複雑な英文を理解する! SVCなど「5文型」を総復習

文型を理解すると、スピーキングもライティングも格段にラクになります(写真:Shinji/PIXTA)
英文は5つの型に集約される
「世の中に無数にある英文はすべて、たった5つの“型”に収まる」というのが「文型」の考え方です。どんなに複雑に見えても、行き着くところは5つの型のどれかになるという考えです。
【写真を見る】そもそも「S・V・O・C・M」って何だっけ?表で復習しよう!
文型を理解すると、英文を分析する力が格段に上がり、型に沿って英文をつくればいいのですから、スピーキングもライティングも格段にラクになります。
そんな役立つ「文型」なのに、世間ではあまり評価されていません。というのも、中学英語ではシンプルな文が多いので、文型を知らなくても乗り切れてしまうからです。
「makeは第5文型で『させる』という意味があります」なんてことを覚えなくても、なんとなくThe news made me happy.という文で「その知らせは私を嬉しくさせた」という訳語を眺めているうちに、「そんな訳し方もあるんだな」という程度でわかった気になってしまうからです。実際、中学校の教科書では文型をあまり重視せず、「文型」という用語も使わないことになっています。
でも、高校英語では、「なんとなく」や「とりあえず覚える」という姿勢ではすぐに限界がきます。makeだけでもいろいろな使い方があり、make以外の動詞もたくさん出てくるからです。そこで高校英語では最初に文型をしっかりと学ぶことになるのですが、それならば今のうちにやっておいたほうが後々ラクですし、何より中学英語で付け焼き刃的な暗記をする必要がなくなります。
また、文型が嫌われる理由として、補語とか目的語とかの用語や、CとかOとかの記号が出てくるということがあります。でも記号は5つだけなのでハッキリ言って簡単です。しかも一旦記号に慣れると、そっちのほうが使いやすくなるので、ぜひここで身につけておいてください。
ついでに、文型には(いつもではないのですが)「知らない動詞の意味がわかってしまう」という、超便利な技が習得できるというメリットもありますので、いろいろとオイシイ単元なんです。
日本語と英語の「語順」
<日本語は語順にこだわらない>
英語と比較すると、日本語は語順にこだわらない言語です。たとえば3枚のカード(チーターが/シマウマを/追いかけた)があるとします。これを以下のように並び替えてみます。
❶ チーターが シマウマを 追いかけた 。
❷ シマウマを チーターが 追いかけた 。
❸ 追いかけた チーターが シマウマを 。
文の印象は多少変わりますし、❸はかなり崩れてはいるものの、3つの文が伝える事実はすべて同じですよね。
<英語は語順が命>
同じことを英語のカード(the cheetah/the zebra/chased)でもやってみましょう(cheetah「チーター」、zebra「シマウマ」、chase「追いかける」で、文頭に置くときは大文字にします)。それぞれの意味を考えてみてください。
❶ The cheetah chased the zebra.
❷ The zebra chased the cheetah.
❸ Chased the zebra the cheetah.
日本語と違って英語の場合、❸はそもそも英文として成り立ちません(動詞の過去形から始まる文は存在しない)。
英文として成り立つのは❶と❷ですが、ここで注目すべきは、その2つの意味がまるで違うことです。
<英語における暗黙の了解>
ではなぜこのような違いが出るのか、日本語と英語の違いから考えてみましょう。
日本語には「助詞(~が・~を)」が使われ、その助詞が「文の中でどんな働きなのか?」を示します。
以下、ざっくりとした説明になりますが……、「~が」がつけば(文のどこにおいても)主語に、「~を」がつけば(文のどこにおいても)動作を受ける相手を示すと考えられます。だからいちいち語順を気にする必要がないのです。
先ほどの3つの日本語は、どう並べても「チーターが追う側、シマウマが追われる側」になりますね。
一方、英語には助詞がありません。The cheetah chased the zebra. で、The cheetahの後に「が」に相当する単語は存在しませんね。そういったものを必要としない代わりに語順が重要になってきます。文の先頭にある名詞は主語だと考える/動詞直後の名詞は「~を、~に」に相当するといった暗黙の了解があるのです。
ということは、名詞の順番が変われば意味も変わるのです。
❶ The cheetah(主語)chased(動詞)the zebra(目的語).
「チーターがシマウマを追いかけた」
❷ The zebra(主語)chased(動詞)the cheetah(目的語).
「シマウマがチーターを追いかけた」
副詞のように位置(語順)を意識しないものもありますが、文の骨格となる名詞・動詞は語順が重要、というより語順こそ命なのです。
この語順を5つのパターンに分類したものが「文型」と呼ばれるものなのです。
5文型の「用語」と「全体像」
<文型の説明で使われる用語>
文型の説明で使われる用語・記号を確認しましょう。
まずは「Sは『主語』を表す」など、S・V・O・C・Mが何を指すかだけを確認してみてください。

(写真:『中学英語を本気で攻略するための本』P.218より)
<5文型の全体像>
S・V・O・Cを組み合わせて5つの型にまとめたものが「5文型」と呼ばれるものです。全体像は次の表のようになります。

(写真:『中学英語を本気で攻略するための本』P.219)
動詞の性質を知る
<動詞からある程度の予想を立てる>
5つの文型に共通しているのはSVから始まるということです。英語の文はSVから始めて、Vの後ろの形によって5つのパターンがあるということです。
Vの後ろの形が違うわけですが、決して「この動詞だからこの文型になる」という決まりがあるわけではありません。しかしながら、動詞には「好み・傾向」があります。
「どの動詞がどの文型になりやすいか?」という傾向を知っておくことは大変有効です。
たとえばbe動詞ならSVCになることが多いので、He isの後ろに形容詞sickがきていれば、予想どおりSVC(第2文型)で、He is sick.「彼は病気です」となります。
ところがHe isの後ろにin Nagoyaとあれば、その場合はHe is in Nagoya.「彼は名古屋にいます」というSVM(第1文型)で、isの意味は「存在(いる)」だと考えます。
このように、動詞を見た瞬間に「ある程度の予想は立てつつ、最終的には動詞の後ろの形を見て判断する(場合によっては修正する)」というのが英語を理解するために必要な発想です。
中学英語ではあまり重視されない「文型」ですが、英語をマスターする上で非常に便利な発想で、高校英語では必ず出てきます。ぜひ、この便利な「文型」を身につけて、英語を自分のものにしてください。