ウルトラマンが“母国”日本で「熱量を維持できてない」厳しく自己評価、対策に「夏映画」導入の方針【円谷FHD】

AnimeJapan 2026に出展した円谷フィールズHDの展示ブースより(2026年3月/編集部撮影)

円谷フィールズホールディングスは12日、2025年度決算の公表に合わせ、2028年3月期に向けたグループ中期経営計画「Beyond the Legacy」を公表。そのなかで同社の看板タイトルである「ウルトラマン」における、日本市場の現状についての自己評価が示された。

【画像】今後は「TVシリーズ」「TV劇場版」「夏映画」と展開加速…直近の「ウルトラマン」動向など(全4枚)

中計資料では日本市場において「TVシリーズ最新作を毎年投入し続けている一方で、“母国”でありながら、ファン獲得・熱量の維持がしきれていない」との認識を端的に共有した。

大人ファンへの関心度においては、2022年公開の『シン・ウルトラマン』で一時的に関心度が高まったものの、その後は横ばいに転じGoogleトレンド検索量で「有名特撮の関心度水準」と比較すると低水準にあると紹介した。

また、主要ターゲットである3〜6歳の「子どもへのリーチ」も十分に確保できていないことが指摘されており、引き合いに出されたTV世帯視聴率推移において、直近の同作は0.4%だったのに対し、「小児向け裏番組」は1.8%と乖離しているとも言及。

日本市場での振り返り(円谷FHDより)

この状況が続いていることについて同社は「母国でありながら」という表現を前置きし、問題の深刻さが強調されていた。一方で海外市場、特に中国市場においては成功の実績も示されている。

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実際、2025年度初めには32億円の営業利益目標を立てていたものの、実績は9億円にとどまった。計画未達などを受け同社は「真摯に受け止める」としつつ「実行性のある現実的な打ち手で”母国”である日本からアジア起点のグローバルIP企業を目指す」との新たな中計基本方針を定めた。

その対応の一環として、新中計が掲げるのが映像制作の「途切れのない」継続投下と、毎夏の劇場版公開による”二重の習慣化”の創出を発表した。

資料中には「ファンに長く楽しんでもらえるよう、TVシリーズの複数年展開と夏の映画による盛り上がりも創出とファン取り込みを行う」と言及され、本公表を受け一部でも注目が集まっている。

「ウルトラマン」シリーズの今後の具体的なスケジュールも公表されており、2027年から2029年にかけて3本のTVシリーズを順次展開し、各シリーズとの連続性を持たせながら毎年夏に映画を公開すると紹介。

目指すは「毎週・毎夏ウルトラマンに戻ってくる」習慣の定着

夏映画+TV劇場版の展開を予定

また、公開が公表されている「ウルトラマンゼロ」の映画化については「2027年夏」とされ、上記の「毎年夏」展開の初作品になることもわかった。

さらに、従来どおり各TVシリーズそれぞれも劇場版を制作する予定なので、夏映画と合わせると映画作品が年2本公開される年が生じる構造となり、年間を通じて劇場に呼び込む設計が組まれることとなる。

TV・映画のリアルタイム展開の他にも、配信・マーケティング面において毎週のTVシリーズ放映を軸に、ODS(応援上映等の特別興行)やサイドストーリーのデジタル配信、過去作の配信プラットフォーム展開、TVとデジタルマーケティングが連動した総集編放映などを組み合わせる。

こうした取り組みを経ることで、将来的に「毎週・毎夏ウルトラマンに戻ってくる習慣」をファンや視聴者に根付いてもらうことを目指す。

コンテンツ&デジタル事業セグメントの営業利益は2026年3月期の9億円から2029年3月期に50億円への拡大を目標に掲げており、日本での製作・制作体制の立て直しが計画達成の根幹に位置付けられた格好となった。

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※本記事は「オタク総研(https://0115765.com)」で掲載された内容の二次配信です