体調不良の原因は「かくれ低栄養」かも?加齢で心身が衰える「フレイル」、筋力が低下する「サルコペニア」にも要注意
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【グラフ】65歳以上の低栄養傾向の割合
少食さん最大の敵「かくれ低栄養」とは?
少食さんは食事量が少ない状態に慣れていて、そのままなんとなく生活を続けている方も多いのではないかと思います。
ですが、そんな少食さんに注意していただきたいのが「かくれ低栄養」というリスクです。
低栄養とは、エネルギー(カロリー)のほか、たんぱく質・ビタミン・ミネラルなどの体に必要な栄養素が慢性的に不足している状態をいいます。低栄養は「やせている」「太っている」という見た目だけでは判断できず、自分で気づきにくいのが怖いところです。
低栄養になると、おもに次のようなトラブルが起こりやすくなります。
・免疫力の低下……免疫機能が衰え、風邪やインフルエンザに感染しやすくなる
・回復力の低下……傷の治りが遅い、手術後や病後になかなか体力が戻らない
・骨粗しょう症……骨がもろくなり、ささいなケガでも骨折しやすくなる
・皮膚トラブル……肌の乾燥、床ずれなどが起こりやすくなる
・貧血……だるさ、めまい、息切れといった症状が出る
・薬が効かない……内臓が弱って薬効が出にくい、薬をスムーズに代謝できない
「フレイル」と「サルコペニア」
これらに加え、さらに深刻なのが「フレイル」と「サルコペニア」です。
フレイルとは、「虚弱」を意味する「Frailty(フレイルティ)」を語源とし、加齢によって心身が衰えた状態のことで、「健康な状態と要介護状態の間の段階」のことを指します。

『食が細くなってきたら!少食でもちゃんと栄養がとれる食べ方』(著:関口絢子/アスコム)
つまり、要介護予備軍ということです。
具体的には、体の活動量が低下する・噛む力が衰える・認知機能が低下するといった症状が現れます。
2020年に「Archives of Gerontology and Geriatrics」に掲載された論文によると、65歳以上の5割近くがすでにフレイル、もしくはフレイルの前段階であるという衝撃の発表がありました※1。
※1 https://www.tmghig.jp/research/release/2020/0903.html?utm_source=chatgpt.com
サルコペニアの総死亡リスクは…
一方、サルコペニアは、加齢に伴って生じる骨格筋量の減少と、筋力や身体機能の低下のことで、前述のフレイルの一部といえます。
進行すると、立ち上がる・歩くといった日常動作が難しくなってしまいます。
また、サルコペニアの人は、筋肉量、筋力ともに低下していない人に比べて、総死亡リスクは男性で2倍、女性で2.3倍も高まり、要介護リスクも男性で1.6倍、女性で1.7倍高くなることがすでに明らかになっています※2。
このように、かくれ低栄養がもたらすリスクは甚大です。
※2 https://www.tmghig.jp/research/release/2021/0218.html?utm_source=chatgpt.com
フレイル・サルコペニアの初期症状
令和5年国民健康・栄養調査によると、年齢が高くなればなるほど低栄養傾向は強くなり、85歳以上になると、男女ともに世代人口の2割以上が低栄養傾向にあるという調査結果が明らかになりました。
フレイルとサルコペニアは相互に関わっており、一度陥ると元に戻るのは困難です。
「疲れやすい」「気力が落ちた」「歩く速度が遅くなった」「立ち上がりにくくなった」「ふくらはぎが細くなった」などがフレイル・サルコペニアの初期症状ですので、思い当たったら早めに栄養状態を見直す必要があります。

<『食が細くなってきたら!少食でもちゃんと栄養がとれる食べ方』より>

<『食が細くなってきたら!少食でもちゃんと栄養がとれる食べ方』より>
※本稿は、『食が細くなってきたら!少食でもちゃんと栄養がとれる食べ方』(アスコム)の一部を再編集したものです。