【有馬記念】暮れのGP3勝の名手・岡部幸雄氏はミュージアムマイルに注目 3歳馬56キロは有利! 中山なら距離克服可能

岡部幸雄氏が最大の注目馬に挙げたミュージアムマイル

騎手時代に有馬記念で最初に3勝をマークした岡部幸雄氏(77)が、今年最後の大一番を分析。斤量面でのアドバンテージ、世代のレベルの高さを強調し、今年の皐月賞馬ミュージアムマイルを最大の注目馬に挙げ、乗ってみたい馬としてダノンデサイルを取り上げた。

上位混戦といったムードの今年の有馬記念で、私は皐月賞馬ミュージアムマイルに最も注目している。

まず負担重量面で有利。3歳56キロ、4歳以上58キロ(牝馬それぞれ2キロ減)と、2キロ差は私の騎手時代はちょうどいい差と感じていたが、今は違う。近年は初期調教などの充実で馬の成長が早くなり、12月下旬の3歳馬にとって2キロ差は大きなプラス。過去10年で3歳馬は年齢別で最多5勝を挙げているのに対し、それ以前の10年間では3勝と、このあたりからも強さが分かる。

岡部幸雄氏

もっといえば、斤量は重いほど影響も大きくなるもの。一昨年の斤量引き上げによって4歳以上が58キロになったので、同じ2キロ差でも3歳馬は一層戦いやすくなっている。

ミュージアムマイルは年長馬と初対戦になった天皇賞・秋で2着に好走。当時の優勝馬マスカレードボールも3歳馬で、この世代はレベルも高そうだ。日本ダービーの6着は仮に距離が敗因だったとしても、小回りで直線も短い中山の2500メートルなら乗り方次第で克服は十分可能。C・デムーロ騎手が内寄りの④番枠を生かして距離ロスを抑えて乗るだろう。

昨年の覇者レガレイラも当然有力だが、スタートに難があるタイプでこのあたりが鍵になる。

乗ってみたいという意味ではダノンデサイルが興味深い。昨年まで騎乗していた横山典騎手が苦労しながら競馬を教えてきた馬だが、まだ難しさが残り、3着だった前走のジャパンCでも前半気負いが見られた。今年はUAE、英国と2度外国遠征があり、調整も大変だったと思うが、潜在能力ではこの馬が一番かもしれない。いかに気分を乗せて走らせるかがポイントだと思う。

今回は先手を取って好結果を出してきたメイショウタバルとミステリーウェイの2頭の出走によって、極端なスローペースは避けられそうなのでレースは面白さが増す。どちらが前かとなると、ここ2戦大逃げを打っている状況からもスタートが五分ならミステリーウェイの可能性が高そうだが、展開によってはともに怖い存在になる。(元JRA騎手)

岡部氏が乗ってみたいダノンデサイル