【マイルCS 見どころ】まさに三者三様。見どころ満載の王座決定戦

【マイルCS 見どころ】まさに三者三様。見どころ満載の王座決定戦

ジャンタルマンタル(c)SANKEI

今年で42回の歴史を誇るマイルCSだが、史上屈指の豪華メンバーが集まったといってもいいだろう。それほどまでに素晴らしいメンバーが集まったように感じる。

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春の安田記念と同様に秋のマイル王を決める大一番。それだけに歴史を紐解けば短距離界のスターホースが一騎打ちとなった年は数多くあった。

例えば1994年。春の安田記念を制してマイル女王に君臨したノースフライトと、当代随一の短距離馬として名を馳せていたサクラバクシンオーのマッチレースとなったが、結果はマイルに愛された女王、ノースフライトがサクラバクシンオーを寄せ付けずに勝利して、キャリア最後の一戦を完璧な走りで締めくくった。

その5年後の1999年。安田記念でグラスワンダーを捻じ伏せて勝利したエアジハードと短距離界の新鋭ブラックホーク、そして中距離路線で開花を見せたキングヘイローの三つ巴となったが、ここでもエアジハードが突き抜け、春秋のマイルGⅠを統一してみせた。

最近ならば2021年。短距離界の絶対女王に君臨していたグランアレグリアに3歳マイル王のシュネルマイスターに朝日杯FS勝ち馬のサリオス、安田記念を制したインディチャンプらが真っ向勝負となったが、このレースでもグランアレグリアが突き抜けて連覇を飾り、ラストランを有終の美で飾った。

マイルや短距離のGⅠが増え、世界各国からも強豪馬が集まるようになったことで毎年のように豪華なメンバーが集まるようになったマイルCS。

今年は群を抜いて好メンバーが揃ったことで好レースが期待されるが......その中でも主役を張るのがジャンタルマンタルだ。

2年前の秋にデビューして以来、ソツのない走りを見せて楽々と3連勝を飾って朝日杯FSを制覇して2歳王者に。

スタートから楽に位置を取って直線早めに抜け出すというまさに教科書通りのレース運びで見せる勝ちっぷりは盤石の王者の証とも思われた。

そんなジャンタルマンタルは3歳春、クラシック戦線に挑むも皐月賞は3着。距離の壁に苦しんだとはいえ、勝ったジャスティンミラノにたったの0.1秒差に迫るという堂々たる走りを見せると、2歳女王アスコリピチェーノとの一騎打ちとなったNHKマイルCでは3番手から流れに乗って勝利。

マイルなら負けないと言わんばかりの盤石さで3歳マイル王に君臨した。

その後、休み明けで臨んだ香港マイルは馬場が合わずに13着と大敗。そこからの立て直しで時間がかかり、4歳初戦は安田記念となったが......

ここでもスタートから楽に位置を取って流れに乗ると、直線で早々と先頭に立って押し切り完勝。危なげない走りでマイルGⅠ3勝目、3年連続でのGⅠ制覇を果たして見せた。

休み明け緒戦の富士Sでは59キロの斤量を背負って2着と、マイルCSに向けて最高の状態で挑む今回。盤石の走りで春秋マイル制覇を達成するだろうか。

ソウルラッシュ PHOTO:Getty Images

今や現役最強マイラーとなったジャンタルマンタルに待ったをかけるのが、昨年のこのレースを制した古豪・ソウルラッシュだ。

3年前の春、4歳でマイラーズCを制して重賞ウィナーの仲間入りを果たしたソウルラッシュだが、そこからGⅠの道は長く険しいものだった。

安田記念では13着、9着と苦戦する一方、秋のマイルCは4着、2着と善戦。あと一歩届かないというレースを繰り返し、気が付けば6歳になっていた。

短距離GⅠの世界は年をとればとるほど不利になりがちだが、そんな逆境をソウルラッシュは跳ね返してみせた。

2年ぶりにマイラーズCを制して迎えた昨年の安田記念は3着と初めて馬券圏内に入ると、秋には団野大成の手綱でマイルCSを圧勝。人馬ともにGⅠのビッグタイトルを掴んでみせた。

これで燃え尽きてもおかしくなかったが、7歳になったソウルラッシュは中山記念3着をステップにドバイへ遠征すると、ドバイターフで海外の強豪馬を蹴散らして勝利。2度目のビッグタイトルを手にした。

その後、安田記念と富士Sはともに3着と停滞したが、秋の京都での活躍は周知の通り。得意コースでジャンタルマンタルへリベンジを果たすだろうか。

アスコリピチェーノ(c)SANKEI

牡馬2頭に引けを取らない、快足牝馬がアスコリピチェーノだ。

2歳6月の早い時期に行われた東京でのデビュー戦を鋭い末脚で差し切ると、あとはトントン拍子で3連勝。新潟2歳Sも阪神JFもその破壊力抜群の末脚で突き抜けてあっさりと2歳女王の冠を手にした。

牝馬ならではの軽快なスピードと完成度の高さがとにかく印象に残る完全無欠の女王だった。

だが、女王は3歳になると大きなライバルに出会う。桜花賞はステレンボッシュに阻まれると、NHKマイルCでは2歳王者のジャンタルマンタルとの一騎打ちに。

直線で不利を受けたことで猛追するも届かず2着に終わったが、その走りは2歳女王としての実力を存分に示した。

その後、京王杯AHをステップに挑んだゴールデンイーグルで大敗を喫したが、4歳になるとサウジアラビア遠征で挑んだ1351ターフスプリントで突き抜け勝利すると、続くヴィクトリアマイルでは難なく勝利。

牝馬同士なら敵はいないと言わんばかりの強い勝ちっぷりで2度目のGⅠ制覇を果たした。夏のフランスで挑んだジャック・ル・マロワ賞は6着に終わったが、国内のマイル戦では未だに連対を外していない。

マイル王者に君臨するジャンタルマンタルとはこれが2度目の対決。末脚のキレではこちらの方に分があるだけにリベンジを果たしてもおかしくない。

絶対王者が燦然と輝くか、古豪の意地が得意舞台で花開くか、はたまた可憐な牝馬がリベンジを果たすか......今年のマイルCSは三者三様、見どころに溢れた名レースとなりそうだ。

■文/福嶌弘

■第42回マイルチャンピオンシップ(GI)枠順

2025年11月23日(日)4回京都6日 発走時刻:15時40分

枠順 馬名(性齢 騎手)

1-1 トウシンマカオ(牡6 団野大成)

1-2 シャンパンカラー(牡5 坂井瑠星)

2-3 ウォーターリヒト(牡4 高杉吏麒)

2-4 マジックサンズ(牡3 武豊)

3-5 アスコリピチェーノ(牝4 C.ルメール)

3-6 ガイアフォース(牡6 横山武史)

4-7 チェルヴィニア(牝4 T.マーカンド)

4-8 カンチェンジュンガ(牡5 藤岡佑介)

5-9 エルトンバローズ(牡5 西村淳也)

5-10 ラヴァンダ(牝4 岩田望来)

6-11 オフトレイル(牡4 菅原明良)

6-12 ウインマーベル(牡6 松山弘平)

7-13 ロングラン(セ7 岩田康誠)

7-14 レーベンスティール(牡5 D.レーン)

7-15 ジャンタルマンタル(牡4 川田将雅)

8-16 ドックランズ(牡5 M.ザーラ)

8-17 ソウルラッシュ(牡7 C.デムーロ)

8-18 ワイドラトゥール(牝4 北村友一)

※出馬表・成績・オッズ等は主催者発表のものと照合してください。

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