「佐々木朗希にはあと一つ直球系の球種が必要」米解説者が提言「そうすれば直球とスプリットもより生きる」

佐々木朗希 (AP)

 トレバー・メイ解説者(35)は24日(日本時間25日)、米野球専門ユーチューブチャンネル『ドジャーステリトリー』にリモート出演。メジャー通算9年間で358試合に登板した元右腕は、ドジャースの佐々木朗希投手(23)に直球系の球種をもう一つ加えるよう提言した。

 同解説者は、前置きとして「主に2球種を使う先発投手は、それがいい球だとしても打者を打ち取れるのはシーズンの一部だけだ。誰に聞いても、ロウキ(佐々木)のスプリットはメジャーでも屈指のユニークな変化球だと言う。彼自身や捕手でさえ曲がりを予測できないようなね。これはすごい武器だ。だが、問題はここが大リーグだということだ。ピンポイント・コントロールが求められるか、他のことを学んでいかなければならない」と語った。

 2球種をさらに多く感じさせる好例として挙げたのは、23年に16勝、防御率3・05と大ブレークしたカブスの左腕ジャスティン・スティール(29)。基本的に直球とスライダーのみだが「この2球種にいろんなバリエーションをつけているから、打者はいくつも球種があるように感じる。さらに、直球はボールゾーンの使い方を知っているし、少し沈めることもできる。スライダーは曲がりの大きなものと小さなものを使い分ける」と紹介した。

 「一方、ロウキは直球とスプリットの力を最大限に生かそうとする。スライダーはデータを見ても『まあまあの手堅い球種』止まり。初球ストライクを取ったり、ときには空振りさせられるが、メジャーの投手が目指すようなパワーあふれる変化球じゃないし、いわゆる『隙間の球種』にはなれない。ということで話を戻すが、全ての投手は複数の直球系の球を操ることを目指す」

 その具体例として挙げたのは、パイレーツのポール・スキーンズ(22)。昨季はカブスの今永昇太を抑えて新人王を獲得した豪腕について「あれほどの成功を収めたのに、今年のキャンプで『シンカーとカットボールを投げる。そうすれば、直球系の球種が3つになる』と言い、大きな話題になった。みんなが驚いて首をかしげる中、彼は『そうすれば早いカウントで打ってくれるから、もっと長いイニングをこなせる。エースになりたいんだ。全員から三振を奪っていては球数が多すぎて長いイニングをこなせない』と言っていた。それが彼の目標だったんだ。これは22歳としては非常に進んだ考え方だ」

 そして、佐々木も同じ方向性を目指さなければならないと説いた。「打者全員が常に警戒している1つの球種を持っていれば、それがボールゾーンのときは見逃しやすいし、ストライクゾーンのときは食らい付きやすい。だったら、4イニングで100球も投げることなく、どうやって打者の目線を変えるかだ。すごい能力があるから4イニングを1失点以下とかに抑えられるが、多くの球数を費やしてしまう。だから、大リーグでは『隙間の球種』が必要になる。空振りを取れるほどえぐいわけではなく、ミートもされるが、他の球種をより効果的にできる。早いカウントで弱いゴロを打たせることもできるかもしれない」

 そして、具体的に「シンカーやカットボール、またはしっくり来るならば、球速があるスプリットの『スプリンカー』でもいい。そんな球速があり、かつストライクを取れる他の球種があれば、もっとスプリットも生きる」とした。

 ただし、カットボールの習得には往々にして一つ問題があるという。フォーシームから少しだけ握りを変えたバージョンのため、もともとのフォーシームに悪い影響を与えることがある点だ。「そこは懸念材料だね。そういう意味では、シンカーの方がより自然に投げられるときもある。もしくは、さっき言ったスプリンカーもシンカーから少しだけ指を開く握りだから、彼ならば95マイル(約153キロ)でスプリットのように曲がる球になるかもしれない。要はストライクゾーンに投げられ、スピードがある球種で、ミートはされるがゴロを狙え、しかも直球とスプリットをより生かせるということだ」と、若き豪腕に期待した。(写真はAP)