片付けられない人が「最初に捨てるべき」もの。無理なく自然と部屋が整う、4つの手放しステップ

「片付けをしたいけれど、どこから始めればいいのかわからない」。そんな経験はありませんか? 「片付けの最初の一歩として、4つの段階に分けて手放すと、無理なく部屋が整います」と語るのは、築35年の賃貸マンションで、夫婦2人暮らしをしている深尾双葉さん(41歳)。深尾さんが考える、「片付けが進まない人」がラクにものを手放せるコツについてお聞きしました。

最初の一歩は頭を使い過ぎず、リラックスして始めてみましょう

【写真】日々増えていきがちなもの

1:壊れているものや汚れているもの

昨年、1年間使ったタオルは年明けに手放します

片付けを始めようと思っても、実際に手を動かしてみると、なかなか判断がつかないものがたくさん出てきます。今どれくらい使っているか、これから使いそうか、そもそも好きなのか。残すか手放すかを選ぶ作業は、思っている以上に頭を使い、エネルギーを消耗するものです。

だからこそ、最初から悩むものに向き合おうとせず、できるだけ選択肢の少ないところから始めてみるのがおすすめです。

たとえば、壊れているもの。汚れてしまっているもの。機能を果たさなくなったもの。

よほど強い思い入れがない限り、こうしたものは残す理由を探すよりも先に、手放す対象として見つけやすい存在です。まずはそういったものから手放していくことで、捨てるという行為への抵抗が少しずつ薄れ、判断する感覚も自然と戻ってきます。

頭で考えて片付けるのではなく、感覚を取り戻すための片付け。壊れたもの、役目を終えたものを見送るところから始めることで、心も空間も、無理なく整っていくように思います。

2:不要な紙類

不要な紙類も、気づかないうちに年をまたいでため込んでしまいやすいものの1つだと思います。引き出しの奥、棚のすみ、箱の中…あらためて見てみると、こんなところにも紙があったのかと思う場所が、案外いくつも見つかるかもしれません。

紙類とひと口に言っても、その種類は様々です。レシートや書類、紙袋や包装紙、雑誌の切り抜き、説明書やチラシなど、目的も役割も異なるものが、ひとまとめに「紙」として暮らしのなかに紛れ込んでいます。

その分、知らず知らずのうちに量が増え、空間だけでなく思考の中まで占領してしまう存在でもあります。

最初に、壊れているものや汚れているものを手放すところから始めていれば、すでに手放す感覚は少しずつ体に戻ってきているはずです。そんなタイミングで次に取り組むものとして、紙類だけと種類を1つに絞ってみると、判断の軸がシンプルになり、気持ちも少しラクになるように思います。

紙は1つ1つは薄く軽いのに、集まると意外なほど場所を取り、視界や引き出しの中につまりを生み出します。だからこそ、紙類がすっきりと整ってくると、空間が目に見えて軽くなり、思っている以上の達成感が得られるはずです。

こんなに抱えていたんだな、と気づきながら、今の暮らしに必要な紙だけを残していく作業は、暮らしの流れを整え直す、とてもよいきっかけになるように思います。

3:価格がネックで手放せなくなっているもの

価格に縛られず、自分の価値基準を大切にしています

購入したときの価格が頭をよぎって、どうしても手放せなくなっているものは意外と多い

のではないでしょうか。高かったから、まだ使えるから、もったいないから。そう思いながら、実際にはほとんど手に取っていないものが家の中のどこかに眠っている。私自身もそうしたものを長い間、手放せずにいました。

価格のついたものはいつの間にか、ものというよりも、記憶や後悔や期待のようなものをまとい始めます。思いきって買ったときの気持ち。使いこなせなかった自分へのもどかしさ。元を取れていない感覚。その感情が絡まることで、ただ置いてあるだけのものが、少しずつ重さをもつ存在に変わっていくのだと思います。

けれど、家の中にあるものの役割は、いくらだったかを証明することではなく、今の自分の暮らしを支えているかどうかなのだと、私は片付けをとおして感じるようになりました。

すでに支払ったお金は、残していても、手放しても、戻ってくることはありません。でも、ものを手放すことで生まれる空間や、視界の軽さ、気持ちの静けさは、これから先の時間を確実に変えてくれます。

高かったからもっているのか、好きだから使っているのか。その違いを見つめてみることは、ものとの関係だけでなく、自分自身の価値基準を整え直すことにもつながっていくように思います。

価格ではなく、今の感覚を基準に選び直す。そんな視点で見渡してみると、静かに役目を終えているものが見えてくるはずです。

4:見ていて違和感を感じるもの

小さなものでも、美しいと心から思えるものを

見ていて違和感を覚えるものを空間から取り除いていく。そんな片付け方もおすすめで

す。

私にとってそれは、「自分が美しいと思える基準から逸れているもの」を手放すということです。片付けを終えてから約2年が経ちましたが、今も変わらず部屋の状態を保つことができています。

そして今の部屋を見渡して思うのは、どんなに小さな文房具1つであっても、「美しい」と感じるものだけを残してきた結果、数は自然と絞られ、無理なく空間が整っていったのではないか、ということでした。

1つ1つが美しいと感じられるものだと、多少散らかっていても、その様子さえどこか美しく感じられるようになります。

様々な片付けテクニックを駆使するよりも、自分基準の美しさを大切にすること。それだけで余計な思考を使わず、もっと簡単に、部屋は整っていくのではないかと感じています。