結婚は大谷翔平をどう変えたのか? 監督へのプレゼントも「実際は真美子だと思うよ(笑)」家族との時間が生んだ“ある変化”「1人でいるよりも…」―2025上半期 BEST5

「打者専念」のシーズンに伴う難しさ, 「1人でいるよりも…」家族との時間が生んだもの, 「翔平と真美子からプレゼントがあったんだ」, 「本当に感謝しかない」真美子夫人への思い

12月8日、八村塁が所属するロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦する大谷翔平と真美子夫人

2024ー25年の期間内(対象:2024年12月~2025年4月)まで、NumberWebで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。大谷翔平部門の第5位は、こちら!(初公開日 2024年12月19日/肩書などはすべて当時)。

 今季序盤の4月23日。敵地でのナショナルズ戦で、ドジャースの大谷翔平は「人生の中でトップクラス」という2戦連発の6号アーチを架けた。

 打球速度は118.7マイル(約191km)。本塁打では自己最速の衝撃弾に、チームメートのジェームズ・アウトマンは「巡航ミサイルのようだ」と表現した。

「打者専念」のシーズンに伴う難しさ

 その試合の後だった。好調の大谷は打者専念で投球の準備がない分、打撃に集中できるプラス面を感じているかと問われ、プラス面だけでなく、マイナス面も口にした。

「時間的に余裕があるのはもちろん、体調が管理しやすいというのはその通りだと思うが、(打撃を)考える時間が長すぎてもよくない。基本的に練習時間だったり、データを見る時間は例年と一緒にしている」

 打者専念のシーズンは難しさも伴うというのが大谷の考えだった。

 体調的には当然二刀流より、体力を奪われることはない。ただ、その分、打撃を余計に考えすぎて状態を崩す、もしくは悪化させてしまう懸念を感じていた。投手をやれば、自然と切り替わる。これまで投手をやっている時に、打撃のヒントを得ることもあった。

 右肘手術で、1度目の打者専念となった2019年はなかなかその切り替えができなかったという。

 だが、今季は打者で圧倒的な成績を残した。終わってみれば、史上初の「50-50」(54本塁打、59盗塁)を達成するメモリアルイヤーとなった。

「1人でいるよりも…」家族との時間が生んだもの

 162試合を戦い抜いたシーズン最終戦。3冠王にも迫ろうかという勢いで絶好調を維持して終えたコロラドの地で、大谷は真美子夫人、愛犬デコピンのサポートについてこう語った。

「1人でいるよりも、野球以外を考える時間も多くなった。それがいい方向(に向いた)。グラウンドにいるときに野球に集中できるようになったのかなと思った」

 1人の時は自然と野球に頭が向かう。不振に陥れば、なおさらドツボにハマるケースもある。大谷がこだわる「シンプルに考える」ことを遮られる。だが、今季はスランプを長引かせることはなかった。

 今夏、家で野球のことを考えるかと聞かれ、「もちろん、家で考えることもあるし、考えない方がいいなと思う時もある。それは場合による」と語った。考えない方がいいと思っても、考えてしまう負の連鎖が、今年はあまりなかったのだろう。

「基本的にはあまり球場にいないようにはしている。球場にいる時は集中して、トレーニングがある日、ない日を逆算してやることだけしっかりやりたい。なるべく無駄な時間は球場にいる時は省きたい。球場ではなるべくギュッとしたい」

 球場で仕事に集中する。もちろん、家でバットを握る時もあるというが、真美子夫人との、家族との時間が、オンとオフのバランスをうまく調節したようだ。

「翔平と真美子からプレゼントがあったんだ」

 大切な家族が加わった大谷の変化はこんなところにも現れた。

 デーブ・ロバーツ監督が5月31日に52歳の誕生日を迎えた2日後だった。指揮官はメディアに自ら切り出し、嬉しそうに話した。

「翔平と真美子からプレゼントがあったんだ。赤いベルベット素材のキャップの日本のお酒。山本由伸の出身地のものだった。名前は忘れたんだけど。あとチョコレート。素敵な箱に入ったもので、12個ぐらい入っていて、薄い感じのチョコだったね」

 監督は、自身のワイナリーを所有するほどのワインの愛好家だ。その嗜好を頭に入れ、添え物にチョコレートのチョイス。米記者から誰が選んだと思うかと聞かれると、監督はニヤリと笑った。

「実際は真美子だと思うよ。翔平は自分が選んだように見せかけていたけど(笑)」

 こういった記念日への敏感な反応も、独身の頃ではなかったかもしれない。

「本当に感謝しかない」真美子夫人への思い

 日本では七夕の7月7日。前半戦の本拠地最終戦の試合後、チームは、選手や監督、スタッフに観客がいなくなったスタジアムのグラウンドを開放した。

 厳しい戦いを毎日続ける選手や、その家族に束の間のリラックスした空間を提供。奥様方は会話で盛り上がり、子どもたちはグラウンドを駆け回っていた。

 大谷は真美子夫人とデコピンを連れて、「3ショット」でグラウンドに登場。デコピンのリードを外すと、愛犬はグラウンドを走り回った。

 雲ひとつない青空の下で、大谷と真美子夫人は2人でセルフィーを撮ったり、奔放なデコピンを見て笑ったり――ゆったりした時間が流れていた。

 メジャー7年目。最高のシーズンを送ることができた要因の一つは、新たな家族のサポートがあったからだと話す。

 悲願の「世界一」を達成した大谷は、真美子夫人への素直な思いが口をついた。

「本当に感謝しかない。1年間長いシーズンだし、僕はシーズン160試合プラスというのは慣れているけど、彼女はそうではない。これだけ長いシーズンを支えてもらったことに感謝している」