インフル“鼻スプレー”ワクチンとは……子ども「痛くない」、大人も対象? 感染予防の「切り札」に【#みんなのギモン】

例年より早く流行期入りしたインフルエンザ。おととしに日本で初めて承認された、スプレー型のワクチンが注目されています。鼻の中に吹きつけるだけで、痛みを伴わないのが特徴です。感染予防の切り札とも言われています。対象や注意点をまとめました。

そこで今回の#みんなのギモンでは、「インフル“鼻スプレー型”ワクチンとは」をテーマに解説します。

■報告された感染者数、前週の1.5倍

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雨宮千華・日本テレビ社会部記者(厚生労働省担当)

「すでに流行シーズンに入っているインフルエンザですが、今注目されている、鼻の中にシュッと吹きかけるだけの痛くないワクチンについて詳しくお伝えします」

「まずは最新の感染状況です。インフルエンザの感染者数のグラフがあります。厚労省によると、9月29日~10月5日の1週間に、全国の定点医療機関から報告されたインフルエンザの感染者数は1医療機関あたり1.56人でした」

「3日に流行シーズン入りが発表されていますが、前の週(9月22日~28日)よりも1.5倍の増加となっています」

鈴江奈々アナウンサー

「このグラフで見るとわずかな差に見えますが、昨シーズンと比べてやはり少し早いのかなという感じがします」

■全国169施設で…学級閉鎖も増加

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雨宮記者

「学校や保育所などでの学級閉鎖も増え続けています。全国25の都道府県169の施設で学級閉鎖となっていて、前の週の約1.4倍に増えています」

森圭介アナウンサー

「集団生活の中では子どもに一気に感染が広がることもありますし、子どもがかかってしまうと、やはり家庭内での感染も広がりますよね」

■クリニックの子どもの反応は…?

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雨宮記者

「インフルエンザの予防接種は10月から始まっている医療機関が多い中、昨年度から始まったのが、感染予防の新たな切り札とも言われているワクチンです」

「大阪・東大阪市のクリニックで行っていたインフルエンザの予防接種は、注射ではなく、鼻にシュッと吹きかけるだけのスプレー型のワクチンです。子どもからは『痛くない』『ふつうの鼻シュッシュ。注射の方がいっぱい痛かった』という声が聞かれました」

■スプレー型の特徴は「痛くない」

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雨宮記者

「おととし、日本で初めて承認されたスプレー型のインフルエンザワクチン。痛くないというのが特徴です」

「every.のスタッフの子どもも、先週このワクチンを受けました。注射の時は毎回嫌がって大変だったそうですが、両方の鼻の穴に1回、シュッと吹き入れるだけで、あっという間に終わったといいます」

鈴江アナウンサー

「周りでもこのワクチンを受けるという話を聞いていました。注射のワクチンとどう違うのかが分からないので、気になっていました」

■注射とスプレー型の違いは?

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雨宮記者

「どういったワクチンなのか、東京歯科大学市川総合病院の寺嶋毅医師に聞きました。そもそも注射のワクチンは重症化を予防するものですが、スプレー型は発症そのものを抑えるものです」

「インフルエンザウイルスは通常は鼻から侵入するため、鼻に直接スプレーすることで、そこでウイルスを排除する抗体ができて、発症を予防できるといいます。注射は重症化予防に5~6か月、スプレー型は発症の予防に1年効果があるといいます」

森圭介アナウンサー

「これを聞いたらスプレー型の方がいいなと思ってしまうんですけど、そういうわけにいかないんですよね?」

雨宮記者

「対象は、注射の場合は生後6か月から高齢者まで。一方のスプレー型は2歳~18歳です。残念ながら大人には効果が弱いため、承認されていません」

「接種する回数は、注射は13歳未満で原則2回なので2度来院する必要がありますが、スプレー型だと両方の鼻の穴に1回吹きかけるだけなので、1度の来院で済みます」

「価格帯について。地域によって助成される場合もありますが、注射だと1回3000~4000円程度、スプレー型は1回で8000円程度です。注射は原則2回打つということを考えると、トータルではあまり変わらないかと言えます」

■アレルギーのある人は要注意

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山﨑誠アナウンサー

「料金もそこまで変わらず、痛みもないということで、対象年齢の違いこそありますがメリットがかなり多いなと思います。一方で注意点は何かあるんですか?」

雨宮記者

「特に注意が必要なのが、アレルギーのある人です。注射は卵アレルギーです。スプレー型は卵アレルギーやゼラチンアレルギーで、喘息を持っている方も接種に注意が必要なため、医師に相談をしてください」

「また(スプレー型の)ワクチンを打つことで、まれにインフルエンザに感染する可能性があります。本人だけではなく、家族に免疫が低下している人がいる場合は接種しないでほしいということです」

忽滑谷こころアナウンサー

「子どもたちが対象ということなので、保護者がアレルギーやその時の体調を確認しながら受けさせるのが大事かもしれないですね」

雨宮記者

「スプレー型は生ワクチンなので、注射よりも有効期限が短く、予約が必要な病院が多いため、事前にあるかどうかは問い合わせてから予防接種に行った方がいいということです」

「寺嶋医師によると鼻スプレー型のワクチンはやはり接種を希望する人が多く、去年は予約が取れなかったという方も多いそうです。今年はそれに対応するために、供給量を増やしたり、予約枠を増やす医療機関が増えたりするだろうとも話していました」

「インフルエンザは例年だと12~4月に流行し、ピークは1月末~3月上旬とされています。『予防接種自体はもう少し先で』と考えていた人もいるかなと思いますが、今年は例年より早く流行期入りした分、予防も早めに検討するのがいいかもしれません」

鈴江アナウンサー

「『インフルエンザの予防接種する?』と子どもに聞くと、『痛いから嫌』と言うんですよね」

森アナウンサー

「何とかして(接種を)やめようとするので…」

鈴江アナウンサー

「そういう意味では、子どもたちに向けてはありがたい新しいワクチンが誕生したということですね」

森アナウンサー

「子どもが守られるのであれば、家族全体も守られる可能性も高まってきます。救世主になるかもしれませんね」

(2025年10月15日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)

【みんなのギモン】身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)