侍ジャパンお茶立てポーズで快進撃 大谷の無“茶”ぶりとソトの対抗心?

WBC2026、台湾戦の2回表、大谷翔平が満塁本塁打でお茶ポーズ=東京ドーム

WBC初戦の台湾戦、東京ドームに快音が響いた。二回、主砲・大谷翔平(31)が放った打球は、漆黒の夜空を切り裂き右中間スタンドへ突き刺さる先制満塁本塁打。ダイヤモンドを一周し、ベンチ前でナインと合流した大谷が見せたのは、茶せんでシャカシャカとお茶を立てる(点てる)ような、あの新パフォーマンスだった。

「寝られない…」若き右腕の苦悩から生まれた

お茶をたてるようなポーズをする北山亘基=3月3日、京セラドーム大阪

今大会、安打が出るたびに侍たちが披露する「お茶立てポーズ」。この生みの親は、代表の若き右腕・北山亘基(26=日本ハム)だ。きっかけは、大谷からの「何かポーズを考えて」という直々の“無茶ぶり”だった。

北山は、千利休が茶道を拓いた京都の出身。京都成章高から京都産業大学を経て日ハム入りしている。

当初は「飲むポーズ」を提案したが、世界の大谷から「ダメ出し」を食らう。そこから数日間、ネットを調べ尽くし、「点(点を入れる)」と抹茶を「点(た)てる」をかけ、さらに「ダイヤモンドをかき回す」イメージを重ね合わせた改訂版を捻り出した。サンケイスポーツによると、「この2、3日、試合より緊張して寝られなかった」と漏らしていた北山だが、大谷の「北山くんが一生懸命考えてくれた」という一言で、その苦労は報われた。

お茶を味方にチャージ!

ドミニカの主砲が見せた「茶目っ気」

一方、海の向こうマイアミの会見場でも「お茶」が主役になった。優勝候補ドミニカ共和国の記者会見。テーブルに置かれたのは、大会公式飲料である伊藤園の「お〜いお茶」限定ボトルだ。

ここで動いたのが、メジャーの怪物フアン・ソト(メッツ)。競合ブランドであるエナジードリンクのブランド「セルシウス」とパートナーシップ契約がある彼は、ニヤリと笑うと、目の前のボトル3本を器用に机の下へ隠してみせた。隣の選手たちは笑いをこらえきれずプルプルと震え、この11秒の動画は「クリロナのコーラ事件の再来か?」とSNSで大バズり。図らずも、日本のお茶の存在感を世界に知らしめる結果となった。

侍ジャパンの「お茶立て」ポーズの由来は、ご紹介した通りだが、偶然のお茶つながりとなった伊藤園には戦略がある。同社は大谷とグローバルアンバサダー契約を結ぶだけでなく、今大会のグローバルパートナーに就任。全国9カ所でパブリックビューイングを実施するなど、WBCで「お茶の間」をジャックしている。

「世界を点てる」伊藤園 茶どころ鹿児島も熱視線

「お茶点て」ポーズの波に、全国の茶どころも色めき立っている。南日本新聞デジタル版は、荒茶(生産前の茶葉)で生産量日本一を誇る鹿児島の関係者が「MATCHAは世界語。このポーズが連発されれば、最高のお茶のPRになる」と歓迎する様子を報じている。

次戦も、美味しい「点(点数)」をたっぷり点ててくれるはずだ。

(zakⅡ編集部 圭拓海)