大谷翔平、2026年は三冠王にサイ・ヤング賞も期待? 大リーグ評論家&愛甲猛氏が解説する夢のロードマップ

大谷翔平選手 ※画像/産経ビジュアル
3年連続4度目となるシーズンMVPを受賞し、今や球界どころか米スポーツ界の顔とも言える活躍を見せる大谷翔平(31)。 WBC連覇とワールドシリーズ3連覇へと向けて進化する、2026年のSHOW TIMEから、早くも目が離せない!
【大谷翔平 2026年 野手編】
■三冠王の鍵は相棒ベッツの出来いかん!?サウスポー対策で前人未到の60本塁打へ
今季の打者・大谷は主要タイトルこそ逃したものの、史上6人目となる2年連続50本塁打を達成するなど、さすがの貫禄を見せた。
「もはや、打者として目指すべきは三冠王ぐらい。本塁打と打点の二冠に輝いた昨季は打率も、あと4厘で、それも実現できたわけですから、達成は十分可能でしょう」(MLB担当記者)
高校時代から自身の記したマンダラチャートを頼りに、着実に実績を積み重ねてきた大谷。来季の彼は、どこに目標を据えるのか。
それが容易ならざる偉業だとしても、「彼ならば三冠王も……」と期待を抱かずにはいられない。
そこで仮に、中央9マスの一角に「三冠王」を置いたとすれば、越えなければならない最大の壁は、首位打者のタイトルだ。むろん、タイトル獲得には前後を打つ打者の好不調も大きく影響してくるが……。
大リーグ評論家の福島良一氏の見通しは、こうだ。
「大谷と勝負せざるをえない状況を、いかに作れるか。その意味でも、後ろを打つムーキー・ベッツ(33)が本来の輝きを取り戻せるかが鍵でしょう。難しければ、彼の打順を下げるのも手。かのイチローも衰えには勝てず、ヤンキース時代は下位を打つこともありましたし」
もっとも、今オフも積極補強に動くドジャースは、手薄な外野手を重点的にリストアップ。さらなる戦力増強に余念がない。
大本命は今季カブスで鈴木誠也(31)と同僚だったカイル・タッカー(28)。彼の補強に成功すれば、大谷にとっては追い風だ。
「同じく候補に挙がる、日系3世のスティーブン・クワン(28=ガーディアンズ)でも面白い。もし彼が加入すれば、足のある彼を1番、大谷を2番に起用できる。そうなれば、今季以上の打点も見込める」(前同)
■大谷に弱点はないのか?
一方、大谷自身に克服すべき弱点はないのか。
ロッテ時代に“三冠王”落合博満氏の薫陶を受けた愛甲猛氏は、こう指摘する。
「強いて言うなら、対左投手時に構えが、やや開き気味になること。あれで外角へのアジャスト力が若干落ちている感じはするかな。
しかも元来、彼は疲れてくると目に見えて右腰の開きが早くなる。来季は二刀流でフル回転となると、そこは、ちょっと心配だね」
加えて、今季187個を喫した三振数も、首位打者奪取にはネックの一つだ。
愛甲氏も「いかにボール球を見極めるか」だとして、さらに続ける。
「どの球団も“大谷封じ”には、左のスライダーと右のチェンジアップ。インハイの直球を多投する。
逆に、それらを悠然と見送れるようになれば、もはや投手には打つ手がない。1試合3発打った、優勝決定シリーズ第4戦のような“手が付けられない”状態にも自ずとなると思うよ」

最強打者の大谷を「何番に置くか?」 ※画像/産経ビジュアル
来春開催されるWBCでも、最強打者の大谷を「何番に置くか」は論議を呼ぶテーマだ。
劇的優勝の前回大会では、主に3番を担ったが……。
「前回大会でチームに勢いを付けたラーズ・ヌートバー(28=カージナルス)は故障で欠場濃厚。そうなると“1番・大谷”がベストでは。今季も先頭打者弾を12本放つなど、これほど相手にとって嫌な1番打者もいない」(前出の福島氏)
大谷の偉業をつぶさに見てきた我々からすれば、もはや50本塁打は通常運転。
「彼の能力からすれば、むしろベースラインが60本。我々が指摘できるレベルの課題など易々と克服してくる。ケガさえなければ、まだまだ進化していくと思うけどね」(前出の愛甲氏)
MLB14年ぶりの三冠王誕生となるか。WBC連覇で弾みをつけたい。
【大谷翔平 2026年 投手編】
■完全復活で200奪三振間違いなし 投打W規定到達でサイ・ヤング賞へ
投手としては23年9月に受けたトミー・ジョン手術からのリハビリを含めたシーズンとなった今季の大谷。14試合に登板すると、47回を投げて、62の三振を奪うなど回復ぶりは順調だ。
来季開幕からの“二刀流完全復活”へと向けて、「リハビリは終わった」と、当人も手応えを口にする。
投手・大谷の“ビフォーアフター”を「軸足の折れ具合」に着目して、大リーグ経験者の藪恵壹氏が、こう解説する。
「肩肘の負担を減らす意図もあるのか、以前と比べて沈み込みが深くなり、下半身の力を、より意識したフォームになっています。
また、そうすることでリリースポイントが自然と下がり、打者目線からは高めの直球の伸びが増す。その意味でも、理に適った“進化”と言えますね」
だからといって、すぐさまフル回転とはいかなそうだ。福島氏は、こう予測する。
「今季を見ても分かるように、デーブ・ロバーツ監督の起用法は常にポストシーズンからの逆算。来季の先発6人ローテを、すでに明言していることからも、“無理はさせない”ことが最優先になると思われます」
来季のドジャースがプラン通りに6人で先発ローテを回すとなれば、1人当たりの登板数は約27試合。
となれば、登板回数や勝利数も重視されるサイ・ヤング賞の期待まで背負わせてしまうのは、たとえ大谷でも、さすがに酷か……。
前出の藪氏も「中4日で、月に最低5先発はしないと同賞は厳しい」と、こう続ける。
「試合数で今季の2倍投げたとしても、30登板にも届かない。まして大谷は、まだ10年契約の3年目。使う側も、さすがにノーブレーキとはいかないでしょう。個人的には、二刀流を続けているうちは受賞も難しいとさえ思いますよ」
とはいえ、そこは数多の“前人未踏”を成し遂げてきた大谷。難易度はかつてなく高いにせよ、「サイ・ヤング賞の可能性ゼロ」とまでは言い切れまい。
福島氏が言う。
「投打のW規定到達を達成し、166イニングで15勝、219奪三振を記録した22年のフル回転を、防御率やWHIP(1イニング当たりに許した安打、四球の走者数)でも上回ってくるようなら、おそらく最終候補の一人には入ってくる。
そうなれば、二刀流であることも記者の投票行動には有利に働くはず。その意味でも、再びのW規定到達&200奪三振の大台は超えたいところです」
今季のナ・リーグでは、両リーグ唯一の防御率1点台が決め手となり、昨季の新人王ポール・スキーンズ(23=パイレーツ)が同賞を勝ち取っている。
ここに、例えば10勝&50本塁打のような付加価値が付けば、仮に登板数で他に見劣りしても、インパクトは絶大だ。
「今季12勝を挙げ、投票で3位に入った山本由伸(27)でさえ、1位票、2位票は1票も取れていない。優勝争いをしながら、個人成績でも圧倒的な数字を残すというのは、それだけ至難の業でもあるんです。
そこにすら期待を抱かせるだけでも、実はすごいことなんですよ」(前同)
来春に行われるWBCでは打者としての出場がメインになると見られる大谷。出場すれば、その間、投手としての調整にはブランクができてしまう。そうしたハンデを、いかに克服するかも鍵となるが……。

大谷にとってWBCは調整登板!? ※画像/産経ビジュアル
「調整登板ができない分、前回1次ラウンドの中国戦のような先発起用はある気がします。準決勝以降はさすがに、そうもいかないでしょうけれど……」(同)
投打のタイトルW獲りから、果ては三冠王&サイ・ヤング賞まで。まだ見ぬ“前人未踏”が楽しみだ。
【大谷翔平 2026年 球場外編】
■ファミリー財団設立で評価は急上昇 慈善活動で夢の「5冠王」達成か!?
投打で大車輪の活躍を見せる大谷だが、球場外で見せる優れた人間性も魅力の一つと評される。
「11月22日に自身のインスタグラムで“大谷翔平ファミリー財団”の設立を発表。子供たちの健康へのサポートや動物愛護活動への援助を目的とするようです」(スポーツ紙記者)

ファミリー財団を立ち上げた大谷と真美子夫人 ※画像/産経ビジュアル
テレビプロデューサーのデーブ・スペクター氏は、大谷の財団設立について「スポーツだけできても、スターとしては認められない」と米国の社会事情を交えつつ解説する。
「米国では経済的に余裕のある人が寄付をするのは当たり前。ベースにあるのはキリスト教の博愛精神ですね。チャリティ活動を行わない人は白い目で見られるほどです」(前同)
“世界のチャリティランキング”といった報道も盛んな米国では、寄付金額だけではなく、活動内容も評価の対象になるのだという。
「金さえ出せばOKという雑な話ではないんです。例えば俳優のレオナルド・ディカプリオ(51)は環境問題に関するドキュメンタリー映画を作っているし、ジョニー・デップ(62)は定期的に海賊姿で世界中の小児病院を訪問しています」(同)
一昨年末に大谷が日本全国の小学校へ、合計6万個以上のグローブを寄贈したことは記憶に新しい。こうしたオリジナリティあふれる活動は米国内でも称賛されたという。
これらの一連の大谷の活動を支えるのは米経済誌『フォーブス』でも報じられた年間1億ドル(約154億円)以上とされるスポンサー収入だ。
「この数字を過去に達成したのは、ゴルファーのタイガー・ウッズ(49)にテニスプレーヤーのロジャー・フェデラー(44)、総合格闘家のコナー・マクレガー(37)の3人のみです」(前出のスポーツ紙記者)
また、日本とは異なる米国の税制も大谷の慈善活動を後押しするという。
「米国では教育機関やNPO団体への寄付により、納税者が受けられる課税所得控除額が日本よりも大きい。節税対策の意味合いもありそうです」(前同)
いずれにせよ、大谷の地道な社会貢献活動が現地でも高く評価されているのは事実。そこで来シーズン以降の受賞が噂されるのは、社会貢献活動に尽力した選手へと送られるロベルト・クレメンテ賞の存在だ。
「今年1月にロサンゼルスで山火事が起きた際に、被災者へと3万ドル(約460万円)以上もの衣料品などを寄付したとして、今年はチームメイトのベッツが受賞している。受賞に際して、ベッツが“本当に特別なこと”と話したことからも分かるように、MLBでも権威ある賞と見られています」(同)
来季は首位打者、本塁打王、打点王の三冠に加え、サイ・ヤング賞とロベルト・クレメンテ賞も受賞し、前代未聞の“五冠王”で、4年連続MVPとなるか?
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