今年の夏は暑すぎたが、この手があったのを忘れていた⋯日本に「サマータイム」を導入せよ!

あの「自民税調のドン」も導入を提唱

今年の夏は異常な猛暑だった。そんな中、皆が忘れているであろう、ある制度が永田町で再び注目を集めている。

夏のあいだ、全国の時刻を標準時より1時間進める「サマータイム」だ。

「今、真面目にサマータイムの導入を議論するタイミングがやってきました」

こう語るのは、自民党税制調査会長の宮沢洋一氏だ。

「サマータイムを導入すれば、これまでより1時間早く出社し、1時間早く退勤することになる。朝の涼しいうちに通勤できればストレスは減るし、頭もよく回るから仕事も捗る。

明るいうちに仕事が終わるから、そのあとは気の合う友人たちと会食したり、ゴルフの打ちっぱなしに行ったり、資格を取るための勉強をしてもいい。精神的にも豊かになるし、経済効果も大きいです」

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日本の財政規律を守る立場から、消費減税には厳しい「税調のドン」も、サマータイムの導入による経済発展には大いに賛成なのだ。

実は日本でもサマータイムを導入していた時期がある

近畿大学情報学研究所所長の夏野剛氏も「今夏は朝7時には、暑くて犬の散歩もできなかった」と嘆き、こう言う。

「5〜8月は朝5時には既に空が明るくなっていて、暑くて目が覚めてしまう。それで寝不足になっている人も多いでしょう。せめて朝6時くらいに日が昇るよう調整するべきではないでしょうか」

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いいことずくめに思えるサマータイムだが、これまで日本では何度も導入が検討されながら、見送られてきた歴史がある。なぜか—。

実は日本は終戦直後、サマータイムを導入し、4年で廃止した経緯があるのだ。GHQの指導のもと、'48年5月から時計を1時間進めたところ、これが国民から不評を買った。百年コンサルティング代表の鈴木貴博氏が説明する。

「サマータイムを経験したのは、ちょうど私の父親世代ですが、『日が沈むまで家に帰らせてもらえなかった』と言っていました。要は1時間早く出社させられて、残業が増えただけというわけです」

この失敗がトラウマとなり、日本ではサマータイムの導入が進んでこなかったのだ。

企業が独自で導入したサマータイムの「すごい効果」

しかし、時代は変わった。前出の宮沢氏が言う。

「今は働き方改革も進み、導入当時のような残業問題は起こらないだろうと思います」

最近では国に先駆け、独自にサマータイムを実施している企業もある。その一つが、コンビニ大手のファミリーマートだ。4年前から「ファミマサマータイム」を掲げ、7月中旬から9月中旬の2ヵ月間、就業時間を1時間前倒ししているのだ。

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その結果、節電効果が確認できたばかりか、働き方改革が進んだという。'24年度の実施後アンケートでは、「(残業の)労働時間が減った」との回答が25・7%(前年比+3・3ポイント)となり、「増えた」の20・4%(同−4・9ポイント)を上回る結果になった。広報担当者が語る。

「サマータイムに入り、帰りの時間をより意識するようになった結果と推測します」

サマータイムはむしろ業務効率化を後押しするのだ。

後編記事『「自民税調のラスボス」も大賛成で永田町が動き出した!「サマータイム」導入で日本経済がよみがえる』へ続く

「週刊現代」2025年09月29日号より