正しい“ラウンド前の準備”ってなに?女子プロが解説

「久しぶりのラウンドが決まったゴルファー」は、このレッスンが必読。有村自身、産休や育児でクラブを握らない時間が長かったが、そこから復帰するまで経験をもとに、急ピッチで仕上げる”いろは”を伝授します!
有村智恵のプロフィール

「ラウンド前の練習場では、球を打ちはじめる前に心拍数と体温を上げながら、徐々に可動域を広げていくことからはじめましょう」と有村。2、3時間前であればストレッチで全身をほぐしてもよいが、直前に筋肉を伸ばしきってしまうと反応が悪くなり、思ったようなスイングができないそうだ。スイングの動きを取り入れた”動的ストレッチ”で全身をほぐすことからはじめ、体重移動を大きめにしたオーバースイング気味の素振りなどで可動域を広げていくことが大切。そして最後に、腹筋に力を入れたコンパクトな素振りで、スイングを”締める”。この2種類の素振りで、スタートに向けての”体”の準備を整えよう。
【ほぐす】動的ストレッチで自然に「ほぐす」

スイングに近い動きを取り入れた動的ストレッチで、必要な部分だけを徐々にほぐしていくのがポイント。軽く捻転運動をしたあとは 、クラブを担いでアドレスの体勢をとり、体をねじる。「無理に伸ばそうとせず、体を温めることで自然と捻転が深まっていくのを感じてください」と有村。オススメはグリッププレッシャーをゆるめにした素振り。体幹が締まりつつ、筋肉だけほぐれていく。
”握らない”グリップで素振りをする

両手を開き、親指を除く8本の指の上にクラブを乗せ、クラブを落とさないように素振りをする。「体と手の同調性が高まり、手首をこねくる悪いクセも予防できます」(有村)。
【広げる】足でクラブを振る感覚を覚える

スイングの土台を作る大切なウォーミングアップとして「下半身リードでクラブを振る動きを体感しましょう」と有村。手打ちやリズムが早くなるなどのミスを防ぐには、足や背中など大きい筋肉を使ってクラブを振ることが大切。まずは実際のスイング時よりも大きく右足を踏み込みながら、左足を浮かせてバックスイング。次に浮かせた左足を地面に着地させ、踏み込みながら切り返したら、左足を蹴り上げて伸ばしながらフィニッシュへと振り抜いていく。
なるべく遠くにヘッドを上げるイメージが〇

右足に体重をかけながら、クラブヘッドを後方へ放り投げるイメージでバックスイング。ヘッドの重みを利用した、リキみにくいスイングで振れる。
【締める】広げた可動域を実戦向けに締める

可動域を広げるのみでは大振りになりやすく、実際に力を入れて打つときに振り遅れてしまうこともある。それを防ぐためにもショット練習をはじめる前に、お腹に力を入れてコンパクトにスイングを”締める”作業は欠かせない。「リキむとカン違いしがちですが、腹圧をかけることでスイング全体が自然とコンパクトになるくらいのイメージがグッドです」(有村)。
腸腰筋が縮んでいると腰が伸ばせない

日ごろのデスクワークなどで「腸腰筋」という股関節の前側にある筋肉が固まっていると、腰が伸ばせずお尻や背中が丸まり、バックスイングが上げづらくなってしまう。動いてもゆるみにくい筋肉なので、ここだけはストレッチで伸ばそう。
有村智恵 ●ありむら・ちえ/1987年生まれ、熊本県出身。159cm。JLPGAツアー通算14勝(メジャー1勝)。24年には自身が発起人となるLADY GO CUPをスタートさせるなどゴルフ界に尽力。双子の男の子の母。協力=袖ヶ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース
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