巨人・ダルベック、阪神・ディベイニー、中日・サノーら 報じられない新戦力のホントの実力

2月から春季キャンプがスタートし、各球団に新しく加入した選手たちの活躍ぶりがメディアで報じられている。ただ、スポーツ紙デスクは「この時期ぐらいは明るいネタを出さないとね。でも、情報は鵜呑みにできませんよ。実際に記事にしていないだけで、各球団の担当記者から挙がってくる情報はネガティブなものもあります」と明かす。各球団の新戦力の本当の評判はどうだろうか。
V奪回を狙う巨人で注目度が高いのが、楽天からFA移籍した則本昂大だ。宮崎キャンプでは初日から3日連続ブルペン入りして精力的に投げ込んでいる。だが、今年の巨人の一番の課題は岡本和真が抜けた打線だ。新外国人のボビー・ダルベックがクリーンアップを担うと期待され、フリー打撃で柵越えを連発するパワーが報じられているが、セ・リーグ球団のスコアラーはこう指摘する。
「体が絞れていないかなと。ユニフォームを着ていてもおなかが出ているのが分かります。三塁の内野守備を見ていても動きにキレがないし、守備範囲が狭い。一緒にノックを受けている坂本勇人と比べても明らかに差を感じますね。今のままだと三塁は厳しいでしょう。これから減量するかもしれませんが、一塁に回る可能性があるんじゃないですかね」

■ディベイニーは肩が強いが…
阪神は遊撃を守る新外国人内野手のキャム・ディベイニーが注目されている。フリー打撃では鋭い打球を飛ばしているが、在京球団のスコアラーは「打撃は正直分からないです」と漏らす。
「助っ人外国人はキャンプ、オープン戦でからっきしでもシーズンに入ったらガラッと変わるケースがあるし、その逆でオープン戦は絶好調でも弱点を見抜かれてシーズンで全然打てないことがある。守備に関しては肩が強いけど動きが柔らかいとは言えないので、甲子園の土のグラウンドへの対応力が気になりますね」
一方、このスコアラーは、阪神で気になった新戦力を聞くと即座に名前を挙げた。
「ドラフト2位の谷端将伍です。彼はいい選手ですよ。即戦力と期待される1位入団の立石正広が、自主トレ中の右脚の肉離れでキャンプは2軍スタートになりましたが、谷端も間違いなく即戦力です。コンタクト能力が高く、広角にはじき返せる。本塁打をポンポン飛ばすタイプではないので派手さはないけど、実戦向きの選手です。本職は内野ですが外野守備にも挑戦しているので、左翼の定位置争いで前川右京、立石と競うことになるでしょう」

■「モノが違う」西武のドラ1
同じく新人で「モノが違う」と他球団が警戒を強めるのが、西武のドラフト1位捕手・小島大河だ。かつて西武の主力だった森友哉(現オリックス)を彷彿とさせる、右足を高々と上げる打法で、フリー打撃で力強い打球を飛ばしている。
「新人のレベルではないですね。シーズントータルで使えば間違いなく結果を出すでしょう。捕手の守備面では覚えることが多くて試行錯誤すると思いますが、オープン戦の結果次第では正捕手の古賀悠斗を押しのけて開幕からスタメンで起用するかもしれない。それだけの価値がある選手です」(パ・リーグ球団の編成担当)
中日の新人投手も話題だ。スポーツ紙記者は「高橋宏斗、金丸夢斗と、ドラフト1位の中西聖輝、ドラフト2位の櫻井頼之介がブルペンに入った時に投球を見守った野球評論家の方たちが、『エース級が4人いる。新人の2人もボールの質がいい。勝てる投手だよ』と口をそろえて絶賛していました」と証言する。ただしこの記者は、「中日はキャンプの時期には毎年評価が高いんですよね」と苦笑いを浮かべる。
中日で打線のカンフル剤として期待されているのが、メジャー通算164本塁打の実績を引っ提げて入団したミゲル・サノーだ。前出のスポーツ紙記者はこう指摘する。
「フリー打撃で柵越えを連発し、飛距離は規格外だなと。ただ、懸念は一塁の守備です。巨体で守備範囲が狭く、膝を故障した影響なのか腰高で平凡なゴロをさばけないケースが見られる。本来なら指名打者でしょうが、セ・リーグに指名打者が導入されるのは来年からなので、今年は一塁での起用になります。日本の野球に慣れるまで打撃の状態が上がらない時期があると思いますが、首脳陣がその時にどう判断するかですね」
■雰囲気が変わった新井監督
新戦力ではないが、広島では新井貴浩監督の変化が話題になっている。
広島ではキャンプイン直前に衝撃的な事件があった。昨年74試合に出場し、チームトップの17盗塁をマークした羽月隆太郎が、「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物「エトミデート」を摂取した医薬品医療機器法違反(指定薬物の使用)の疑いで1月27日に逮捕されたのだ。広島を取材するテレビ関係者は「新井貴浩監督の雰囲気が、今までの春季キャンプとまったく違う」と証言する。
「以前は選手に気さくに声を掛けていましたが、今年は距離を置き、鋭い眼光で見つめている姿が印象的です。気さくさが、結果としてチーム全体の雰囲気を緩くしてしまったことを反省しているようでした。もちろん、羽月の件も影響しているでしょう。マスコミへの取材対応でもリップサービスがなく、必要最低限のことしか話さない。勝負の鬼となった今年は、選手の起用法もガラッと変わるかもしれません」
キャンプ、オープン戦を通じて、新戦力の実力はさらに明らかになってくるはずだ。彼らの活躍で、各球団の戦力はどう変わっていくだろうか。
(AERA編集部)
・則本ら獲得の巨人よりも効果的な補強を行なったのは? 2025-26プロ野球補強事情
・ソフトバンクと日本ハムの2強を覆す? 「経験値のある選手が多い」伏兵球団のキーマンは
・村上宗隆の抜けたサードは山田哲人のコンバートかルーキー抜擢、どっちが適任? 西武・源田&外崎はレギュラー交代の正念場