卒業文集に「1分1秒も無駄にしない」つづった努力家の長谷川帝勝、20歳で「銀」…名前の由来はウッズ
圧倒的な練習量を誇る「努力の天才」が世界で輝いた。18日に行われたミラノ・コルティナオリンピックのスノーボード男子スロープスタイルで銀メダルを獲得した長谷川 帝勝(たいが) 選手(20)。今大会好調が続くスノーボード界の歴史に新たな一ページを刻んだ。(塚本康平)

スノーボード男子スロープスタイルで銀メダルを獲得した長谷川帝勝選手(18日、伊リビーニョで)=三浦邦彦撮影
愛知県岩倉市出身。名前の由来はプロゴルファーのタイガー・ウッズ選手。「強く、何事もトップを目指してほしい」との願いが込められた。
スノボ好きの父・俊介さん(51)に連れられ、4歳でいきなりリフトに乗った。「誰よりも練習しないと勝てるようにならない」。俊介さんにそう促され、自宅から岐阜や富山に毎週のように通い、夢中になって滑った。

長谷川帝勝の1回目の演技(18日)=三浦邦彦撮影
練習中に疲れ果て、リフト代わりのカートで移動しながら眠ってしまったこともある。小学校の卒業文集には「今やるべきことは、毎日一分一秒も無駄にせずに練習することです」とつづった。当時を知るコーチの阪西翔さん(43)は「彼より練習している人を見たことがない」と語る。
才能は一気に開花する。2021年、15歳で世界ジュニア選手権のビッグエアを制覇し、23年には世界選手権で日本人初の優勝を果たした。

金メダルの蘇翊鳴選手(左)と抱き合う銀の長谷川帝勝選手(18日、伊リビーニョで)=三浦邦彦撮影
今大会は、得意のビッグエアで11位に終わったが、スロープスタイルで日本勢初のメダル獲得という快挙を達成した。「コツコツとやったことが実を結んだ。環境を作ってくれた周りの人たちのおかげです」。胸元には、これまでの努力の結晶が光っていた。