発電能力3倍、震度7にも耐えられるゴミ処理施設が稼働 福岡

小倉織をイメージした新しい日明工場の外観=北九州市小倉北区で2025年4月8日午前11時29分、山下智恵撮影
老朽化に伴って建て替えられた北九州市のゴミ処理施設「日明工場」(小倉北区西港町)が4月、本格稼働を始めた。発電能力が3倍になっただけでなく、耐震性の強化や社会科見学用の通路なども完備した施設となっている。
日明工場は小倉北、戸畑区と八幡東区の一部地域から収集された家庭ゴミなどを24時間体制で処理している。1991年から稼働していた旧工場は老朽化が進み、同じ敷地内に約326億円かけて新工場が建設された。二つの焼却炉があり、1日508トンの処理が可能で、今年度は12万トンの処理を計画している。発電能力は最大1万8000キロワット(一般家庭3万6000世帯分)。一部を電力会社に売電し、年間約5・7億円の売り上げを見込んでいる。
発電能力以外の面も整備された。災害対策では震度7の地震に耐えられる設計となっており、高潮に備えて電源設備を2階(海抜6メートル)以上に設置したほか、停電時にも焼却炉の起動が可能な2300キロワットの自家発電機を備えた。また、小学生の社会科見学を想定して見学通路が設けられ、焼却炉の外観などが見学できるほか、焼却炉前ではガラス面に焼却炉の構造や内部のイメージ映像を投影する設備を整えた。
北九州市のゴミ収集量は人口減少やリサイクルの促進により2003年の53万トンから23年は32万トンと減少傾向にある。処理工場は市内に3カ所あり、現在は遠賀地区や行橋市など周辺8市町の約8万トンのゴミも受け入れている。市環境局施設課の堤雄治課長は「ゴミ処理施設は市民生活を守る重要な社会インフラ。安全、安定的にゴミ処理に努めたい」と話していた。【山下智恵】