戦闘以外の理由による死傷者が増えるロシア軍:ウクライナ国防省情報総局が内情をキャッチ
ロシア軍内において戦闘以外で死傷者が出る理由とは?

プーチン政権がウクライナに対する全面侵攻に乗り出して以来、ロシア軍は100万人あまりの死傷者を出したと報じられている。しかも、激戦によって大きな損失を被っているというような単純な問題ではないらしい。ウクライナの情報機関によれば、ロシア軍における死傷者は戦闘以外の理由によって発生するケースも多いというのだ。
ウクライナ国防省情報総局による見解

ウクライナ国防省情報総局は、2024年および2025年にロシア中央軍管区だけで少なくとも600人の軍人が「組織の混乱や犯罪行為、および部隊内での過失によって死亡した」と見ている。
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5つある軍管区のうちのひとつ

ロシア軍は5つの軍管区から構成されており、中央軍管区はそのひとつだ。ウクライナ国防省情報総局が11月10日に行った報告では、同管区内にて戦闘以外の理由で死者が出たケースについて、ウクライナが把握している詳細情報が明かされることとなった。
自ら命を絶つ兵士たち

今回の報告によれば、2024年に自ら命を絶ったロシア兵および将校は71人。2025年上半期には86人に上ったとされる。さらに、その他の死因としては「アルコールや薬物の過剰摂取、暴力的ないさかい、極度に不衛生な環境、指揮官の怠慢」などが挙げられている。
薬物関連の死者

また、薬物依存によって命を落としたとされる中央軍管区の兵士は2025年上半期だけで112人。なお、2024年は143人だった。
食中毒で死亡するケースも

さらに、ウクライナ国防省情報総局いわく、「駐屯地の厨房や野営地における質のよくない食事や衛生水準の低さのせいで、ロシア軍人32人が食中毒にかかって死亡した」とのこと。ただし、同情報総局はこの情報の出所を明かしていない。
士気の低下と精神状態の悪化

ウクライナ国防省情報総局はこういった死者数の急増について、「ロシア軍内ではびこる士気の低下と精神状態の悪化を反映している」と見ている。ただし、この情報は戦争の当事国であるウクライナが発表したものであり、鵜呑みにすることはできない。とはいえ、ロシア軍が直面している問題が垣間見えるのも事実だ。
軍事ニュースメディアによる分析

一方、ウクライナの軍事ニュースサイト「Defense Express」は今回の報告について、「ロシア軍内部の広い範囲で統制と士気が崩壊している」ことを示すものだと指摘。これが事実かどうかを知るのはロシア軍の関係者だけだろうが、部隊内で不穏な空気が漂っているのは確かだろう。
増加する規律違反

同サイトいわく:「指揮官らは規律違反の多発を食い止めることができていないと報じられている。さらに、機密情報が国民やメディアに届くのを阻止できておらず、戦闘によらない死傷者の数を隠蔽することもできていない」
ロシア軍の死傷者数

ウクライナ軍参謀本部の推計によれば、11月12日までにロシア軍が失った兵士の数は115万4,180人に達したとされる。しかし、停戦に向かう気配は一向に見えず、死傷者数は今後も増え続けることが予想される。
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