大谷翔平 ″超人的内角撃ち″「超・長尺バット」で本塁打量産態勢へ!

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「箸(はし)みたいなバットじゃよう飛ばさんわ」

NPB歴代3位の通算567本塁打を誇る〝不惑の大砲〟門田博光は周囲にこう公言し、代名詞である長さ34.5㌅(約87.6㎝)の相棒を担いで44歳まで本塁打を量産した。自在に扱えるようになるまで、7年の歳月を要したという。

時は流れ、ドジャースの大谷翔平(30)は今年、新たな〝超・長尺バット〟に挑戦している。その長さ、なんと35㌅(約88.9㎝)。これは強打者ひしめくメジャーでも最長クラスで、大谷以外に使っているのはヤンキースのアーロン・ジャッジ(32)と他数名程度だという。大谷と同じく左の長距離砲だった野球解説者の小早川毅彦氏が語る。

「大谷選手の狙いはおそらく二つ。一つ目は、自分の身体から最も遠いアウトコースの低めをカバーすることです。彼は左投手のスライダーや右投手のシンカーなど、外に逃げていくボールをアウトコース低めや高めに投げ込まれる確率が高い打者です。バットを少しでも長くすることで、三振を減らし、広いゾーンをカバーできるようにしたいのでしょう。

二つ目は、遠心力を利用して、出力を抑えながら長打を増やすこと。ゴルフのドライバーと同じように、バットも長ければ長いほど飛ばす力が増大します。4月3日に放った3号サヨナラホームランは、アウトコースのボール球をセンターのフェンスギリギリに運んだ一発。まさにこのバットの効果が出ています」

大谷が去年まで使用していたのは34㌅(約86.4㎝)のバット。たった1㌅の差だが、直径約2.9㌅のボールを100m先のフェンスまで飛ばす必要があるバッティングにおいては、大きな違いとなる。事実、春季キャンプのライブBPでは、あの大谷がバットを何本も折る異常事態が発生した。

「大谷選手はインコースを得意とする打者です。しかし、バットが長くなればなるほど、芯の位置がバットの先端のほうにズレていく。これまでの感覚とのギャップに苦しみ、差し込まれてバットを折られてしまった可能性は否定できません。私も現役時代はバットの長さや重さを変更することがありましたが、ちょっとした感覚のズレからスランプに陥ることもある。『昨シーズンに54本も打ったんだから、変えなくてもいいのに……』と思ってしまいますが、大谷選手は我々の常識の外にいるバッターなので、さらなる進化を狙ったのでしょうね。

しかも、彼は多少詰まっても悠々とスタンドに放り込めるほどのパワーの持ち主です。アウトコースをカバーしつつ、内角は超人的パワーで打ち砕く。長尺バットにも徐々に順応していき、昨年を超える55本以上のホームランを打つでしょうね」(同前)

4月19日には待望の第一子が誕生したことを報告した大谷。新兵器を携え、何発の祝砲を放つのだろうか。

『FRIDAY』2025年5月9・16・23日合併号より