58歳・川上麻衣子さん、グレーヘア移行中の悩み。「老け見え」の原因は髪色ではなく「諦める心」だった

女優・川上麻衣子さんの暮らしのエッセー。 一般社団法人「ねこと今日」の理事長を務め、愛猫家としても知られる川上さんが、猫のこと、50代の暮らしのこと、食のこと、出生地であるスウェーデンのことなどを写真と文章でつづります。今回は、白髪染めをやめて1年9か月経った現在の心境について。グレーヘアに移行中の川上さんが見つけた、年齢を重ねても「老け」ずに「すてき」でいるための秘訣を語ります。

うねる、広がる、ベタつく…夏の髪の悩み。グレーヘア移行中の憂うつな季節, 白髪染めをやめて1年9か月、ようやくグレーの髪が増えてきて…, 役づくりで80代に挑戦!その後もグレーヘア続投を決意, 「老け見え」の正体は、髪の色ではなく「諦める心」, 諦めずに試すワクワク感こそが「若さ」の源, 求めたいのは「若さ」より「すてき」。カギはツヤと姿勢

【写真】川上麻衣子さんが80代に挑戦した際のヘアメイク中の様子

うねる、広がる、ベタつく…夏の髪の悩み。グレーヘア移行中の憂うつな季節

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ムシムシとした、日本独特の気候を感じる季節がやってきました。「発酵の国」ならではの湿度の高いこの時期。肌には悪くなさそうですが、とにかく髪の毛が悩みの種。これは年齢に関わらず、ほとんどの方が感じているストレスではないでしょうか。

私自身、思い起こせば朝シャンに明け暮れていた学生時代から、梅雨の時期の髪の毛にはいら立っていました。とくに猫っ毛で、微妙にくせのある髪質のため、広がるし、うねるし、ベタつくし…。

せっかくドライヤーでしっかりと引っぱりながらブローしたにも関わらず、一歩表に出た途端、モワーッと広がっていく感じが気持ちをズンと重くします。

さらに現在グレーヘアに移行中の私にとっては、憂うつ感満載の季節となっています。

白髪染めをやめて1年9か月、ようやくグレーの髪が増えてきて…

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右分けの際のサイドと後ろ姿

この秋には2年目を迎える、グレーヘアへのチャレンジ。今回はその現状報告を兼ねて、私自身が行っている対策を紹介したいと思います。

そもそも、「染めるのはいつでもできるのだから、とりあえず白髪染めをやめてみよう!」という軽い気持ちからスタートしたのが23年の10月頃となります。実際染めるのをやめてみると、思いのほか黒髪が多く残っていて、そう簡単には黒髪から美しい白へと移行できないことを実感。

「グレーヘア」というネーミングはいつ頃から耳にしていたか思い出せませんが、たしかに“グレー”とのつき合い方がポイントとなるのは間違いなさそうです。

役づくりで80代に挑戦!その後もグレーヘア続投を決意

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80歳役の際のヘアメイクの様子。白髪はメイクで少したしてもらい調整

ブリーチをして、おしゃれに乗り越える方法などもありますが私の場合、たまたま迷っていたときに都合よく(!?)50代から80代にかけてを演じる仕事が舞い込んできました。

そうとなれば、できる限り白髪を残し、地毛を生かして老け役に挑もうと考えました。その1つの対策として、髪の分け目を利用することに。左分けのときには黒髪が多く見えるように、表面だけヘアマニキュアなどでカバー。右分けにしたときには、白髪が目立つように一切手を加えないよう心がけてみました。

この対策は割合とうまくいったようで、先日80歳の役を撮影した際には白髪が大活躍をしてくれました。ひとつの着地点として目標としていた撮影が無事に終わったところではありますが、しばらくはこの手法を続けていこうかと思っています。

「老け見え」の正体は、髪の色ではなく「諦める心」

目的の仕事が終わったにも関わらず、すぐに黒髪に戻そうと思わなかった最大の理由は、この約2年間のチャレンジのなかで、老け込んで見せないために必要不可欠な条件は、髪の「色」よりも「ツヤ」であることを学んだからです。これがいちばん難しい…。

しかし、蒸し暑く煩わしいこの季節にハタと気がついたのです。

「老け込んで見えるのは容姿ではなく、諦めてしまう精神にある」ということ。そして、いかに自分が諦めることに慣れていたかを。

諦めずに試すワクワク感こそが「若さ」の源

思いどおりにまとまらない髪に苦労しながら、自分に合った対処法を必死で探していた十代、二十代の頃。数多く並ぶシャンプーの中から自分に合う一品を見つけることに必死となり研究熱心でもありました。

60歳を目前に、ドラッグストアーで改めて1つ1つの商品をながめてみると、当時よりも品数は豊富にあり、何十年もロングランの懐かしい商品もあります。品定めをしている時間は、なぜか若返った気持ちになり、少し変わるかもしれないことにワクワクとしてきました。

若さとは…諦めずに試してみること。そして時間をかけて整えていく心の余裕が大事なのではないでしょうか。

求めたいのは「若さ」より「すてき」。カギはツヤと姿勢

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ヘアケアアイテム。昔購入したヘアアイロンも活躍

以前より進化したヘアアイロンも、この季節、この年齢には重宝します。どうせアイロンしたところで…ではなく試してみること。

また食生活を見直し、内面からツヤをつくり出す(健康になる)ことも重要です。考えてみればツヤを求める工夫は、体にとっていいこと満載の一石二鳥かもしれません。

髪のツヤ、爪のツヤ、肌のツヤ。

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普段食べている食事。夏バテ防止のオクラ、大根おろし、大和芋、発酵玄米

どれも若さの象徴のように思えて、「なにを今さら…」という気持ちにもなりますが、そこをあえて諦めずに、追及する心意気が若さにつながると思うのです。

考えてみれば実際に若かった頃でさえ、ツヤを得るためには努力をしていたはずなのです。若くてもパサつく髪や肌のトラブルは抱えていたはずです。諦めがいちばん厄介。

そしてもうひとつ、大切だと感じているのはやはり「姿勢」です。

今私が求めているのは「若いですね」という歯の浮くようなお世辞言葉ではなく、「すてきですね」とほめてもらえること。若さよりもさらに魅力的に感じます。

そのためにも今一度、体の軸をしっかりと意識をして、諦めない生活をしたいと喝を入れる“グレー世代”です。