日本の富裕層ピラミッド、頂点の「超富裕層+富裕層」は全体の何%? 20代~70代のリアルな貯蓄額「平均値」と「中央値」
富裕層の割合と年代別の「リアルな貯蓄額」を見てみる

日本の富裕層ピラミッド、頂点の「超富裕層+富裕層」は全体の何%?20代~70代のリアルな貯蓄額「平均値」と「中央値」
テレビや雑誌のニュースでは「富裕層」という言葉をよく耳にしますが、実際に日本にどれくらいの富裕層が存在し、どのような資産状況なのかは意外と知られていません。
また、一部の富裕層のデータだけでなく、ごく一般的な会社員や家庭が実際にどれくらいの貯蓄を持っているのかを示す「リアルな数値」を知ることは、今後のマネープランを立てる上で非常に重要です。
そこで本記事では、野村総合研究所が算出した最新の「富裕層ピラミッド」のデータをもとに、日本の頂点に立つ「超富裕層+富裕層」の割合を解説します。
さらに、単身世帯・二人以上世帯それぞれの「年代別の貯蓄額(平均値と中央値)」についても詳しく見ていきます。
一部のお金持ちのデータだけでなく、ご自身の年代や世帯構成と照らし合わせながら、現在の自分の立ち位置や今後の目標設定の参考にしてみてください。
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日本の富裕層ピラミッド、頂点の「超富裕層+富裕層」は全体の何%?
まずは、日本における「富裕層」の割合について確認しましょう。株式会社野村総合研究所(NRI)が発表している「純金融資産保有額の階層別世帯数と資産規模」の推計データ(2023年推計)を参考にします。
本調査では、預貯金や株式、債券、投資信託などの金融資産の合計額から負債を差し引いた「純金融資産保有額」をもとに、日本の全世帯を5つの階層に分類しています。各階層の世帯数と割合は以下の通りです。

日本の富裕層ピラミッド「純金融資産保有額の階層別世帯数と資産規模」
日本の純金融資産保有額の階層別世帯数(2023年)
・超富裕層(5億円以上):11万8000世帯
・富裕層(1億円以上5億円未満):153万5000世帯
・準富裕層(5000万円以上1億円未満):403万9000世帯
・アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):576万5000世帯
・マス層(3000万円未満):4424万7000世帯
※全世帯数:5570万4000世帯
このデータを見ると、日本の大部分にあたる約79.4%の世帯が、純金融資産3000万円未満の「マス層」に属していることがわかります。
ピラミッドの頂点に位置する「超富裕層(5億円以上)」と「富裕層(1億円以上5億円未満)」は11万8000世帯 + 153万5000世帯 = 165万3000世帯です。
全世帯数の約5570万世帯に対して計算すると、「超富裕層+富裕層」の割合は約3.0%となります。
つまり、およそ33世帯に1世帯が純金融資産1億円以上を保有する富裕層ということになります。
決して誰でも簡単に到達できる割合ではありませんが、学校の1クラス(約30人)に1人程度は親が1億円以上の資産を持っている計算になると考えると、意外と身近な存在であるとも言えるかもしれません。
「世帯年収1500万円以上」を目安とする共働き世帯で、パワーファミリーと呼ばれる層も近年増えつつあります。
【単身世帯】20代~70代のリアルな貯蓄額「平均値」と「中央値」
ここまでは富裕層のデータを見てきましたが、ここからはより私たちの生活に近いリアルな貯蓄額を確認してみましょう。J-FLEC(金融経済教育推進機構)の「2025年家計の金融行動に関する世論調査」をもとに、まずは「単身世帯(一人暮らし)」の年代別貯蓄額を見ていきます。
※なお、これから確認する金融資産保有額には、預貯金以外に株式や投資信託、生命保険なども含まれます。また、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。

単身世帯(一人暮らし)の年代別貯蓄額
【単身世帯】年代別の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
・20歳代:平均値255万円・中央値37万円
・30歳代:平均値501万円・中央値100万円
・40歳代:平均値859万円・中央値100万円
・50歳代:平均値999万円・中央値120万円
・60歳代:平均値1364万円・中央値300万円
・70歳代:平均値1489万円・中央値500万円
単身世帯のデータを見ると、「中央値」が非常に厳しい数字であることがわかります。
20代の中央値は37万円であり、就職して間もなく、まだ十分な貯蓄ができていない状況が反映されています。
しかし、働き盛りであるはずの30代・40代でも中央値は100万円にとどまっており、50代になっても120万円と大きな伸びは見られません。
これは、単身世帯において「しっかり貯蓄や投資をして資産を築いている層」と、「その日暮らしでまったく貯金がない(貯蓄ゼロ)層」の二極化が激しく進んでいることを示しています。
平均値だけを見ると40代で859万円もあるように見えますが、ごく一部の富裕層が平均を大きく引き上げているだけであり、実際の単身世帯の半数は貯金が100万円前後という状況が浮かび上がってきます。
【二人以上世帯】20代~70代のリアルな貯蓄額「平均値」と「中央値」
続いて、家族で暮らす「二人以上世帯」の年代別貯蓄額を見てみましょう。
共働きによる収入増や、将来のマイホーム購入、子どもの教育費などに向けた貯蓄意欲の違いがどのように表れているのでしょうか。

二人以上世帯の年代別貯蓄額
【二人以上世帯】年代別の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
・20歳代:平均値525万円・中央値125万円
・30歳代:平均値1096万円・中央値311万円
・40歳代:平均値1486万円・中央値500万円
・50歳代:平均値1908万円・中央値700万円
・60歳代:平均値2683万円・中央値1400万円
・70歳代:平均値2416万円・中央値1178万円
単身世帯と比較すると、平均値・中央値ともに二人以上世帯の方が全体的に高い水準であることがわかります。
特に30代・40代になると、結婚や出産を機に家計管理を見直し、将来に向けた資産形成を本格的に始める家庭が多くなります。
40代の中央値は500万円となっており、単身世帯の100万円と比べて5倍もの差が開いています。
夫婦共働き(ダブルインカム)で世帯収入を増やし、計画的に貯蓄を進めている姿が想像できます。
また、60代になると中央値が1400万円、平均値は2683万円へと一気に跳ね上がります。これは、多くの人が定年退職を迎え、「退職金」というまとまった一時金を受け取るタイミングだからです。
しかし、裏を返せば、定年退職の直前である50代の時点での中央値は700万円にとどまっており、「老後資金2000万円問題」などを考慮すると、退職金頼みの綱渡りな家計も少なくないのが実態です。
富裕層を目指すために、まずは自身の立ち位置を確認しよう!
ここまで、富裕層ピラミッドのデータと、年代別・世帯別のリアルな貯蓄額(中央値・平均値)について見てきました。
純金融資産が1億円を超える「超富裕層+富裕層」は全体の約3.0%に過ぎず、多くの人にとっては遥か遠い存在のように感じるかもしれません。
また、年代別の「中央値」を見ると、毎月の生活費や教育費の支払いに追われ、なかなか貯蓄が増えていかない現実も浮き彫りになりました。
しかし、初めから1億円の壁を越える必要はありません。
まずはご自身の年代の「中央値」をクリアすることを最初の目標にし、次に「平均値」、そして資産3000万円の「アッパーマス層」、5000万円の「準富裕層」へと、少しずつ階段を上っていくことを目指す選択肢もあるでしょう。
近年は、NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)など国の税制優遇制度が充実しています。
ただし、資産運用は利益が期待できる一方で、価格変動リスクや元本割れするリスクなどが伴うことをよく理解しておくことが大切です。
富裕層と呼ばれる人たちのなかには、早い段階から家計を見直し、時間を味方につけてコツコツと積立投資を行ってきた人もいるでしょう。
まずは現在の収入と支出のバランスを正確に把握し、家計やライフスタイルに合った方法で資産形成を目指してみてはいかがでしょうか。
参考資料
・株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計」
・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「2025年家計の金融行動に関する世論調査」
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