【厚生年金シミュレーション】平均年収600万円で40年勤務した人→65歳以降の受給額は?《手取りの目安を試算》

老後の年金からも税金・社会保険料の天引きが…

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【厚生年金シミュレーション】平均年収600万円で40年勤務した人→65歳以降の受給額は?《手取りの目安を試算》

5月の大型連休も終わり、普段の生活リズムに戻りつつある頃でしょうか。連休の出費や新生活の忙しさが一段落し、「将来の家計」や「老後資金」について考え始めた方もいるかもしれません。

次回の年金支給日は6月15日です。この支給日には、2026年度の年金額改定率が反映された4月・5月分の年金が支給されることになります。

退職後の生活を考えるうえで、「自分の年金は一体いくらになるのか」という点は、多くの方が気にする重要なポイントです。参考として、厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、国民年金の平均受給月額は約6万円、厚生年金は約15万円とされています。

この記事では、「平均年収600万円」で「40年間」会社員として働いた場合をモデルケースとして、将来受け取れる厚生年金の目安額を試算します。

さらに、2025年の最新家計調査データを用いて、リタイア後のリアルな家計収支も解説しますので、ぜひ将来への備えの第一歩としてご活用ください。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

給与所得者の平均年収はいくら?国税庁の調査結果を確認

国税庁が公表した最新の「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、1年間を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円でした。

この調査結果から、日本の平均的な年収は400万円台後半であることがわかります。では、年代別に見た場合、平均年収はどのように推移しているのでしょうか。

【年代別】給与所得者の平均年収は?年齢階級ごとの推移

国税庁の「令和6年分 民間給与実態統計調査」では、年齢階級別の平均年収も示されています。

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給与所得者の平均年収

年齢ごとのデータを見ると、20歳代から30歳代にかけて収入が大きく増加し、55歳から59歳の層(平均571万円)でピークに達する傾向が確認できます。

その後、収入は緩やかに減少し、60歳代以降では明確に水準が下がっていきます。

また、すべての年代で男女間の収入差が見られ、特に40歳代や50歳代では、男女の平均年収に200万円以上(最大で約345万円)の開きがある層も存在します。

全体の平均給与である478万円という数値は、こうした年代や性別による差をすべて含んだ結果といえるでしょう。

将来受け取る年金額は、現役時代の年収や就労期間に大きく影響されます。

特に平均年収が600万円前後の層は、40歳代から50歳代の主要な給与水準と近いため、自身の老後の年金額について関心が高いと考えられます。

次の章では、平均年収600万円で40年間勤務した場合の厚生年金月額がいくらになるのかを具体的に見ていきましょう。

年金の基本構造!厚生年金と国民年金を受け取れる対象者とは

平均年収600万円で40年間働いた場合の厚生年金額を計算する前に、老後に厚生年金を受け取れるのはどのような人なのか、基本を整理しておきましょう。

日本の公的年金制度は、国民年金と厚生年金から構成される2階建て構造です。1階部分が国民年金(基礎年金)、2階部分が厚生年金となっています。

国民年金は、日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入対象で、加入者は以下の3種類に分類されます。

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国民年金と厚生年金の2階建て構造

・第1号被保険者:自営業者、学生、無職の方など

・第2号被保険者:会社員、公務員

・第3号被保険者:第2号被保険者に扶養されている配偶者

このうち、厚生年金の支給対象となるのは、第2号被保険者である会社員や公務員として働いていた方々です。

次章では、会社員が平均年収600万円で40年間働いた場合に、どのくらいの厚生年金を受け取れるのかを詳しく見ていきます。

【年金シミュレーション】平均年収600万円で40年勤務した場合の受給額は?

この章では、生涯の平均年収が600万円であると仮定し、民間企業に40年間勤務した場合の年金受給額を試算します。

このモデルケースは第2号被保険者に該当するため、老齢期には国民年金と厚生年金の両方を受け取ることになります。

したがって、将来の年金月額を見積もるためには、以下の2つの金額を計算する必要があります。

・国民年金(老齢基礎年金)の受給額

・厚生年金(老齢厚生年金)の受給額

まずは、1階部分にあたる国民年金の計算から見ていきましょう。

国民年金(老齢基礎年金)の受給額を計算

国民年金の年金額は、以下の計算式で求められます。

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国民年金の計算式

84万7296円 ×(保険料納付済み月数 ÷ 加入可能月数) ※2026年度(令和8年度)の満額。昭和31年4月2日以降生まれの方が対象

保険料を全期間(40年=480カ月)納付した場合、納付済み月数は480カ月となり、計算式の乗数は1になります。

この条件で計算すると、国民年金として受け取れる金額は満額の「年額84万7296円」となります。

次に、2階部分である厚生年金の計算に移ります。

厚生年金(老齢厚生年金)の受給額を計算

厚生年金の年金額は、主に報酬比例部分によって決まります。計算式は以下の通りです。

・年金額=報酬比例部分(※)+経過的加算+加給年金額

※報酬比例部分の計算式

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「厚生年金の受給額」を試算

報酬比例部分=A+B

・A(2003年3月までの加入期間):平均標準報酬月額 × 7.125/1000 × 同期間の加入月数

・B(2003年4月以降の加入期間):平均標準報酬額 × 5.481/1000 × 同期間の加入月数

今回の試算では、年金額の主体となる報酬比例部分のみを計算します。経過的加算や加給年金額は含みません。

経過的加算は過去の制度改正に伴う調整額であり、加給年金は扶養する配偶者や子がいる場合に加算されるものです。

それでは、上記の式を用いて厚生年金額を計算してみましょう。

今回は2003年4月以降に40年間加入したと仮定し、Bの式のみを使用します。

生涯の平均年収を600万円とすると月収は50万円となり、平均標準報酬額も50万円とします。これを式【50万円 × 5.481/1000 × 480カ月】に当てはめて計算すると、厚生年金の報酬比例部分は「年額131万5440円」です。

これに先ほど計算した国民年金の満額を加えると、合計年金額は216万2736円、月額に換算すると18万228円となります。したがって、このモデルケースで会社員1人が受け取れる年金は、月額約18万円が目安です。

要注意!老後の年金からも税金・社会保険料の天引きが…

前章で平均年収600万円のケースでの年金受給額を試算しましたが、この金額が全額そのまま口座に支給されるわけではない点に注意が必要です。

現役時代の給与と同様に、年金からも「税金」や「社会保険料」が天引きされるため、実際の手取り額は額面より少なくなります。

参考として、総務省が公表した「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」から、65歳以上の単身無職世帯の家計収支を見てみましょう。

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65歳以上の単身無職世帯における家計収支

65歳以上 単身無職世帯の家計収支(2025年)

・実収入(主に社会保障給付など): 13万1456円

・非消費支出(税金・社会保険料など): 1万2990円

・可処分所得(手取り収入): 11万8465円

・消費支出(生活費): 14万8445円

・毎月の不足額(差額分): 2万9980円

このデータから、実収入約13.1万円に対して、税金や社会保険料として約1.3万円が天引きされていることがわかります。

その結果、手元に残る可処分所得は約11.8万円ですが、日々の生活費として約14.8万円を支出しているため、毎月約3万円が不足しているのが平均的な実情です。

先ほど試算した「月額約18万円」の年金も、10〜15%程度が税金や社会保険料として天引きされると仮定すると、手取り額は「15万〜16万円前後」になる可能性が高いことを覚えておきましょう。

まとめ:将来の年金額を把握し、早めの資産形成を

大型連休が終わり、落ち着きを取り戻したこの時期は、ご自身の長期的なマネープランを見直す良い機会です。

今回は「平均年収600万円で40年勤務」という一つのモデルケースで年金額を試算しましたが、実際の受給額は個々の働き方や収入履歴によって大きく異なります。

また、最新の家計調査が示すように、年金の手取り額だけでは毎月の生活費を賄えず、貯蓄を取り崩しながら生活するケースも少なくありません。

まずは「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を利用して、ご自身のリアルな年金見込額を確認することが重要です。そのうえで、不足分をどのように補うか(長く働く、NISAやiDeCoで計画的に資産形成するなど)、早いうちから具体的な計画を立てておくことが大切です。

※当記事は再編集記事です。

参考資料

・国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」

・日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」

・日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」

・日本年金機構「は行 報酬比例部分」

・総務省「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」

・厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

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