【新NISA】50歳から「月5万円」をひたすら積み立て→定年まで15年《元本900万円はどこまで育つのか?》想定利回り年率1~5%で試算
- 50歳代の金融資産、平均1908万円の背景と「資産が増えた」要因とは?
- 二人以上世帯の50歳代で資産が増加した要因とは
- 住宅ローン返済と資産形成を両立させる家計の実態 ペアローンの強みに迫る
- 資産形成とローン返済の両立にはライフプランとNISA活用が重要
- 資産形成に取り組む最も大きな目的は何か
- 資産形成制度はどのくらい利用されているか
- 新NISAの基本概要:「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の併用と非課税メリット
- 新NISAにおける「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の主な特徴と違い
- 利回り別シミュレーション:月5万円を15年積み立てると元本900万円はいくらになる?
- 試算結果:毎月5万円を15年間、年率1~5%で運用した場合の資産額
50歳代の金融資産、平均1908万円の背景と「資産が増えた」要因とは?

【新NISA】50歳から「月5万円」をひたすら積み立て→定年まで15年《元本900万円はどこまで育つのか?》想定利回り年率1~5%で試算
ゴールデンウィークが終わり、いつもの生活リズムに戻りつつある5月中旬。
「連休の出費で家計が少し心配」「夏のボーナスを考え、もっと効率的に資産を増やしたい」と感じている方もいるかもしれません。
2025年12月にJ-FLEC(金融経済教育推進機構)が公表した「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」によれば、二人以上世帯が保有する金融資産は平均で1940万円となり、前の年から4割以上も増加しました。
この大きな伸びは給与の上昇によるものではなく、新NISAなどを活用した「投資の成果」が背景にあるという実態が明らかになっています。
投資の有無が資産の差につながる中で、リタイアまで約15年という「ラストスパート期」にある50歳代の現状はどのようになっているのでしょうか。
この記事では、最新の調査データから貯蓄の実情や、住宅ローンと資産形成を両立させている世帯の姿を解き明かします。
さらに、65歳までに資産を築くための一つの方法として「月5万円・積立投資」のシミュレーションもご紹介します。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
50歳代の金融資産、平均1908万円の背景と「資産が増えた」要因とは?
金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」によると、50歳代の二人以上世帯が保有する金融資産の平均額は1908万円です。
この数字だけを見ると十分な水準に思えますが、より実態に近い中央値は700万円であり、平均値とは1200万円以上の大きな差があります。
金融資産を全く保有していない世帯が18.2%存在する一方で、3000万円以上の資産を持つ世帯も18.8%いることから、50歳代で資産の二極化が鮮明になっていることがわかります。
さらに、資産が増えた理由として、全世代(20歳代〜70歳代)で「株式・債券価格の上昇(38.7%)」や「配当・金利収入(35.0%)」が上位にきています。
このことからも、資産形成の主軸が「労働による貯蓄」から「運用による増加」へと移り変わっている様子がうかがえます。

【20歳代~70歳代】二人以上世帯で「貯蓄が増えた」理由とは?(複数回答)
では、このデータを50歳代の世帯に絞って、より詳しく見ていきましょう。
二人以上世帯の50歳代で資産が増加した要因とは
・定例的な収入が増えたから:26.6%
・定例的な収入から貯蓄に回す割合を増やしたから:23.6%
・配当や金利による収入があったから:29.5%
・土地・住宅などの実物資産を売却した収入があったから:3.0%
・相続や退職金などの臨時収入があったから:4.9%
・株式や債券の価格が上昇し、評価額が増えたから:34.1%
・扶養する家族が減ったから:4.6%
・その他:10.2%
50歳代の二人以上世帯において資産が増えた理由を見ると、「給与の増加」よりも資産運用に関連する項目が上位を占めています。
役職定年などの影響で収入の伸びが緩やかになりがちな50歳代では、資産を増やすための手段が「労働で得る収入」から「資産運用」へとシフトしている可能性が考えられます。
これまでに築いた資産を新NISAなどでいかに効率良く運用できるかが、セカンドライフの経済的なゆとりを生む一つの要因となりそうです。
住宅ローン返済と資産形成を両立させる家計の実態 ペアローンの強みに迫る
50歳代の資産形成を後押しする「投資」ですが、現役世代にとって大きな壁となるのが「住宅ローン」の存在です。
ここで、三井住友信託銀行「三井住友トラスト・資産のミライ研究所」が2026年4月28日に発表した最新のアンケート調査結果から、ローン返済と資産形成を両立する家計のリアルな姿を見ていきましょう。
資産形成とローン返済の両立にはライフプランとNISA活用が重要
同調査(2026年1月実施)によれば、近年、住宅ローンを返済しながら資産形成にも取り組む「両立派」が増えているとのことです。
この傾向は特に夫婦でローンを組む「ペアローン世帯」で顕著であり、直近(2021年~2025年)にローン契約をした世帯の半数(50.0%)が両立派でした。

世帯の年間資産形成額(世帯年収700万円未満)
ペアローン世帯は、同じ世帯年収(700万円未満)で比べても、年間に200万円以上の資産形成をおこなっている割合が26.6%に達します。
これは単独ローン世帯(19.0%)を上回っており、高い水準で将来への備えを進めていることがわかります。
資産形成に取り組む最も大きな目的は何か

資産形成を行っている最大の目的
単独ローン・ペアローン世帯ともに、資産形成の目的として圧倒的1位だったのは「老後資金のため」で、他の項目を大きく引き離しました。
さらに、2位から5位までの項目と順位も両世帯で共通しており、結果は以下の通りです。
単独・ペアローン世帯に共通する資産形成の目的トップ5
・1位: 老後資金のため
・2位: 子どもの教育資金のため
・3位: 万が一(病気・失業など)に備えるため
・4位: 将来に対する漠然とした不安があるため
・5位: 住宅ローン繰上返済のため
※単独・ペアローン世帯ともに「特に目的はない」と回答した割合は1割未満(単独9.2%、ペア6.3%)
老後への備えはもちろん、教育費や不測の事態へのリスク対策、あるいは住宅ローン自体への備えなど、多くの世帯が明確な目的意識を持って資産形成に取り組んでいることがわかります。
資産形成制度はどのくらい利用されているか

6つの資産形成制度※の利用有無と利用率(複数回答可)
・単独ローン世帯: 70.6%が何らかの制度を利用(うちNISA利用率は65.9%)
・ペアローン世帯: 77.3%が何らかの制度を利用(うちNISA利用率は74.8%)
借入額の大きい住宅ローンという負債を抱えながらも、将来への準備を怠らない計画性や、NISAのような制度を積極的に活用する姿勢が、資産形成の成功を左右するといえそうです。
家計の優先順位を再確認し、「どのような暮らしを続けていきたいか」を考え続けることが、納得のいく資産形成の基盤となるでしょう。
新NISAの基本概要:「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の併用と非課税メリット
次に、制度が始まってから3年目となる「新NISA」の基本的な仕組みについて確認していきましょう。
NISAとは、通常、投資で得た利益(運用益)に対して約20.315%かかる税金が非課税になる制度です。
この制度は2014年に開始され、2024年からは内容が刷新された「新NISA」として運用されています。
新NISAにおける「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の主な特徴と違い

【新NISA】「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の特徴
新NISAの「成長投資枠」について
・年間投資上限額:240万円
・非課税保有期間:無期限
・投資対象商品:上場株式・投資信託など
新NISAの「つみたて投資枠」について
・年間投資上限額:120万円
・非課税保有期間:無期限
・投資対象商品:長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託
非課税保有限度額(総枠):1800万円(うち成長投資枠1200万円)※枠の再利用が可能
新NISAの最大のメリットは、売却益や配当金といった運用から得られる利益に通常かかる約20%の税金が非課税になる点です。
運用益に税金がかからないため、資産形成を考える上で非常に有力な選択肢の一つとなります。
また、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」は併用できるため、ご自身の資金状況や将来設計に合わせて柔軟に活用することが可能です。
少額からコツコツ積み立てたい場合は「つみたて投資枠」、ある程度まとまった資金で運用したい場合は「成長投資枠」というように、目的に応じて使い分けられる点も魅力といえるでしょう。
さらに、非課税で保有できる期間に制限がないため、長期的な視点でじっくりと運用に取り組みやすい制度設計になっています。
利回り別シミュレーション:月5万円を15年積み立てると元本900万円はいくらになる?
ここからは、具体的な数字を用いてシミュレーションをおこない、新NISAで運用した場合に資産がどのくらいになるのかを見ていきましょう。
・期間:50歳から65歳までの15年間
・積立額:毎月5万円
・年利:1~5%
試算結果:毎月5万円を15年間、年率1~5%で運用した場合の資産額

【新NISA】想定利回り別「月5万円」積立投資シミュレーション結果
想定利回り:資産評価額※元本は900万円
・年1%:970万6000円
・年2%:1048万6000円
・年3%:1134万9000円
・年4%:1230万5000円
・年5%:1336万4000円
元本900万円を年1〜2%で運用した場合、最終的な資産額はおよそ1000万円前後になることが想定されます。
もし年4%で運用できれば約1200万円、年5%なら1300万円を超える水準となり、利回りによって結果に大きな違いが出ることがわかります。
ただし、利回りは事前に確定しているわけではなく、投資には元本割れのリスクも伴います。
リスクをどの程度受け入れられるかは人によって異なるため、複数のシミュレーションを参考にしつつ、ご自身に合った水準で運用計画を立てることが重要です。
まとめ
J-FLECの調査が明らかにしたように、現代は「投資をしているかどうか」が将来の資産額に直接影響するシビアな時代といえるでしょう。
特に、リタイアが現実的になる50歳代は、資産形成における「ラストスパート期」です。
残された10〜15年という貴重な時間を運用の力に変えられるかどうかが、セカンドライフのゆとりを大きく左右します。
一方で、今回ご紹介した三井住友トラスト・資産のミライ研究所の調査からは、住宅ローンという大きな負債を抱えながらも、NISAなどの制度をうまく利用して力強く資産形成に取り組む現役世代の姿が見えてきました。
彼らに共通しているのは、単に投資の技術に頼るのではなく、「自分たちがどのような未来を築きたいか」というライフプランに真剣に向き合い、考え続けている姿勢です。
もちろん、投資には冷静なリスク管理が欠かせません。新NISAは利益が非課税になる強力な制度ですが、万が一損失が出た場合に他の課税口座との損益を相殺する「損益通算」ができないという注意点もあります。
だからこそ、日々の生活を圧迫しない「余裕資金」の範囲で、無理なく長く続けることが何よりも大切になります。
ゴールデンウィークが明けて、家計の管理を改めて考え直したい5月中旬。
老後への漠然とした不安を少しでも和らげるために、まずは月数万円から、未来の自分への「投資の種まき」を具体的に計画してみる良い機会かもしれません。
※当記事は再編集記事です。
参考資料
・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)のポイント」
・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」
・三井住友信託銀行株式会社「返済しながら資産形成 二兎追う家計の実像とは?」三井住友トラスト・資産のミライ研究所が住宅ローンについてのアンケート結果を公表
・金融庁「つみたてシミュレーター」
・金融庁「NISAを知る」
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