「良かれと思って飲んでいたわ…」トマトジュースを飲まないほうがいい人の特徴|管理栄養士が解説

トマトジュースの栄養について

人々の健康意識が高まるにつれトマトジュースの市場も拡大し、食塩無添加・低塩・高リコピンなど、さまざまな商品が販売されています。トマトジュースは「野菜不足を補う」「カリウム補給」「リコピンの補給」などへの期待から、日常的に取り入れている方も多い飲料です。

うまく取り入れれば健康に役立つ一方で、飲用する前に注意が必要な方もいます。どのような人に当てはまるのか、確認していきます。

肥満気味な方

体重の増加が気になる方、BMI25kg /㎡以上の肥満の方は、摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスが大切になります。

トマトジュースは健康的でヘルシーと思われがちですが、コップ1杯あたり70kcaL前後あり、濃縮度によってエネルギーが高くなりやすいものもあります。飲料は満腹感を得にくく、食事に加えて摂取されやすいため、結果としてエネルギーの過多につながる可能性があります。

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血糖が不安定・中性脂肪が気になる方

トマトジュースは、濃縮度やトマトの完熟具合などにより、糖質量が多くなります。トマトジュースは液体であるため吸収が速く、さらに製造過程で食物繊維が減少していることから、食後血糖値が上昇しやすくなる可能性があります。日常的に飲用している場合は、一度量を見直し、血糖への影響を確認してみましょう。

また、糖質の多い飲料は中性脂肪の増加にも影響します。

血圧が高めの方

血圧が高めの方は、塩分の摂りすぎに注意が必要です。生のトマトに含まれる塩分量は1個当たり0.02g程度で、ほとんど気にする必要はありません。

ただし、トマトジュースの場合は濃縮されている分、トマト由来のナトリウム量も増えていきます。実際に「食塩無添加」の商品にも栄養成分表示に数値が記載されています。「食塩無添加」=塩分ゼロではないということは知っておきたいポイントです。

血圧が高めで肥満も伴う場合は、トマトジュースのエネルギーも意識できるといいでしょう。

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腎臓の機能が低下している方

塩分、カリウムの摂りすぎに注意が必要です。腎機能が低下している場合、カリウムやナトリウムなど電解質を調整する機能が低下するため、トマトジュースのようにカリウム量が多い飲料は負担になることがあります。

カリウム制限の程度は個人によって異なります。トマトジュースをはじめ、野菜ジュース、青汁、玉露、コーヒー、牛乳など、飲料からの無意識の摂取に注意しましょう。

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健康食品を取り入れる前に

トマトジュースをはじめ、栄養をサポートする飲料は「健康のために」取り入れやすい一方で、体重や血糖、脂質、血圧、腎機能などの状態によっては、身体の負担になることもあります。

野菜の代わりではなく、補うことが目的のため、基本は食事から取り入れることが大切です。

健康飲料やサプリメントなど、成分が濃縮されているものを取り入れる際は、必要に応じて医師や管理栄養士に相談することも検討しましょう。

 

【参考】

・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

・厚生労働省「令和6年国民健康・栄養調査」

西迫祐希

幼少期から趣味は「食べること」。思春期に肥満で悩んだことをきっかけに管理栄養士を志す。急性期病院で管理栄養士、日本糖尿病療養指導士として栄養管理や栄養食事指導、糖尿病透析予防指導、栄養サポートチーム(NST)専任などを経験。独立後は「病気になる人を減らしたい」という想いで、一次予防から三次予防まで対応できる管理栄養士を目指している。現在はオンライン・対面での栄養指導や給食運営のサポート、レシピ監修、ライターなど幅広い分野で活動している。