日本とフランスでこんなに違う「食器事情」。昔はテーブルクロスが嫁入り道具だった
年末年始のパーティシーズン目前。「フランスでは12月から1月にかけて、クリスマス、カウントダウン、ニューイヤーと家で人を招く機会が増えてきます」と話すのは、フランス文化研究者で、フランス人の夫と暮らすペレ信子さん。テーブルコーディネートに凝るフランス人が今どんな食器が欲しいのか、デパートの食器売り場で見かけた最旬テーブルウェアについてレポートしてくれました。

フランスで人気のある食器。でもどこかなじみ深い
【写真】フランスの食器売り場にある「和」の食器
クリスマス柄のテーブルウェアでパーティを盛り上げる

日本とフランスでこんなに違う「食器事情」。昔はテーブルクロスが嫁入り道具だった
フランスはキリスト教のカトリック信者が多い国です。最近は海外からの移住者でほかの宗教の信者も増えていますが、信者数的にも文化的にもカトリックがマジョリティという印象です。
ですが、クリスマスの時期に人と集まって食事をする文化は、カトリック信者だけではないようです。
フランスで神聖な色、格の高い色は白なので、「伝統的な家庭」ではおもてなしのときに白いテーブルクロスを使うことが多いです。
ただ近年では、宗教にこだわらずクリスマスというイベントをもっとカジュアルに楽しむ人たちも増えています。そんなときに「ザ・クリスマス」と言えるような、カラフルな柄のテーブルウェアも人気です。
いちばん人気はシンプルで素朴な和を感じる食器!

フランスといえば、金の縁取りのデコラティブで高級な食器と銀器が並ぶ、ベルサイユ宮殿のような食卓を想像することが多いかもしれません。
ですが、最近の流行の主流はなんと「和」を感じる食器。磁器ではなくて陶器、少し厚めで土を感じるような色合いや、素朴な形が人気です。和食にも合いそうです。
和風の食器が多く並ぶ食器売り場を見ていて、あることに気がつきました。それは日本なら、小鉢、小皿、椀、とそれぞれ違う食器を合わせて食卓を整えるのに対して、フランス料理の「前菜、メイン、デザート」を同じシリーズのお皿でカバーできるように、平皿を大小、スープ皿、ボウルなどを用意しているということ。
食卓文化の違いがおもしろいですね。
フランスの食卓に欠かせないクロスやマット類

お皿はたくさんもてないけれど、食卓の雰囲気を変えたいときにちょうどいいのが、テーブルクロスやテーブルマットなどの小物です。
昔は家に代々受け継がれている、良質の白い麻でつくったダマスク織のテーブルクロスがありました。嫁入り道具に女性が持参することが多く、夫のおばあちゃんが持ってきたものが夫の実家にもありました。
今はそのような嫁入り道具の習慣はもう聞かなくなりました。世の中が豊かになって新しいものをどんどん買えるようになったのでしょう。
色も白だけではなくてカラフルなものがデパートの売り場に並んでいます。大きなテーブルクロスだけでなく、テーブルマット類の選択肢が増えたのも大家族からシングルやカップルの人が増えていることを表している気がします。
家族と自分をもてなすテーブルをクリスマスに
日本でもクリスマスからお正月は家族や友人と食卓を囲む、心温まるシーズン。
出来合いの料理を並べるとしても、食器やテーブルクロスに気を配るといつもより特別感があっておもてなし感が増しますね。