あくまでドンバス地方全域の割譲を要求するプーチン大統領
かたくななプーチン大統領

ロシアのプーチン政権が「特別軍事作戦」に乗り出してから、まもなく4年が経つ。両軍は甚大な犠牲を出し、前線となった地域は荒れ果てているが、プーチン大統領は戦場で暮らす人々の惨状などどこ吹く風だ。
インドを訪問するプーチン大統領

中東衛星放送アルジャジーラによれば、プーチン大統領はインド訪問を前に現地メディアの取材に応じ、ドンバス地方に関する今後の方針を語った。なお、同大統領はニューデリーでモディ首相と会談する予定となっている。
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「選択肢は2つしかない」

同大統領はインディア・トゥデイ放送に対し、「選択肢は2つしかない。われわれが武力でこれらの地域を解放するか、ウクライナ軍が撤退して戦闘をやめるかだ」とコメント。ニュースメディア「ポリティコ」が報じている。
米国との会談後になされた発言

CNN放送いわく、この強硬な発言はプーチン大統領がウィトコフ特使率いる米代表団とクレムリンで会談した数日後になされたものだ。
平和のチャンスを与える?

アルジャジーラによれば、ウィトコフ氏およびトランプ大統領の娘婿、ジャレッド・クシュナー氏はプーチン大統領が戦争終結に前向きだという印象をトランプ大統領に伝えたという。
プーチン大統領は「ディール」を望んでいる?

アルジャジーラによれば、トランプ大統領は「米代表団はプーチン大統領がディールを望んでいるという強い印象を受けた」と述べたというが、プーチン大統領の腹積もりは違うところにありそうだ。
ドンバス地方をめぐっては進展なし

実際、米国の代表団はプーチン政権が求めるドンバス地方全域の割譲について、譲歩を引き出すことはできなかったとみられる。
ドンバス地方の大半を支配するロシア軍

オープンソースインテリジェンスによる戦況地図によれば、ロシア軍は現在、ドンバス地方(ドネツク州およびルハンシク)の80%を支配しているとされる。「ポリティコ」が伝えた。
ドネツク州の要衝ポクロウシク

さらに、ロシア側は最近、ドネツク州の要衝、ポクロウシク市を数ヵ月間におよぶ市街戦の末に制圧したと発表した。ただし、ウクライナ側はこれを否定している。
ウクライナ代表団と調整する米国

CNN放送によれば、プーチン大統領による今回の発言は、米政府がウクライナの代表団を招き、ウィトコフ氏およびクシュナー氏と次の和平協議に向けた調整を行っているさなかに飛び出したものだ。
28項目のトランプ和平案

アルジャジーラいわく、ドンバス地方の割譲は11月にリークされて問題となったトランプ和平案、すなわち「ウクライナ侵攻終結に向けた28項目の計画」に盛り込まれている。
ウクライナに対する要求

この和平案には、ウクライナ軍の規模縮小や、同国がNATOに加盟しないことを保証するといった内容も含まれている。
ウクライナ・EUと米国の溝

また、CNN放送によれば、この28項目の和平案はロシアに対して大幅に譲歩したものとなっており、ウクライナやEUが以前から拒否している項目が複数盛り込まれているとのこと。
将来的な再侵攻を危惧するゼレンスキー大統領

一方、「ポリティコ」も指摘するように、ウクライナのゼレンスキー大統領は停戦合意の一環としてドンバス地方を放棄する考えはない、と繰り返し主張してきた。一帯がロシアの手に渡れば、将来的な再侵攻の足がかりとなり得るためだ。
大統領の権限で領土の割譲はできない

同大統領の主張によれば、ウクライナの大統領に領土を割譲する権限はなく、ウクライナ憲法にも反するとのこと。アルジャジーラが伝えている。
ロシアが「得することはあってはならない」

ゼレンスキー大統領はさらに、甚大な犠牲と荒廃をもたらす戦争を始めたロシアが「得することはあってはならない」という立場だ。
都合よく解釈するプーチン大統領

一方のプーチン大統領はインディア・トゥディ放送に対し、28項目の和平案は8月にアラスカ州で行われた米露首脳会談で合意された内容に基づくものであり、「いまも有効で協議中だ」と語っている。アルジャジーラが報じた。
和平合意は事実上不可能

CNN放送いわく、ロシアがドンバス地方全域の制圧に向けて攻勢を強める一方で、ウクライナは領土割譲を拒み続けており、和平合意に向けた妥協は事実上、望み薄だ。
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