牧伸二さん追善興行、浅草の東洋館で29日開催 木久扇さんら出演

ウクレレを手に渋谷センター街を歩く牧伸二さん=東京都渋谷区で2008年6月、佐々木順一撮影
「♪あ~やんなっちゃった、あ~驚いた」のウクレレ漫談で人気を博した「マキシン」こと牧伸二さんと、その師匠の漫談家、牧野周一さんをしのぶ「牧野周一 没後五十年・牧伸二 十三回忌 追善興行」が29日、東京・浅草の演芸場「東洋館」で開かれる。牧さんが会長を務めた東京演芸協会の主催。
日曜お昼の「大正テレビ寄席」(1963~78年、当初NET、その後テレビ朝日)の司会を15年も務めた「マキシン」さん。「やんなっちゃった節」誕生について取材したことがある。初代林家三平さんの「どーもすいません」が流行語になった当時、「普通の人が1日に1回は使う言葉で他にないか」と山手線でぐるぐる回って乗客の会話に耳をそばだてると、学生が「先生に怒られて、やんなっちゃった」。別の女性は「仕事で失敗しちゃってやんなっちゃった」。「『これは使える』と思った」と語ってくれた。
牧さんは2013年に78歳で死去。「マキシンさんは、ウクレレは相当うまかった。楽屋では人を笑わすことは言わず、人から教わることも大嫌いな師匠でした」と、東京演芸協会現会長のベートーベン鈴木さん。直弟子の漫談家、牧のぼるさんは「よく舞台袖から見ていて、『まだムダがあるな』など適切なアドバイスをいただいた。半年後に『ムダが取れたな。言い過ぎたかと反省してたんだ』と声をかけられたのを覚えている」という。また、バイオリン漫談のマグナム小林さんは「元の師匠の(立川)談志と牧さんは雲の上の存在。紙を見ながら歌う芸人を見て『プロはやっちゃいけない』と話されていた」と振り返る。
公演ではゲストの林家木久扇さんら出演者が2人の思い出を語るほか、「日本全国酒飲み音頭」(1979年)、「演歌・血液ガッタガタ」(85年)が大ヒットした鈴木さんと岡本圭司さんのコンビ「バラクーダー」も復活する。
追善興行は29日午後0時半から。詳しくは東京演芸協会のX(ツイッター)へ。【油井雅和】