オコエが巨人を電撃退団のワケ 阿部監督の“地獄の秋”と関係? 懸念された「危うい一面」

 巨人・オコエ瑠偉が自由契約となったことを、球団が11月28日に発表した。2022年の現役ドラフトで楽天から加入し、外野のレギュラー候補として期待されていた中での突然の退団に戸惑うファンも多いだろう。一体、何が起きたのだろうか。

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■秋季キャンプから突然、消えた?

 巨人担当ライターは解説する。

「オコエは秋季キャンプのメンバーに名を連ねていましたが、3日目以降、突然姿を見せなくなりました。故障かと思いましたが、11月21日の東京ドームでの長嶋茂雄さん『お別れの会』、23日の『ジャイアンツ・ファンフェスタ2025』にも現れなかった。球団関係者に聞いても『何も話せない』と。そして、週刊誌で阿部監督との確執報道の直後に自由契約が発表されたのです。球団は『海外の野球リーグなど他球団でプレーできるチャンスを設けたほうが本人にとって良いとの結論に達した』などと説明しましたが、それだけなら最初から秋季キャンプのメンバーから外していたはず。阿部監督が掲げた『地獄の秋』というキャンプの方針に反発していたのでしょう。他の選手に『練習に出た方がいい』と促されてもオコエは応じなかったと聞いています。今後の野球人生がマイナスにならないよう、円満退団を強調した球団の対応は大人だと思いますよ」

 今オフは若手成長株の捕手・山瀬慎之助が出場機会を求めて契約更改を保留したことが話題になった。だが、オコエの退団劇は山瀬の一件とは性質がまったく違う。現役時代にオコエと共にプレーした巨人OBは複雑な表情を浮かべる。

「野球に向き合う姿勢にムラがあり、精神的な甘さを感じました。ただ、守備や走塁には一生懸命取り組んでいましたし、打撃でも振り回すだけでなく、状況に応じて中堅から右方向を意識したチーム打撃をするなど、変化は見えていました。今年は2度のファーム降格を経験し、61試合出場にとどまりましたが、外野のレギュラー候補の一人であることに変わりはない。目を見張る身体能力を持っているだけに、もったいなく感じます」

■磨けば光るスターの原石だった

 阿部監督はリーグ優勝を逃した今季、秋季キャンプで、個々のスキルアップを目的とした猛練習(地獄の秋)を予告していた。

「良い成績を出すためには練習量をこなすのは当然です。実際、泉口友汰など、練習量を積んだ選手はスイングスピードが上がり、打撃成績も向上しています。『猛練習』といっても、昔の方が相当厳しかったですよ。同じ練習をやったら今の選手は壊れてしまうので、首脳陣はブレーキを掛けています。故障もしていないのに練習に来ない選手がいれば、チームの士気にも影響します。オコエを自由契約にした球団の決断は当然だと思います」(スポーツ紙デスク)

 あり余る才能を生かし切れなかった感は否めない。オコエは高校時代、甲子園を沸かせたスター選手だった。関東第一3年の夏は、3回戦で1イニング2本の三塁打を放ち、準々決勝ではサヨナラ2ラン本塁打でチームを4強に導いた。その年のドラフト1位で楽天に入団後、将来のチームを背負う選手として期待されたが、伸び悩み、1軍定着は果たせなかった。

 当時オコエを指導したコーチが振り返る。

「俊足と強肩が印象的でした。打撃もコンタクト能力が悪いわけではない。磨けば光るスターの原石でした。僕から見れば、スピードを生かしたプレースタイルを構築した方が良いと感じましたが、本人は体を大きくして、パワーヒッターを目指したいというスタンスだった。その取り組み自体は悪くありませんが、課題は練習やトレーニングを継続できないこと。当時は見るたびに打撃フォームが変わっていて、どういう選手になりたいのか見えてこなかった。対照的なのが同期入団の村林一輝です。高卒ドラフト7位で目立たない存在でしたが、コツコツ努力を積み重ねる忍耐強さがあった。課題の打撃でも成長し、今季は最多安打のタイトルを獲得しています。身体能力の高さではオコエの方がはるかに上ですが、プロの世界はそれだけでは通用しないのです」

■純粋ですぐ信じ込んでしまう部分が… 

 グラウンド外の行動が波紋を呼ぶこともあった。巨人移籍直後の2023年1月には「週刊新潮」で、暴力団関係者が主催する宴席に参加していたことが報じられた。オコエ自身は暴力団関係者と接触している認識はなかったというが、ファンを落胆させた。さらに今年5月、海外のオンラインカジノを利用したとして単純賭博容疑で東京地検に書類送検され、6月に不起訴処分(起訴猶予)となった。オンラインカジノ利用が社会問題化する中、球団の呼びかけに応じて過去の利用を自主的に申告した。

 オコエを知る関係者は不安を口にする。

「いい奴なんですよ。誰に対してもフランクで接しやすい。でも、純粋ですぐ信じ込んでしまう部分がある。一時の感情で判断し、周りが見えなくなる危うさがあったので、もう少し慎重に行動した方がいい。信頼を失うことで自分が損しますからね」

 大きな覚悟で巨人退団を決意したことは想像できるが、今後はいばらの道が待ち受けていることは間違いない。現役ドラフトで巨人に獲得された経緯などを考えると、NPBの他球団が獲得に乗り出す可能性は低い。アメリカのマイナーリーグ、メキシコ、台湾などでプレーする選択肢は残されていると思われるが……。オコエはどのような選択をするのだろうか。

(AERA編集部)

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