【新NISA】オルカンに「月5万円」を2年間積み立てた結果は? 老後2000万円を達成するための現実的な「積立額」とは

目標金額の達成ルートを徹底解説

新NISAによる積立投資2年間の現在地, 投資シミュレーション, 2000万円達成までの現実的な道筋とは?, 運用期間を延ばす

【新NISA】オルカンに「月5万円」を2年間積み立てた結果は?老後2000万円を達成するための現実的な「積立額」とは

新NISA制度の開始から2年以上が経過しました。制度開始のタイミングで積立投資を始めたという人もいるのではないでしょうか。

かつて話題になった「老後2000万円問題」をきっかけに、将来の資産目標として「2000万円」を一つの目標とする人が多くなりました。そして新NISA制度は、その老後資産を効率よく達成するためのツールとしても利用者が増え続け、2025年12月末時点でその口座数は2826万口座に到達しています。

新NISAによる積立投資2年間の現在地, 投資シミュレーション, 2000万円達成までの現実的な道筋とは?, 運用期間を延ばす

NISAの利用状況(2025年末速報値)

そこで本記事では、新NISAを利用して2年間積立投資を続けた人の「現在地」を実際のデータに基づいて検証します。さらに、3通りの積立額と2通りの想定利回りを組み合わせ、15年間で「資産2000万円」を達成するためのシミュレーションを解説します。ぜひ、今後の資産形成の参考にしてください。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

新NISAによる積立投資2年間の現在地

実際に新NISA口座を利用して積立投資を続けてきた人は、現在どのような運用結果となっているのでしょうか。今回は、実際の基準価額の推移をもとに試算していきます。

今回は、積立投資の代表的な銘柄であるインデックスファンド「eMAXIS Slim 全世界株式(通称「オルカン」)」を例に挙げて、2024年6月からこのオルカンへ毎月5万円ずつ、2年間にわたって積立投資を行ったとします。

新NISAによる積立投資2年間の現在地, 投資シミュレーション, 2000万円達成までの現実的な道筋とは?, 運用期間を延ばす

2年間×月5万円のオルカン積立実績

毎月5万円の継続により、合計で購入した口数は「約42.38口(1万口単位)」となります。2026年5月現在の基準価額を「3万5539円」とし、これを基に現在の保有資産価値を計算すると、以下のようになります。

・保有資産額:42.38口×3万5539円=約150万円

積立元本の合計は、毎月5万円 × 24ヶ月で120万円です。つまり、2年間で元本120万円に対して30万円以上の利益を上げていることになります。この結果を年平均利回りに換算すると、「約22%」という非常に高い数値になります。しかし、この驚異的な伸びは、円安やインフレの恩恵を強く受けたものであり、今後の運用がこのまま推移していくと考えるのは危険です。

そこで、これから先の15年間を見据えたシミュレーションを行うにあたり、ある程度強気な数値を維持するものとして「年利回り10%」、過去の長期データに基づいた現実的な数値として「年利回り6%」の2つのパターンを用いていきます。

投資シミュレーション

今回は、月3万円・5万円・10万円の3パターンの積立額で、それぞれ利回り10%、6%で運用ができた場合に、それぞれどのような結果となるかをシミュレーションしていきます。

月3万円

まずは、家計への負担が比較的少なく、多くの方が無理なく継続しやすい「月額3万円」の積立を15年間行った場合の結果です。

【利回り10%】

新NISAによる積立投資2年間の現在地, 投資シミュレーション, 2000万円達成までの現実的な道筋とは?, 運用期間を延ばす

月3万円×利回り10%

・積立元本:540万円

・運用利益:655万円

・総資産額:1195万円

【利回り6%】

新NISAによる積立投資2年間の現在地, 投資シミュレーション, 2000万円達成までの現実的な道筋とは?, 運用期間を延ばす

月3万円×利回り6%

・積立元本:540万円

・運用利益:321万円

・総資産額:861万円

月3万円は、家計への負担が比較的小さく、長く続けやすい積立額です。一方で、結果を見るとわかるとおり、好調に運用ができたとしても15年で2000万円には届きません。

ただ、利回り10%なら資産額が2倍以上、利回り6%でも1.5倍以上と、長期的に運用をすることで資産形成としては十分に強い成果を得ることができます。

月5万円

次に、少し投資資金を捻出して「月額5万円」の積立を行った場合を見ていきます。

【利回り10%】

新NISAによる積立投資2年間の現在地, 投資シミュレーション, 2000万円達成までの現実的な道筋とは?, 運用期間を延ばす

月5万円×利回り10%

・積立元本:900万円

・運用利益:1092万円

・総資産額:1992万円

【利回り6%】

新NISAによる積立投資2年間の現在地, 投資シミュレーション, 2000万円達成までの現実的な道筋とは?, 運用期間を延ばす

月5万円×利回り6%

・積立元本:900万円

・運用利益:535万円

・総資産額:1435万円

利回り10%という好調な運用ができた場合は総資産額が1992万円となり、2000万円に大きく近づく結果となります。一方で、現実的な数値である年利回り6%のシナリオでは、総資産額は1435万円という結果です。

将来の利回りを予測することは不可能なため、「15年間で絶対に2000万円を達成したい」と考える場合には、月5万円ではかなり不確実性が高いと言えるでしょう。

月10万円

最後に、新NISAのつみたて投資枠の月額上限である「月額10万円」の積立を行った場合を見ていきます。

【利回り10%】

新NISAによる積立投資2年間の現在地, 投資シミュレーション, 2000万円達成までの現実的な道筋とは?, 運用期間を延ばす

月10万円×利回り10%

・積立元本:1800万円

・運用利益:2184万円

・総資産額:3984万円

【利回り6%】

新NISAによる積立投資2年間の現在地, 投資シミュレーション, 2000万円達成までの現実的な道筋とは?, 運用期間を延ばす

月10万円×利回り6%

・積立元本:1800万円

・運用利益:1069万円

・総資産額:2869万円

例え安定的な水準である利回り6%での推移であっても、総資産額は2869万円となり、目標の2000万円を大きく突破する金額となります。

そもそも、積立額を月10万円とした場合、15年間の積立元本だけでも1800万円に達し、ほとんど2000万円に近い数字を作り出すことができていることになります。そのため、仮に相場が低迷して利回りがたったの2%に落ち込んだとしても、十分に2000万円を達成することができるのです。

2000万円達成までの現実的な道筋とは?

今回のシミュレーションでは、15年間で2000万円到達が可能な条件としては、「月5万円で好調な運用」、または「月10万円の積立」が必要であるという結果となりました。

しかし、長期的な利回りを正確に予測することは不可能です。現実的な道筋としては、一定の経済指標と連動するインデックスファンドに投資をする場合、「利回り4%〜6%を期待値としておく」ことをオススメします。

その上で、できるだけ確実に2000万円という目標を達成したいと思うのであれば、以下のポイントを意識することが重要です。

積立額を増やす

シミュレーション結果からわかる通り、月10万円の積立ができれば、例え利回りが低迷したとしても、元本だけで2000万円に大きく近づきます。月10万円の捻出は簡単ではありませんが、日々の家計を見直し、無駄な固定費を削減したり、副業などで収入を増やしたりして投資額を作ることで、将来の大きな目標に手が届きやすくなります。

運用期間を延ばす

たとえ毎月の積立額が3万円や5万円であっても、運用期間を長期化させることで複利効果が飛躍的に高まり、目標である2000万円への到達は極めて現実的なものとなります。ここで言う「運用期間」とは、新規の積立を行わず、15年間積み立てた資産をそのまま「保有し続ける期間」も含まれます。

積立・運用期間をできるだけ延ばすことで、市場の成長による恩恵を長期的に受けることができます。そのため、一日でも早く投資を開始することが、資産形成における重要なポイントです。

おわりに

今回は、新NISA開始から2年間の積立を行った場合の「現在地シミュレーション」と、今後15年間の「運用シミュレーション」を解説しました。

積立投資の代表銘柄である「オルカン」はここ数年で驚異的な伸びを見せていますが、長期投資において今後もこのハイペースな推移が続くと楽観視するのは禁物です。

老後2000万円という目標を達成するためには、現実的な数値で堅実な運用を想定し、「積立額を増やす」「運用期間を延ばす」といったアプローチを意識することが大切です。

※本記事は投資の参考となる情報の提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。

※シミュレーション結果はあくまで過去のデータや仮定に基づく試算であり、将来の運用成果を約束・保証するものではありません。投資に関する最終的な決定は、ご自身のご判断で行ってください。

参考資料

・金融庁「NISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について」

・三菱UFJアセットマネジメント「基準価額および純資産総額の推移(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))」

・金融庁「つみたてシミュレーター」

関連記事

額面通りはもらえない!厚生年金、平均年収600万×40年勤務でもらえる月額はいくら?年金月額をシミュレーション

【新NISAvs銀行預金】「毎月5万円」を10年間続けたらどれぐらい差が出る?将来の運用資産額をシミュレーション!

花王の株価はなぜ上がらない?長らく横ばいの状態…元機関投資家が決算から読み解く理由