国民年金と厚生年金「6月15日支給分から増額」いまどきシニアの平均年金月額一覧|夫婦・単身世帯のリアルな家計収支も解説
- 日本の公的年金制度の基本とは?「2階建て」の仕組みを整理
- 2026年度の年金額例はいくらになった?
- 【2026年度】国民年金・厚生年金の支給モデル
- 厚生年金と国民年金の受給額にはどれくらい差がある?
- 厚生年金の平均受給月額と分布状況
- 厚生年金受給額の分布状況(1万円単位)をチェック
- 国民年金の平均受給月額と分布状況
- 国民年金受給額の分布状況(1万円単位)をチェック
- モデルケース①:65歳以上・無職夫婦世帯の家計収支
- 65歳以上・無職夫婦世帯の収入の内訳
- 65歳以上・無職夫婦世帯の支出の内訳
- モデルケース②:65歳以上・無職単身世帯の家計収支
- 65歳以上・無職単身世帯の収入の内訳
- 65歳以上・無職単身世帯の支出の内訳
- 老後資金はいくら必要?生活費から考える備え方
- 年金制度と老後の家計実態を今のうちから知っておこう
◆2026年度は国民年金+1.9%・厚生年金+2.0%プラスへ

国民年金と厚生年金「6月15日支給分から増額」いまどきシニアの平均年金月額一覧|夫婦・単身世帯のリアルな家計収支も解説
公的年金制度の仕組みや、自分が将来どれくらい受け取れるのかを正確に把握している方は意外と多くありません。
実際、公的年金の受給額には個人差があり、加入期間や現役時代の収入によって大きく変わるのが実情です。
本記事では、2026年度の年金支給額や厚生年金・国民年金の平均受給額、さらに65歳以上世帯の家計収支まで詳しく解説します。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
日本の公的年金制度の基本とは?「2階建て」の仕組みを整理
まずは、公的年金制度の基本的な構造について確認していきましょう。
日本の年金制度は、土台となる「国民年金」と、その上に上乗せされる「厚生年金」で構成されており、「2階建て」と表現されることがあります。

基礎部分にあたる国民年金には、原則として日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入します。
なお、国民年金保険料(※1)は一律です。
一方、上乗せ部分となる厚生年金は、会社員や公務員などが加入対象となります。
毎月の給与や賞与に応じて保険料(※2)が決まるため、人によって納付額に違いがあります。
将来の年金額については、国民年金では保険料を480か月すべて納付した場合、65歳以降に満額(※3)の老齢基礎年金を受け取れます。
未納期間がある場合は、その期間に応じて支給額が減額される仕組みです。
また、厚生年金は加入期間と納付した保険料額によって老齢厚生年金額が決まります。
一般的には、長期間働いた人や収入が高かった人ほど受給額も大きくなる傾向があります。
※1 国民年金保険料:2026年度は月額1万7920円
※2 保険料額は標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算される
※3 国民年金の満額:2026年度は月額7万608円
2026年度の年金額例はいくらになった?
公的年金の支給額は、物価や賃金の変化を踏まえて毎年度見直しが行われます。

2026年度の年金額の例
2026年度は、2025年度と比較して、国民年金(基礎年金)が1.9%、厚生年金(報酬比例部分)が2.0%引き上げられます。
【2026年度】国民年金・厚生年金の支給モデル
・国民年金(老齢基礎年金(満額):1人分):7万608円(+1300円)
・厚生年金:23万7279円(夫婦2人分)(+4495円)
※昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は月額7万408円(対前年度比+1300円)
※厚生年金は「男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)」で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
厚生年金と国民年金の受給額にはどれくらい差がある?
老後生活を支える重要な収入源となる公的年金ですが、実際に受け取れる金額には個人差があります。
受給額は、これまでの加入状況や納付実績によって決まるため、人によって大きく異なる点に注意が必要です。
ここでは、厚生年金と国民年金の受給額データを見ていきましょう。
厚生年金の平均受給月額と分布状況

厚生年金の平均額(全年齢)
・〈全体〉平均年金月額:15万289円
・〈男性〉平均年金月額:16万9967円
・〈女性〉平均年金月額:11万1413円
※国民年金の金額を含む
厚生年金受給額の分布状況(1万円単位)をチェック
・~1万円:4万3399人
・1万円以上~2万円未満:1万4137人
・2万円以上~3万円未満:3万5397人
・3万円以上~4万円未満:6万8210人
・4万円以上~5万円未満:7万6692人
・5万円以上~6万円未満:10万8447人
・6万円以上~7万円未満:31万5106人
・7万円以上~8万円未満:57万8950人
・8万円以上~9万円未満:80万2179人
・9万円以上~10万円未満:101万1457人
・10万円以上~11万円未満:111万2828人
・11万円以上~12万円未満:107万1485人
・12万円以上~13万円未満:97万9155人
・13万円以上~14万円未満:92万3506人
・14万円以上~15万円未満:92万9264人
・15万円以上~16万円未満:96万5035人
・16万円以上~17万円未満:100万1322人
・17万円以上~18万円未満:103万1951人
・18万円以上~19万円未満:102万6888人
・19万円以上~20万円未満:96万2615人
・20万円以上~21万円未満:85万3591人
・21万円以上~22万円未満:70万4633人
・22万円以上~23万円未満:52万3958人
・23万円以上~24万円未満:35万4人
・24万円以上~25万円未満:23万211人
・25万円以上~26万円未満:15万796人
・26万円以上~27万円未満:9万4667人
・27万円以上~28万円未満:5万5083人
・28万円以上~29万円未満:3万289人
・29万円以上~30万円未満:1万5158人
・30万円以上~:1万9283人
男女別に見ると、男性が16万9967円、女性が11万1413円となっており、約6万円の差があります。
また、受給額は1万円未満から30万円以上まで幅広く分かれているため、個人ごとの状況確認が重要といえるでしょう。
国民年金の平均受給月額と分布状況

国民年金の平均額(全年齢)
・〈全体〉平均年金月額:5万9310円
・〈男性〉平均年金月額:6万1595円
・〈女性〉平均年金月額:5万7582円
国民年金受給額の分布状況(1万円単位)をチェック
・1万円未満:5万1828人
・1万円以上~2万円未満:21万3583人
・2万円以上~3万円未満:68万4559人
・3万円以上~4万円未満:206万1539人
・4万円以上~5万円未満:388万83人
・5万円以上~6万円未満:641万228人
・6万円以上~7万円未満:1715万5059人
・7万円以上~:299万7738人
国民年金の平均受給月額は、全体・男女別ともに5万円台です。
また、受給額は1万円未満から7万円以上まで分布していますが、満額が決まっているため、厚生年金ほど大きな差は生じにくい特徴があります。
最も多い受給帯は「6万円以上~7万円未満」であり、多くの人が満額に近い年金を受給していることがわかります。
モデルケース①:65歳以上・無職夫婦世帯の家計収支
ここからは、総務省「家計調査報告〔家計収支編〕2025年(令和7年)平均結果の概要」を参考に65歳以上の無職世帯における家計収支を見ていきます。

65歳以上の生活費(夫婦世帯)
65歳以上・無職夫婦世帯の収入の内訳
・実収入:25万4395円
・うち社会保障給付:22万8614円 ※主に年金
65歳以上・無職夫婦世帯の支出の内訳
・実支出:29万6829円
・うち消費支出:26万3979円
・食料:7万8964円
・住居:1万7739円
・光熱・水道:2万3540円
・家具・家事用品:1万1237円
・被服及び履物:5354円
・保健医療:1万7941円
・交通・通信:3万1325円
・教育:0円
・教養娯楽:2万6538円
・その他の消費支出:5万1341円
非消費支出は3万2850円となっており、内訳は以下のとおりです。
・直接税:1万2547円
・社会保険料:2万296円
このケースでは、月の実収入25万4395円に対し支出合計は29万6829円となり、家計収支は4万2434円の赤字です。
モデルケース②:65歳以上・無職単身世帯の家計収支
続いて、65歳以上の単身世帯について見ていきます。

65歳以上の生活費(単身世帯)
65歳以上・無職単身世帯の収入の内訳
・実収入:13万1456円
・うち社会保障給付:12万212円 ※主に年金
65歳以上・無職単身世帯の支出の内訳
・支出:16万1435円
・うち消費支出:14万8445円
・食料:4万2545円
・住居:1万1416円
・光熱・水道:1万5565円
・家具・家事用品:6069円
・被服及び履物:3049円
・保健医療:8388円
・交通・通信:1万3601円
・教育:0円
・教養娯楽:1万6132円
・その他の消費支出:3万1681円
非消費支出の平均は1万2990円で、内訳は以下のとおりです。
・直接税:7072円
・社会保険料:5912円
単身世帯では、実収入13万1456円に対し、支出合計は16万1435円で、毎月の家計収支は2万9980円の赤字となっています。
老後資金はいくら必要?生活費から考える備え方
ここまで見てきたように、65歳以上の無職世帯では、夫婦世帯・単身世帯ともに毎月の家計が赤字となる傾向があります。
では、こうした不足分を補うためには、どれくらいの備えが必要なのでしょうか。
結論から言えば、必要な老後資金は人によって異なります。
住居費の負担や健康状態、趣味・旅行などにかける費用、何歳まで働くかによって家計状況は変わるため、「誰でも同じ金額が必要」とは一概に言えません。
一方で、老後資金を考える際には、平均的な家計収支を参考にしながら、不足額の目安を把握しておくことが重要です。
たとえば、単身世帯では毎月約3万円、夫婦世帯では約4万円の赤字が続く場合、年間ではそれぞれ約36万円、約48万円の不足となります。
仮に65歳以降20年間生活すると考えれば、単純計算でも数百万円規模の備えが必要になる可能性があります。
もちろん、退職金や貯蓄、働き続けるかどうかによっても状況は異なるでしょう。
だからこそ、平均データを参考にしつつ、自分自身の年金見込み額や生活費を踏まえて、「自分に必要な老後資金」を早めに考えておくことが大切です。
年金制度と老後の家計実態を今のうちから知っておこう
本記事では、2026年度の年金支給額や厚生年金・国民年金の平均受給額、65歳以上世帯の家計収支について解説しました。
2026年度は年金額の引き上げとなりましたが、実際の受給額を見ると、厚生年金は平均約15万円、国民年金は平均約6万円と幅があり、個人差が大きいことが分かります。
また、総務省の家計調査によると、65歳以上の無職世帯では、夫婦世帯・単身世帯ともに収入を支出が上回り、毎月赤字となる傾向が見られました。
年金だけでは生活費を賄いきれず、貯蓄の取り崩しやその他収入を組み合わせて暮らしている世帯も少なくありません。
老後の生活を安心して迎えるためには、「年金があるから大丈夫」と考えるのではなく、自身の受給見込み額や生活費を早めに把握し、必要に応じて資産形成や家計の見直しを進めることが重要といえるでしょう。
参考資料
・日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
・日本年金機構「令和8年4月分からの年金額等について」
・厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
・総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」
・厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」II 各種世帯の所得等の状況
・厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」用語の説明
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