松山英樹が“片手アプローチ”で大喝采 ライの状況と判断理由は

片手アプローチで喝采! 松山英樹は首位に1打差で週末へ

◇米国男子◇チャールズ・シュワブチャレンジ 2日目(29日)◇コロニアルCC(テキサス州)◇7289yd(パー70)

4アンダーでスタートした松山英樹は、出だし1番(パー5)から2連続バーディを奪うと、その勢いのまま5つスコアを伸ばして6バーディ、1ボギーの「65」をマーク。通算9アンダーの2位に浮上し、首位に1打差で週末を迎えることになった。

試合後、会見場に現れた松山は汗をぬぐいながら「昨日できなかったことが今日はできました」と安どの表情を見せた。今週に入ってからスイングの修正に取り組み続けており、ラウンド中も時折カット打ちのような素振りを見せ、体の動かし方を確認していた。

6バーディ、1ボギーの「65」でプレー

この日はドライバーショットが好調だった。出だしの連続バーディも安定したティショットを起点としたもので、その後もフェアウェイをとらえる場面が多かった。キープ率は初日の42.86%(6/14)から78.57%(11/14)に大きく改善。11番(パー5)でも完璧なドローボールでフェアウェイに運び、バーディにつなげた。ティショットのスコア貢献度を示すストローク・ゲインド・オフ・ザ・ティは15位(1.033)と、数値からもショットの良さは明らかだった。

スイングの状態が上向くと、アプローチの発想も冴えわたる。この日のハイライトは15番の3打目だろう。ガードバンカーの縁に近いラフに止まったボールに対し、松山はしばらく打ち方を思案した。両足を閉じてボールを右に置いて転がす、または両足をバンカーに入れて打つ選択肢もあった。最終的に、両足を芝の上に置いたまま片手で素振りを開始。次の瞬間、右手一本でボールをポンと打った。

どう打とうかな…15番の3打目がこの日のハイライトに

まさかの一打に周囲のギャラリーはどよめき、ボールがピンに寄るにつれて歓声へと変わった。ピンの手前1.5mに止まり、見事にパーセーブ。松山はこの判断について、「両足をバンカーに入れれば打てましたが、それだと(シャフトを持つため)汗で滑りそうでした。特別なことではないですし、あの状況なら半分ぐらいの選手は片手で打つんじゃないですか? 試合じゃなくても、バンカーをならすのが面倒なときなど、プライベートのゴルフでやることはあります」と説明した。

片手アプローチを連続で

淡々と語るが、言うは易く行うは難し。あの場面で実行できる判断力と技術はさすがだ。

試合後はホッとした表情

松山にとっては、久しぶりに好位置で迎える週末となる。「自分がやることを、昨日はできなくて、今日は少しできたことでいいプレーにつながった。これを明日以降、上位にいる状況でどれだけできるかで変わってくると思いますし、楽しみです」。体にしみ込んできた今のスイングを、優勝争いの中で試していきたい。(テキサス州フォートワース/服部謙二郎)