球界ここだけの話 阪神・大山悠輔、恩師・掛布雅之OB会長への感謝とD1位・立石正広につなぐバトン

阪神・大山悠輔は来季のリーグ連覇へ向けてチームを引っ張る自覚にあふれる

最強の猛虎打線が真価を発揮するのは、この男がどっしりと構えてこそだ。プレーはもちろん、その姿勢でチームを引っ張る阪神・大山悠輔内野手(30)。12月2日に行われた掛布雅之OB会長(70)の「殿堂入りを祝う会」ではミスタータイガースから〝連覇のキーマン〟に挙げられた。それでも大山はおごることなく、いつも通りの謙虚さを貫いた。

掛布氏(左)は「野球殿堂入りを祝う会」で大山を〝連覇のキーマン〟に指名した。右は藤川監督

「それは全員だと思うので、その中でしっかりやらないといけないと思っています。掛布さんでも連覇を達成されたことはない。まずは超えられる一つのチャンス。そこに向かって全員で勝ち取りたいと思います」

1年目に2軍監督だった掛布氏から指導を受け、プロでの礎を築いた大山。盛大な式典の中心にいた恩師の姿に、胸が熱くなった。

「同じユニホームを着て、同じグラウンドで野球をできたことは、すごく光栄だったと改めて思いました」

掛布氏の野球人生を振り返るVTRや、壇上でのあいさつでは、「一人の時間を大切にされていた」ことが何よりも心に響いた。それは、大山自身も大切にしていることであり、テスト生から入団した掛布氏を野球殿堂入りまで押し上げた心得だ。「自分と向き合う大切さ、そういうところはしっかり続けていきたい」と、より一層意識を高めた。

掛布氏は「負けの分を背負える選手は大山しかいないでしょう。皆さんが思っている数字以上にチームにとって大きな存在だと僕は思います」と虎の背番号3を評価する。

今季は3番・森下、4番・佐藤輝、5番・大山という不動のクリーンアップがセ・リーグの打点3傑を独占。史上最速Vの大きな原動力となった。それでも、日本シリーズではソフトバンクの前に1勝4敗。日本一奪還には及ばなかった。掛布氏は「大山が6番を打てる打線が組めたら、ソフトバンクともっと勝負ができたんじゃないですかね」と提言する。

ドラフト1位指名の創価大・立石正広

来季からはD1位・立石正広内野手(22)が新戦力として加入する。大山はそんな期待のルーキーへのサポートも誓った。

「ものすごい力のある選手だと思いますけど、立石くんもまだプロに入っていない、これからの選手。僕がそうしてもらったように、手助けをしていければいいなと思います」。自身も福留孝介氏や糸井嘉男氏といった実績のあるベテラン勢に支えられて、虎の主砲にまで成長を遂げた。受けた恩は、後輩へと受け継いでいく覚悟だ。

「若い選手がどんどん出てきて勢いもありますし、頼もしさというのもありますけど、年齢が上の選手には、若い選手たちがどんどん前に進んでいけるようにする仕事がある。時間を無駄にしないようにしっかり頑張りたい」

ここから続いていく「虎の黄金期」のキーマンは、やはり大山だ。(萩原翔)