アストンマーティン、ライバルに食らいつくチャンスを得るのは夏頃か? アロンソ「ポジティブなものもあるけど……実戦投入に数ヵ月かかる」

 アストンマーティン・ホンダはF1第3戦日本GPの予選で、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールがグリッド最後列に沈んだ。彼らは開幕から異常振動の問題でパドックを騒がせてきたが、それらも足枷となったことで、純粋なパフォーマンスの面でも後れをとっている。

「ストレートでかなりのタイムを失っているのは間違いない。かといって、コーナーでめちゃくちゃグリップするというわけでもない。だから両方の要因だ」

 予選を終えてそう語るのはストロール。アストンマーティンは今週末、新規参戦のキャデラックからもやや遅れてしまっている状況だが、シャシー、パワーユニット両面で改善が必要であることを示唆した。またアロンソも、今週末はトラブルフリーで週末を進められていることをポジティブとしながらも、ライバルに対して戦闘力がない状態では「全く満足できない」とコメントした。

Lance Stroll, Aston Martin Racing

 とはいえパワーユニットに関してはシーズン途中に適用される“ADUO”(出力で劣るメーカーに対する追加の開発機会)を除いて、パフォーマンス向上のための変更ができなくなっている。その中でアストンマーティンは日本GPに向けて車体側でアップデートを行なったが、アロンソ曰くそれはパフォーマンスに関するものではないという。

 日本GPで行なわれたアップデートの効果について尋ねると、アロンソは「ゼロだ」と即答。次いでこう説明した。

「というのも、アップグレードは些細なもので、自分たちが問題だと考えている部分が本当にそうなのかと理解するためのものなんだ。アップグレードを確認して、正しい方向性かファクトリーで確認する。パフォーマンス云々の話ではなく、方向性を確かめるものだ」

 最下位争いから脱却し、少なくともまずは中団グループに割って入っていきたいアストンマーティン。アロンソはパワーユニットもシャシーも大きなポテンシャルがあると語る一方で、そういった劇的な改善は一朝一夕でできるものではないと強調する。大型のアップデートに向けては数ヵ月単位での作業となるため、彼は流れを大きく変える“ゲームチェンジャー”となるような出来事が起きるには少なくとも夏ごろまで待つ必要があるとした。

「チームとして団結して、両方(ホンダとアストンマーティン)のファクトリーで状況を改善するしかない。彼らは全力で働いているし、いくつか改善案やアイデアもある」

「ただ、F1は今日思いついて明日変わるようなものじゃない。数ヵ月はかかる。しかも今のマシンに関しては、ここから数ヵ月で大きく変わることが分かっているから、それまで大きな変更はしない」

「ファクトリーでは多くの開発が進んでいて、いくつかはかなりポジティブだ。ただ、構想をして風洞にかけてCFD(コンピュータ解析)、製造、実戦投入というステップを踏むと、それが形になるのは7月とか8月になる」

 ここ数年のF1でも、シーズンを通してチームが大きく戦闘力を上げた例も存在する。アロンソはその顕著な例として、開幕当初は下位に沈みながらも終盤戦は優勝争いに絡んできた2023年のマクラーレンを挙げ、「そこを夢見るのは楽観的すぎるかもしれないけど、ある意味シーズンは長いということ。問題を理解して修正できれば、後半戦や終盤戦で大きく改善できる可能性はある」と語った。

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