レッドブル、フェルスタッペンの「引退」に備え、後任としてピアストリの獲得を準備?F1マイアミGPのパドックで聞かれた噂話

 レッドブルは、マックス・フェルスタッペンが本当にF1から離脱することになった場合、その後任としてオスカー・ピアストリ(マクラーレン)を獲得することを検討しているようだ。

 先日行なわれたF1マイアミGPのパドックでは、複数の情報筋からこの情報がもたらされた。フェルスタッペンは来季もレッドブルと契約を結んでいるものの、現行レギュレーションへの不満などから、契約満了を前に引退もしくは休養する可能性を示唆している。

 それが現実になる可能性は低いと思われるが、もし本当にそうなった場合には、ピアストリを後任に据える準備を、レッドブルが進めているという。

 レッドブルには2000人以上のスタッフがおり、ドライバーは単なるアスリート以上の存在。技術開発、チーム内の安定、そして商業的な利益の中心的役割を担う存在なのだ。そのため、ジュニアアカデミーに頼るだけでは不十分であるのだ。もちろん、今季からレッドブルに加入したアイザック・ハジャーに期待が寄せられているものの、チームの主軸になるにはまだ時期尚早だ。

■マーク・ウェーバーの影の役割

Oscar Piastri, McLaren, Mark Webber

 興味深いことに、ピアストリのマネージャーであるマーク・ウェーバーは、バーレーンでのプレシーズンテストに姿を見せなかった。ピアストリはウェーバーと距離を置くことで、自身の成長を促そうとしているからだ。

 またウェーバーが帯同しなくなったことで、マクラーレンのガレージは平穏を取り戻したようだ。その結果、日本GPとマイアミGPで2戦連続表彰台を手にした。

 チームとの関係性は、昨年終盤にはかなりギクシャクした時期もあった。しかし今季は安定したパフォーマンスを発揮しており、その緊張感は感じさせなくなった。

 一方でウェーバーは、他の選択肢を探し始めている可能性がある。そのひとつが、ウェーバーの古巣でもあるレッドブルだったとしても、驚きではないだろう。

■レッドブルの戦略転換

Max Verstappen, Red Bull Racing, Helmut Marko, Red Bull Racing

 この動きの真の意味を理解するには、チーム内部のより深い改革、すなわちヘルムート・マルコ博士の退任に目を向ける必要がある。

 マルコ博士は20年以上にわたり、実績あるエースドライバーの隣で才能あるドライバーを育成するという明確な哲学を築き上げた。この戦略は、セバスチャン・ベッテル、ダニエル・リカルド、そしてフェルスタッペンを育て上げるという結果となった。

 セルジオ・ペレスを起用したこともあった。この選択は戦略というよりも、むしろ必要に迫られた動きであり、従来のシナリオからは逸脱していた。

 ただメキーズ代表がチームを率いるようになって以降は、外部をしっかり活用する、より柔軟なモデルへの転換を図っているようだ。このシナリオにおいては、ピアストリは理想的な候補者と言えるだろう。若く、非常に堅実で、高い競争力を持っているドライバーであるからだ。その上、まだ底を見せていない。

■ピアストリとフェルスタッペンのトレードになる可能性は?

Max Verstappen, Red Bull Racing

 マクラーレンの面々は、誰もが口を閉ざしている。ピアストリは2027年までマクラーレンとの契約を結んでいるため、それは移籍を阻止する障壁となっている。

 しかしF1では契約などあってないようなモノ。ドライバーが退団の意志を明確にすれば、必然的に交渉が始まることになる。

 そうなった場合には、マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンが中心となり、この難局を経済的なチャンスに変えようとするだろう。

 興味深いシナリオは、ピアストリがレッドブルへ移籍し、代わりにフェルスタッペンがマクラーレンへと移籍するという形だ。つまりトレード移籍である。

 ただし、マクラーレンがフェルスタッペンに興味を持っているという証拠は一切ないし、さらにフェルスタッペンが不満を抱いているのはレッドブルではなく、今のF1のレギュレーションそのものである。そのことも、念頭においておくべきであろう。

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