄り、モノローグで感想を語りながら、一人で自由に食事を堪能する。昨年は松重が監督・脚本も務めた映画も公開され、現在シーズン11が放送中だ。海外でも放送され、韓国では1人で外食することを肯定的に捉える見方が広がるなど、食文化にも影響を与えたという。
撮影は順撮りで、作中で登場する順に料理をたっぷり平らげていく様子をドキュメンタリーのように撮っていく手法。「最初からのお約束で本当に食べきっているので、安心して見ていただければ」とほほえむ。体形維持の秘密を問われると、「撮影前日から(食べる量を)セーブして、その日も朝や帰ってからは食べないので、総カロリーでは普段より食べないくらい。シーズン中はやせていくんです」と明かした。

「淡々と食事というものに向き合う、そこに特化したところが新鮮に映ったのでは」と振り返る松重豊
現在のインフレにも言及し、稼ぎが多いようには見えない五郎が「夕飯に4000、5000円かけられるのか不安。夢と現実がかけ離れてしまうのは寂しいですね」と語った。
63歳を迎え、年齢的に五郎役を「次の人に譲る道筋は作らなければ」と語る。当初から番組に関わっているのは、松重とベテランスタッフ1人だけ。「役者さんに負担をかけない、持続可能な作品としてつなげていく方法を必死に考えている最中です」

「外国特派員の方たちの食生活にも興味がある」と語る松重豊
海外からも人気を集める作品の魅力を「(五郎が)今食べたものにどんな感情を持っているのか、想像させるように積極的に演じている。表情や少しのシグナルを読み取ることが面白いと思っていただけているのでは」と分析する。昨年の映画の撮影で海外を訪れたことも新たな気づきにつながったという。
「『これ、おいしいでしょ』というのは言葉や民族を超えた共有感。『食べる』というキーワードで国と国の理解につなげていくことが僕の夢ですし、希望です。数限りなく行ってみたいところはあるので、『ぜひうちに』という声と予算的な援助があれば、どこにでも行きます」と意欲的に語った。