中国海警船が津軽海峡を航行…函館市街地の目の前を通過 太平洋に活動を拡大
たびたび日本の領海に侵入してきた中国海警局の船が、津軽海峡を航行する姿をNNNのカメラがとらえました。専門家は、活動を拡大する海警局の背景には中国軍が控えていると警鐘を鳴らします。
■2隻とも過去に尖閣諸島の日本の領海に侵入
北海道と本州の間に位置する津軽海峡。今月6日、NNNのカメラはここを通過する2隻の中国船の姿をとらえました。

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2隻は中国海警局に所属する船。船首の甲板には黒っぽいシートに包まれた武器のようなものが。これは機関砲とみられています。
中国海警局は軍の傘下にある準軍事組織です。最近では日本の尖閣諸島周辺にほぼ毎日展開。たびたび日本の領海に侵入し、ここは中国の領土・領海だとアピールし続けています。
沖縄の漁師が尖閣諸島で漁をする際に撮影した映像では、中国海警局の船=海警船は警備にあたる海上保安庁の警告を無視して、漁船を追って日本の領海に侵入してきました。
この映像の海警船の船首には「1305」と番号が記されていましたが、今回、津軽海峡を通過した船の船首に同じ番号が。海上保安庁が公表した情報などから、2隻とも過去に尖閣諸島の日本の領海に侵入していたことがわかりました。

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その海警船が函館市の市街地の目の前を通過していきます。津軽海峡は日本が中央部分をおおやけの海「公海」に設定しているので、どの国の船も通過することに問題はありませんが、海上保安庁の巡視船が同航して2隻を監視しています。
さらにグレーの航空機が現れました。海上自衛隊の哨戒機です。哨戒機は数回にわたり上空を通過。警戒監視を行っていたとみられます。
■中国海警局のSNSでは…
太平洋側から海峡に入ってきた2隻。実はいま、中国海警局の活動が拡大しつつあるのです。

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船の位置情報などを確認できる「マリントラフィック」で津軽海峡までの動きを調べると、中国の港を出た後、日本の南側を通って、その後、北太平洋で活動していたことがわかります。
日本列島の東側、北太平洋の公海上でおよそ1か月にわたり活動していました。活動を終えて中国に戻る際に津軽海峡を通ったのですが、北太平洋でなにをしていたのでしょうか。
中国海警局のSNSでは、先月10日から2隻を国際条約に基づき「漁業監視や取り締まりのため」北太平洋に派遣したと公表しています。
日本の水産庁の担当者は、中国海警船による漁業監視について「把握している」とした上で、「しかるべき手続きをふんで活動しており、尖閣諸島の動きとは完全に切り離して考えている」と問題はないとの認識を示しています。
一方、防衛省の次官を務めた島田氏は…
元防衛事務次官 島田和久氏
「(海警船は)いってみれば羊の皮をかぶったオオカミ。国際法上はブルー(問題ない)だと思いますが、安全保障上はもうイエロー(問題あり)だと」

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海警船の活動域が、太平洋にまでおよんでいることに注意が必要だと指摘します。その理由は海警船が持つ役割です。
元防衛事務次官 島田和久氏
「海警はまさに『海軍の先兵』ある種、露払いのような役割もこれまで果たしている。海警の背後には中国海軍が控えているというのが実態」
海警船が存在を示した海域には、いずれ海軍の艦艇が進出する可能性があるというのです。
■「太平洋側からの脅威に目を向けるべき」
中国海軍については、今年6月、空母「遼寧」を中心とする空母打撃群が南鳥島の排他的経済水域まで進出。防衛省によると、中国海軍の空母がこの海域まで進出したのは初めてのことです。

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ところが今回、海警船が活動していたのは、そこからさらに遠方の海域になります。
元防衛事務次官 島田和久氏
「問題は今回、中国海警が行動していた北太平洋の海域というのは、わが日本国にとっては非常に警戒監視上、手薄な海域。こういうことを考えると、さらに中国海軍が南鳥島海域をこえて北太平洋に出てくるかどうか、そこはしっかりと我々としても監視をしていく必要があると思う」
防衛省が設置した有識者会議は先月、「太平洋側からの脅威に対応することにも目を向けるべきである」として警戒監視体制の構築を提言しています。