茨城の「どぶ汁ラーメン」たっぷりの「あん肝」が絡んで濃厚な味わいに
日立支局長 大垣裕
茨城県の最北、北茨城市の平潟漁港は常磐沖のアンコウの水揚げで知られる。港近くに並ぶ旅館の一つ、「あんこうの宿まるみつ旅館」を週末のランチで訪れた。

あん肝がたっぷりのった「どぶ汁ラーメン」。締めの雑炊用のご飯が付く
「ピンチをチャンスに」とメニュー開発…決め手は祖父母の秘伝みそ
館内の「麺屋まるみつ」で一番人気の「どぶ汁ラーメン」(1980円)を注文する。「どぶ汁」とはアンコウと野菜からしみ出る水分だけで煮込む漁師料理で、観光客に人気の「あんこう鍋」の原型だ。
まず、麺の上にこんもりのったペースト状のあん肝が目を引く。あん肝を溶かしたみそ仕立てのスープに、アンコウの骨と皮で取っただしを合わせたスープは中太麺に合う。あん肝を絡ませれば、さらに濃厚な味わいになる。

武子能久さん

あん肝には、旅館の3代目社長、 武(たけ)子(し)能(よし)久(ひさ) さん(50)の祖父母の秘伝みそが加えられている。祖父の光男さん(2014年死去)、祖母のすみさん(12年死去)は民宿を約70年前に開いた。戦後、アンコウをリヤカーで引いて売り歩いていたという。
11年の東日本大震災を受けて宿泊客が激減すると、能久さんは「ピンチをチャンスに」と、アンコウの新メニュー開発に取り組んだ。14年から地元イベントなどで「あん肝ラーメン」を販売。さらにコロナ禍に見舞われた20年、主に地元の人向けの「麺屋」をオープンさせ、あん肝ラーメンの「最終形」としてどぶ汁ラーメンの提供を始めた。今や、このご当地ラーメンを求めるリピーターは県外にも多い。
こちらもオススメ…「光男のあん唐」

ふっくらした食感の「光男のあん唐」
最後は残ったスープを卓上コンロで火にかけ、雑炊で締める。サイドメニュー「光男のあん唐」(880円)は、祖父母が作ったしょうゆベースのたれをしみ込ませたアンコウの唐揚げ。ふっくらした身と、皮の食感を楽しめる。アンコウを気軽に堪能したひとときだった。
※税込み。記事中の値段などは紙面掲載時のものです。
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国内外の総支局長が、日頃通っている店のおすすめメニューなど、地域の自慢の味を紹介します。
あんこうの宿まるみつ旅館 麺屋まるみつ
茨城県北茨城市平潟町235
営業は土、日曜の午前11時~午後2時(変更の場合あり)。詳しくは ホームページ で。