ウクライナ軍がロシア領内の訓練基地を攻撃:イスカンデル・システムを構成する車両が焼け落ちる
オンライン上で公開された軍事施設の被害状況

ウクライナ軍がロシア領内の軍事施設に対して攻撃を行ない、敵の装備品を多数破壊したようだ。オンライン上で公開された画像によって明らかになった。
長距離ドローン攻撃

ウクライナの軍事情報サイト「Defense Express」によれば、ウクライナ軍は今年8月末に長距離ドローン14機を用いて、クラスノダール地方(ロシア)にあるモルキノ軍事訓練基地を攻撃したという。
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ロシア軍の兵士が撮影した写真

ロシア軍の兵士らは基地の被害状況を写真に収め、最終的にはTelegramチャンネル「Dosye Shpiona」によって公開されることとなった。この写真によって、ロシア側は複数の大型兵器を失ったことが明らかになった。
画像:Telegram @dosye_shpiona
甚大な被害

なかでも、「Defense Express」は焼け焦げた兵器運搬車両MZKT-7930の写真を掲載。この車両は「(短距離弾道ミサイル)イスカンデル・システムの屋台骨を構成するほぼ全要素」だとした。
画像:Telegram @dosye_shpiona
イスカンデル・システムとは?

同サイトのいう「イスカンデル・システム」とは、ロシア軍が運用する短距離弾道ミサイル「イスカンデルM」 のことだ。軍事情報サイト「Missile Threat」によれば、イスカンデルMは移動式で、射程距離は500キロメートルあまり。なお、同システムからは弾道ミサイルと巡航ミサイルの両方を発射できるという。
第1親衛ロケット旅団

「Defense Express」いわく:「注目すべきは、イスカンデル・システムを運用する第1親衛ロケット旅団がゴリャチ・クリュチ市にある訓練施設付近に常駐していることだ」
画像:Telegram @dosye_shpiona
破壊されたのは第1親衛ロケット旅団の装備品?

同サイトはさらに「このことは破壊された装備品が同旅団の所有物であるかもしれないと示唆しており、同旅団の戦闘態勢とロシア軍の全体的なイメージの両方が打撃を受けることとなった」とした。
画像:Telegram @dosye_shpiona
写真によって判明した被害状況

写真により、焼け落ちた装備品の中にはMZKT-7930が6両、KAMAZ社製の車両が1両含まれていたことがわかった。「Defense Express」はこれについて、「ロシア軍にとっては深刻な損失」だと評価している。
画像:Telegram @dosye_shpiona
オープンソースインテリジェンスによる分析

一方、ウクライナの軍事ニュースサイト「Militarnyi」によれば、オープンソースインテリジェンスを行うTelegramチャンネル「Cyber Boroshno」によって、イスカンデルシステムを構成する9P78-1発射装置1基と9T250輸送・再装填用車両5両の撃破が確認されたという。
画像:Telegram @kiber_boroshno
イスカンデル・システムを構成する車両

同サイトいわく:「各ミサイルシステムには9P78-1発射装置2基と9T250輸送・再装填用車両2両が含まれている。後者は師団レベルでは4両、旅団レベルでは12両となる」
画像:Wiki Commons By Vitaly V. Kuzmin, CC BY-SA 4.0
戦果を評価する上で必要なのは……

「Defense Express」によれば、9P78-1発射装置と9T250輸送・再装填用車両はどちらもMZKT-7930をベースとして製造されたものだ。そのため、具体的にどのシステムが撃破されたのかを突き止めることが戦果を評価する上で重要になるとのこと。
基地内のさまざまな施設・装備が標的に

ウクライナ軍のドローンはロシア軍基地の格納庫(写真)のほか、倉庫や車両に攻撃を加えたとされる。さらに、地対空ミサイル「パーンツィリ-S1」がダメージを受けたという情報もある。
画像:Telegram @dosye_shpiona
モルキノ訓練基地とは?

「Militarnyi」いわく:「クラスノダール地方にあるモルキノ訓練基地はロシア南部における主要軍事施設のひとつだ。ロシア国防省はウクライナとの戦闘に参加する部隊をはじめ、人員の訓練用としてこの施設をしばしば利用している」
民間軍事会社が使用

同サイトはさらに、「モルキノ訓練基地は民間軍事会社に所属する戦闘員がいることで注目を集めており、かつては『ワグネル』がこの施設を訓練基地として使用していた」としている。
ロシア軍にとっては相当な打撃

被害の全容はいまのところ不明だが、見る限り、ロシア軍が相当の打撃を受けたことは確かだ。また、ウクライナ軍はここ数ヵ月にわたって、繰り返しイスカンデル・システムを狙い撃ちしている。
今回がはじめてではない

同サイトによれば、ウクライナ保安庁は6月5日、ブリャンスク州クリンツィ市(ロシア)近郊に置かれていたイスカンデル・ミサイルシステムを攻撃したという。このミサイルシステムは第26ロケット旅団が運用するもので、戦闘準備を行っている最中にウクライナ軍による攻撃を受けたとのこと。
画像:Telegram @GeneralStaffZSU
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