大統領の地位を悪用? 任期中に資産を増やすトランプ大統領
大統領の地位を利用して、ますますリッチに

『ザ・ニューヨーカー』誌によれば、トランプ米大統領は返り咲きを果たしてからというもの、その資産を数十億ドルも増やしたとされている。さらに、第1次トランプ政権においても、大統領という立場を利用して莫大な富を築き上げていたようだ。
返り咲き後に手に入れた34億ドル

『ザ・ニューヨーカー』誌のデイヴィッド・D・カークパトリック記者は今年8月に掲載された記事の中で、大統領一家は第2次トランプ政権発足後に、34億ドルもの大金を手に入れたと指摘。その大部分は仮想通貨や不動産事業、ライセンス契約による収入だという。さらに、トランプ大統領個人や一家に対する贈り物なども無視できない。
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仮想通貨事業による収入

『ローリング・ストーン』誌の分析によれば、トランプ大統領は仮想通貨事業だけでも、23億7,000万ドルという巨額の利益をあげたと見られている。
その他の主要な収入源

さらに、息子2人が主導した投資により、一家は3億3,960万ドルの利益を上げたほか、フロリダ州にあるトランプ邸「マー・ア・ラゴ」は1億2,500万ドルの収入を生み出した。これらに加えて、大統領が所有するメディアも資産増加に貢献している。しかし、いま問題視されているのは、第1次トランプ政権下で同大統領が行っていたサイドビジネスだ。
第1次トランプ政権下でのビジネス

NPO団体「ワシントンに責任と倫理を求める市民の会(CREW)」の報告により、トランプ大統領は第1次政権下において、外国事業から大きな利益をあげていたことが発覚したのだ。
トランプ大統領はいくら稼いだのか?

CREWいわく、同大統領は当時、米国外で展開するビジネスにより、1億6,000万ドルの収入を得ていた。さらに、複数の外国政府と取引をしていた形跡もあるという。
米政界の腐敗を追及するNPO

CREWは米政界の腐敗を追及するNPOであり、2023年4月にはトランプ大統領が第1次政権中に行っていた国際ビジネスに関し、批判的な報告を行ったことで知られている。
大統領の職務とは利益相反

その報告によれば、トランプ大統領の納税・財務データは同大統領が外国でのビジネスから数億ドルに上る利益をあげていたことを示しており、その大部分は大統領としての職務とは利益相反にあったという。
外国ビジネスの内訳

これらの収入の3分の1は同大統領がアバディーンとターンベリー(スコットランド)に所有するゴルフリゾートによるもので、5,800万ドルもの利益を生み出していた。また、バンクーバー(カナダ)にあったホテルによる収入も3,650万ドルあったという。
その他の国々でも……

さらに、トランプ大統領はアイルランド事業で2,440万ドル、インドネシア事業で970万ドル、インド事業で960万ドルの利益をあげていた。しかし、CREWは大統領によるこのような外国事業は認められるべきではないと主張。
不正行為は見つからなかったが……

同NPOはトランプ大統領の外国事業について、相手国に政治的な見返りがあったことは確認されていないが、多くの利益相反を抱えていたことは事実であり、クリーンだとは言い難いとした。
利益相反を否定していたトランプ大統領と支援者たち

同NPOいわく:「トランプ大統領や家族、共和党の支援者らは、任期中に同大統領が事業から撤退しなくとも、利益相反は生じないと国民に繰り返し保証していた」
守られなかった約束

CREWはさらに、「また、外国における利益相反について、トランプ大統領および同氏が所有する企業は外国事業を一時停止すると約束していた。ところが、この約束は守られなかった」としている。
汚職疑惑の例

たとえば、2018年には米国の駐英大使に対し、全英オープンの開催地を自身が所有するターンベリー・ゴルフリゾートに変更するよう要請したとされている。
全英オープンの開催地変更

NPR放送によれば、当時の駐英大使ロバート・ウッド・ジョンソン6世は米大使館職員に対し、トランプ大統領との友好を考慮し、全英オープンの開催地変更を求めたという。
大使館職員による忠告

これについて、米大使館の職員だったルイス・ルーケンス氏は「合衆国政府の倫理規則に違反するばかりか、一般的に言っても不適切だと大使に忠告」したそうだ。NPR放送が伝えている。
食い違う証言

ところが、ジョンソン駐英大使はこの忠告を無視し、当時のスコットランド大臣デイヴィッド・マンデルに対して開催地変更を要請したと見られている。ただし、NPR放送いわく、英国政府は「ジョンソン大使が全英オープンやその他のスポーツイベントに関して要請を行ったという事実はない」と主張しているとのこと。
つきまとう疑惑

いずれにせよ、このようなケースは後を絶たず、CREWが2019年に発表したデータによれば、各国の政府関係者がトランプ大統領の所有する不動産を訪問した事例は2,222件に達するほか、同大統領の所有地で開催された政府主催のイベントは272件に上ったという。
その他の問題

さらに、政府高官が自らのプラットフォームを利用してトランプ・オーガニゼーションを宣伝したり、外国政府がトランプ・ブランドに商標を付与したりするケースも数百件におよんだとされる。
「今後も明かされることはない」

CREWいわく:「トランプ大統領の外国ビジネスとのつながりが大統領としての意思決定にどの程度、影響を与えたのかについては、今後も明かされることはないだろう」
大統領にふさわしくない行動

同NPOはさらに、「ホワイトハウスにおけるトランプ大統領の行動は金銭的利益によって左右されており、個人的な関心のせいで国家の利益が損なわれていたことを示す証拠はたくさんある」とした。
さらなる解明が待たれる

そして、トランプ大統領が「私腹を肥やすために大統領の地位をいかに悪用した」のかについては、さらなる解明が待たれると結論づけた。
増え続けるトランプ大統領の資産

さらに、同NPOが2021年2月に公開した報告書によれば、トランプ大統領は第1次政権の任期中に各種事業から16億ドルもの収入を得ていたとされる。しかし、返り咲き後に築き上げられた資産は34億ドルとさらに莫大であり、こちらも問題となる可能性がある。
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