望月ヘンリー海輝が語ったブラジル戦の12分間 無我夢中でつかんだ手応えと「1発目の駆け引き」の反省

〈密着マーク・町田〉

 無我夢中の12分間だった。日本代表の望月ヘンリー海輝は14日のブラジル戦で試合終盤に守備固めで起用され、歴史的な1勝に貢献した。「怖かった」とも漏らした一戦を経て、早くも成長の兆しを見せている。(加藤健太)

◆記者への受け答えも堂々と

 サッカー王国撃破の熱狂から2日。望月は所属するFC町田ゼルビアに合流した。リーグ戦が残り5試合となったチームの戦いに頭を切り替え、小雨の中、居残り練習を続けた。

◆記者への受け答えも堂々と, ◆世界屈指のアタッカーと向き合い, ◆しのぎ切って迎えた「歴史的瞬間」, ◆黒田監督「刺激が入ってきている」

16日、ブラジル戦を振り返るFC町田ゼルビアの望月ヘンリー海輝

 その後、報道陣の取材に応じ、ブラジル戦で感じた課題と収穫を語った。はっきりとした口調で端的に答え、以前に増して堂々と受け答えをする姿勢が目に付いた。

 「緊張した」というブラジル戦は後半40分から途中出場。堂安律(フランクフルト)に代わって右ウイングバックのポジションについた。日本の勝利が近づき、スタジアムは熱気が渦巻いていた。

◆世界屈指のアタッカーと向き合い

 望月が対面でマッチアップしたのはロドリゴ(レアル・マドリード)だった。パスを受けようとする相手に距離を詰めて迫ったが、逆を突かれてかわされた。

◆記者への受け答えも堂々と, ◆世界屈指のアタッカーと向き合い, ◆しのぎ切って迎えた「歴史的瞬間」, ◆黒田監督「刺激が入ってきている」

後半、ブラジルのロドリゴ(左)と競り合う望月=14日、芹沢純生撮影

 「1発目の駆け引きで負けてしまった。(ボールを持っていない)オフザボールの駆け引きもレベルが高かった」と反省を口にした。

 世界屈指のアタッカーと向き合い、短い時間ながら手応えもあった。

◆しのぎ切って迎えた「歴史的瞬間」

 ブラジル戦に臨むにあたって「一対一の対応が通用するかは試してみたい」と語っていたが、相手へのプレッシャーを強めてドリブルを仕掛けさせない場面もつくった。

 「仕掛けさせない距離にいくことができた。あれだけ寄せれば、(相手が)バックパスに判断を変えるんだと体験できた。より質を高めてやっていきたい」

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後半、シュートを放つ相馬(左)=14日、浅井慶撮影

 追加タイムもしのぎ、歴史の扉が開く瞬間をチームメートの相馬勇紀とともにピッチで迎えた。

 歓喜に沸くロッカールームでは「一発目で裏とられるなよ」といじられ、苦笑した。スタジアムで顔を合わせた親しい関係者には「怖かった。失点しなくて良かった」と本音を漏らした。

◆黒田監督「刺激が入ってきている」

 9月のアメリカ遠征に続き、今回の南米勢との2連戦にも日本代表に名を連ねた。プレーは粗削りながら期待値は高く、代表に定着しつつある。

 そんな望月に対し、プロ入り後から指導する黒田剛監督は心身の成長を感じ取っている。

◆記者への受け答えも堂々と, ◆世界屈指のアタッカーと向き合い, ◆しのぎ切って迎えた「歴史的瞬間」, ◆黒田監督「刺激が入ってきている」

ブラジルに勝利し、タッチを交わす相馬(右)と望月=14日、浅井慶撮影

 望月が初めての代表活動から帰ってきた昨秋は、代表選手としての自覚が足りないと厳しく指摘した指揮官だったが、この日は「今日の様子を見ても、すごく良かった。ちょっと刺激が入ってきていると感じた」と評価した。

 大卒2年目の町田のホープは、どんどんステージを駆け上がっている。Jリーグに、海外遠征を伴うアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)、そして日本代表活動と、この2カ月間は息つく暇もない。それでも、国内外を駆け回る激動の日々を「幸せです」と前向きに語った。

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