アメリカの「リアルな外食費」。ファストフード級の食事が約4600円を超える今、自宅で楽しむコツ
物価高騰の影響で外食もどんどん値上がりし、気軽に外食をすることをためらってしまうことも。では、海外ではどんな状況なのでしょうか。アメリカ・シアトルに住んで約20年、子育てに奮闘するライターのNorikoさんは、外食する代わりに自宅の「おうちバー」で、この秋はメジャーリーグ観戦をしながらお酒を楽しんだそう。現地の外食事情と、自宅でのおトクな過ごし方をレポートしてくれました。

この秋、シアトルの街は珍しく野球一色でした
【写真】おつまみにも夕食にも好評の「ホットドック」
止まらない!アメリカの外食の値上がり
皆さんも「アメリカの外食は高い」と見聞きしているのではないでしょうか。
たとえば、ハワイ旅行でラーメンを食べたら5000円と聞くと衝撃的ですが、円換算によるところも大きいと思います。円安が続いているので、それはそのとおりなのですが、アメリカで暮らし、ドル払いする者としても、外食の値上がりを実感する日々です。
食の質と量、おいしさ、サービスにそれだけの値打ちがあるならまだわかります。しかし昨今は、ただただ高いだけのような気もします。たとえファストフード級の食事でも、税金とチップで軽く30ドル(約4600円)を超えてしまいます。
その理由はインフレによる物価上昇もありますが、コロナ禍からの外食産業の人手不足による人件費の高騰が考えられます。ちなみに、近所のファストフード店のトレーニング後の時給は26ドル(約4000円)とのこと。
カクテル1杯がなんと約3000円!

物価高騰の影響もあり、おうちバーを楽しんでいます
うちは夫婦で食べ歩き、飲み歩き、はしご酒をたまの息抜きとしてきましたが、ここ数年は、外食をしてもグラス3杯いきたいところを1杯にする、食事はなるべくシェアするなどしています。
最近のバーは、カクテル1杯が20ドル前後(約3000円)、食事は小皿料理がメインで、少量なのに1品につき同じく20ドル前後という価格設定が大半。かつて多少高くてもボリュームだけはあったアメリカの外食は、潮流が変わりつつあるのかもしれません。
外で食べると高くつくので、家でおなかいっぱいにしてからレストランやバーに繰り出す人も少なくないと聞きますが、もはや本末転倒。ならば、「そもそも外食しなくていいのでは?」と思ってしまいます。
楽しみは「家で晩酌しながらメジャーリーグ観戦」に

そんな事情もあり、夫が家でのカクテルづくりに目覚めたわが家では、もっぱらおうちバーでお酒を楽しんでいます。
もともとワインやビール、ウイスキーで家飲みをしていたのですが、カクテルもそのラインナップに加わりました。夫いわく、あけたらすぐに飲まなくちゃと、つい量を飲んでしまうワインやビールより、初期投資はかかっても、日もちするハードリカーをちびちび使うカクテルのほうがコスパがいいのだとか。まあ、飲んべえの個人的見解ではありますが(笑)。
この秋、シアトルの街は珍しく野球一色でした。球団史上初となるワールドシリーズ進出か、と大いに沸き、街じゅうのどこへ行っても、マリナーズのロゴが入った上着や帽子などを身に着けている人を見かけました。
野球に興味のないわが家もすっかりにわかファンとなり、急きょチケットを買ってスタジアム観戦してしまったほど。その流れで、マリナーズがトロント・ブルージェイズに惜敗したあとも、彼らがロサンゼルス・ドジャースと対戦したワールドシリーズの全試合を晩酌しながら見守りました。
二連覇を達成したロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手と佐々木朗希選手の活躍はもちろんのこと、MVPに輝いた山本由伸選手がすごすぎて、ブルージェイズが気の毒に思えるほどでした。
スポーツはバーの大画面で観戦するのも醍醐味ですが、長時間をグラス1杯で粘るのは気が引けます。おうちバーならお代わりするごとに20ドル札が飛んでいくこともないですし、なにより思いっきりくつろげるのがいいですね。
おうちバーのお供に「ホットドッグ」が好評!

アメリカの「リアルな外食費」。ファストフード級の食事が約4600円を超える今、自宅で楽しむコツ
家のテレビで野球観戦はいいのですが、困るのは試合時間が読めないこと。第3戦の延長18回はびっくりでしたが、そこまでいかなくても夕食をいつつくるのか、食べるのか、ちょっとした葛藤があります。
どうにも夕食をつくる気が起きなかったある晩のこと。ソーセージとパンが残っていることを思い出しました。これだけでたりるかなと、多少の罪悪感を抱きつつ食卓に出してみると、意外にもわが家の男たちは大喜び。「ディナーでホットドッグが食べられるなんて最高」とまで言われました。
なるほど、ホットドッグが1個だけではたりないかもしれませんが、2個、3個とお代わりできれば、むしろ大歓迎だったようです。アメリカではハンバーガーやサンドイッチも立派なディナー。ホットドッグも同じ分類なのかもしれないと妙に納得しました。考えてみれば、スタジアム名物のホットドッグは野球観戦にぴったりのメニューです。
ちなみに、アメリカのホットドッグは、日本のおにぎりやラーメンのように、いろんなトッピングの組み合わせがあります。
わが家の場合、息子はシンプルにケチャップとマスタードのみ。辛いもの好きのアメリカ人の夫は、これまた王道のマスタードとザワークラウトに、さらにインドの調味料、チャツネを加えるのがお気に入りです。私は最近、チャツネではなく、代わりにショウガの甘酢漬けを加えて和風にアレンジしています。
ソーセージやパンはコストコでまとめ買いしているので、そこまで高くはなりません。なので、外食でひとり30ドル使うより断然お得。ますます充実するわが家のおうちバーの定番おつまみとなるかもしれません。