【日本市況】日経平均が最高値、米イラン合意やAI期待-超長期債上昇
(ブルームバーグ): 22日の日本市場では株式が大幅に続伸し、日経平均株価は史上最高値を更新した。米国とイランが和平合意に近づきつつあるとの見方に加え、人工知能(AI)の成長期待が追い風だ。債券は超長期債を中心に上昇(金利は低下)した。
日経平均の終値は6万3339円と13日の最高値を上回った。東証株価指数(TOPIX)も2月の最高値に近づいている。AI関連を中心に電機や非鉄、情報・通信や機械などが買われた。ソフトバンクグループは連日の大幅高。半面、保険や不動産は売りが膨らんだ。債券は財政懸念の後退で超長期債が上昇した。円は対ドルで159円台前半とニューヨーク終値比でやや下落。

Japan Stockboards As Nikkei Nears 1989 Peak
株式は史上最高値を先に更新した日経平均に対して出遅れていたTOPIXも底値を切り上げており、中東情勢の緩和期待や金利の落ち着きを受けて、AI・半導体以外にも投資マネーのすそ野が広がってきている。
三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは中東情勢について「どの情報が正しいのか分かりにくい面もあって原油は下げ止まっている一方、株式市場では合意への期待が大きくなっている」と指摘。ソフトバンクGなどAI関連株が再び勢いづいてきたことも投資家心理の改善につながっているとした。
| 日経平均株価の終値は前日比2.7%高の6万3339円07銭史上最高値を更新TOPIXは1.0%高の3892.46 |
| 長期国債先物6月物は前日比変わらずの127円94銭新発2年債利回りは1.5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低い1.425%新発10年債利回りは横ばいの2.76%新発30年債利回りは2bp低い4.00%新発40年債利回りは3.5bp低い4.205% |
| 円は対ドルでニューヨーク終値比0.1%安の159円08銭 |
株式
株式はAI需要への期待が相場を押し上げた。前日にストップ高(値幅制限いっぱいの上昇)だったソフトバンクGがきょうも一時14%高と大幅に続伸。フィジカルAIで米エヌビディアなどと協業する川崎重工業株も急騰するなど、AI関連株の投資対象が広がった。
東洋証券の大塚竜太ストラテジストはAI関連株は前日も「全員参加型の大商い」になっており、個別材料も追い風に引き続き指数のけん引役になりやすい地合いが続くとみていた。
また三井住友DSの市川氏は、米イラン合意期待に加えて原油や長期金利上昇の一服で安心感が広がり、銀行などAI関連以外にも買いが入っていると述べた。

日経平均株価の日中足チャート | 史上最高値を更新
債券
債券は超長期債を中心に上昇。補正予算の規模が市場の想定より小さいとの見方が強まり、財政拡張懸念が和らいだことを受けて買われた。
オリックス生命保険資産運用部の嶋村哲マネジング・ディレクターは、超長期債の上昇について「補正予算規模が報道で出始めており、財政を巡る先行き不透明感が薄れていることが安心感を生んでいる」と語る。
パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、補正予算は3兆円規模との報道について、赤字国債が発行されても名目成長率や税収の伸びを考えれば「何とかなるだろう」と語る。日銀の6月の利上げについても「やらないという選択肢はなくなっている」と指摘。利回り曲線はフラット化が続くと予想する。
新発国債利回り(午後3時時点)
| 1.425% | 2.000% | 2.760% | 3.690% | 3.995% | 4.210% | |
| 前日比 | -1.5bp | -0.5bp | 横ばい | 横ばい | -2.5bp | -3.0bp |

債券先物の日中足チャート | 変わらずで取引終える
為替
円は対ドルで159円台前半と小幅に下落。当局による介入を警戒しつつ、ドルが上値を試す展開だった。
三井住友信託銀行市場営業部の加藤倫義ダイレクトチームシニアアドバイザーは「輸入企業はドルを買い遅れており、下がったところで買いたい向きが多い一方で、輸出企業は160円をめどにドルを売りたい先はあるものの、ドル売りを焦ってはいない」と指摘。需給面からもドル買い・円売りが優勢で、「ドルはじりじりと上値を試しに行く」と予想する。
岡三証券投資戦略部の武部力也シニアストラテジストは「今週はドル・円相場は80銭しか動いておらず、市場は気迷い状態が続いている」と語る。補正予算は3兆円規模との報道については「想定より小さく、政府は財政拡張懸念から円売りや金利上昇が進まないように配慮しているのだろう」とみる。

ドル・円相場の日中足チャート | 円はやや下落
この記事は一部にブルームバーグ・オートメーションを利用しています。
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