ツアー最長ブランクVへ 木戸愛が「推しアマ」と並ぶ9年ぶり首位発進

最終18番で20m超のバーディパットをねじ込んだ木戸愛
◇国内女子◇ヨネックスレディスゴルフトーナメント 初日(5日)情報◇ヨネックスCC(新潟)◇6483yd(パー72)◇晴れ(観衆2263人)
172cmの長身を誇らしげに伸ばし、笑顔で右手を突き上げた。「歩測で26歩ありましたから」。最終18番(パー5)で20m以上の超ロングパットを沈め、バウンスバックした木戸愛は声を弾ませた。7人のタイとはいえ、2017年「ゴルフ5レディス」以来約9年ぶりの首位発進を決めたことを「いえいえ」と右手を振って笑い飛ばす。プロ19年目、36歳になっても素直で謙虚な人柄は変わらない。
4月「KKT杯バンテリンレディス」で3位となるなど、順調に滑り出した今季だが、5月初旬の国内メジャー「サロンパスカップ」から3試合連続で予選落ちすると初心に帰った。千葉にあるジャンボ邸へ。昨年12月に師匠・尾崎将司氏が他界したが、今も練習環境が整った施設に週に1度のペースで足を運ぶ。そして尾崎氏のもとにいたスタッフにもらった助言に従った。「スイングで前さばきが弱まっていると言ってもらって」。尾崎氏発案の“素振り棒”を全力で振り込み、本来の力強さを取り戻した。

今も週に1度のペースで“ジャンボ邸”に通う
この日は5バーディ、3ボギーの2アンダー「70」で回った。「ゴルフの内容はまずまずです。昨年より距離が伸びた(2番、17番)ホールがあって、風も強い難しいコンディションでしたけど、目の前の一打に集中できたと思います」という。
うれしい出来事もあった。同じく首位発進したアマチュアの戸高玲奈が憧れのプロに自分の名前を挙げてくれた。戸高が中学3年でツアー初出場した2023年「スタンレーレディス」で同組になった時、木戸の人柄に感動して、今も時折SNSのDMで連絡してくるという。「いやいや、戸高ちゃんこそすっごく優しい子で、格好良くて。私の“推しアマ”です」と照れまくる。2日目は組み合わせこそ1組ズレたが、最終日に最終組で対決できればこれ以上の喜びはない。

国内女子ツアー最長ブランクの2勝目へ
昨年7月「資生堂・JALレディス」では永峰咲希にプレーオフで敗れたものの、正規のラウンドの最終18番で超ロングパットのバーディを奪って、大歓声を浴びたシーンは記憶に新しい。そして再び、チャンスが巡って来た。「いえ、そういう気持ちよりも今まで積み重ねてきたものをしっかり出す、残り2日にしたいです」。その先に、プロ5年目でのツアー初優勝だった2012年「サマンサタバサレディース」以来13年320日ぶり、ツアー最長ブランクでの歓喜が待っている。(新潟県長岡市/加藤裕一)