五輪代表争い大混戦のフィギュア女子、GPファイナルに日本勢4人 千葉百音ら若手も勢い

五輪代表争い大混戦のフィギュア女子、GPファイナルに日本勢4人 千葉百音ら若手も勢い

フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルは4~6日に名古屋市のIGアリーナで行われる。10月から行われたGPシリーズ6戦の総合成績上位6人で争う大会に、女子は日本勢4人が出場。2位以内に入ればミラノ・コルティナ冬季五輪の日本代表に大きく近づく一戦で、ハイレベルな争いが予想される。

20歳の千葉百音(木下グループ)は出場した2試合でともに優勝し、ポイントトップで出場する。昨季の世界選手権銅メダリストは五輪代表が懸かる今季、気合を込めた滑りをみせてきた。「(五輪争いも)意識せざるを得ない状況だけど、順位をあまり気にせず、やるべきことに集中したい」。ファイナル初制覇も視野に、地に足をつけている。

勢いがあるのはシニア転向1年目の17歳、中井亜美(TOKIOインカラミ)。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を武器に、GPデビュー戦だった第1戦のフランス大会を高得点で制した。第3戦のカナダ大会ではその大技を決めきれず、不安定な面も残すが、初出場となるファイナルへ「楽しまないと自分らしさは出ない。まずは楽しむことを忘れずに、試合したい」と平常心で挑む。

木下グループ杯でフリーを演技する千葉百音=9月、関空アイスアリーナ(恵守乾撮影)

「次世代に譲るのは、待って」

2022年北京五輪銅メダリストで25歳の坂本花織(シスメックス)は出場したGP2試合で、ともに220点を超えるハイレベルな演技を披露し、貫禄をみせつけた。今季限りの引退を表明している日本のエースは、突き上げてくる若手に対し、「負けたくない。次世代に譲るのは、まだ数カ月待って」とプライドをにじませる。23歳の渡辺倫果(三和建装・法大)もSP、フリーともに組み込むトリプルアクセルを決めれば、優勝争いに絡んでくるだろう。

NHK杯で優勝した鍵山優真(右)と2位の佐藤駿=11月、東和薬品ラクタブドーム(恵守乾撮影)

昨季の世界選手権覇者アリサ・リュウと、GPファイナル覇者アンバー・グレンの、米国勢2人も強敵だ。ロシア勢は不在だが、五輪の前哨戦となる戦いに注目が集まる。

男子はマリニンに迫れるか

フィギュアGPファイナルに、男子の日本勢は鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)と佐藤駿(エームサービス・明大)の2人が出場する。第4戦、第6戦と2連勝を飾った鍵山は、封印していた4回転フリップをファイナルで組み入れることを示唆。拠点とする名古屋での開催ということもあり「思いは今までより強いし、モチベーションにもなっている」と気合十分だ。

アクセルを含め6種類の4回転ジャンプを跳ぶイリア・マリニン(米国)は、今季フリーで世界歴代最高の228・97点を記録するなど充実している。壁は高いが、どこまで迫れるか注目される。

ペアは三浦璃来(りく)、木原龍一組(木下グループ)の「りくりゅう」が出場。昨季の世界選手権を制し、今季のGPシリーズも2連勝と強さを発揮。大本命として3季ぶりのファイナル制覇を目指す。(大石豊佳)