自民提言“マイナカード義務化”とは? 初代デジタル大臣・平井卓也氏「デジタル社会を作るためには認証基盤が絶対に必要」

自民提言“マイナカード義務化”とは?初代デジタル大臣・平井卓也氏「デジタル社会を作るためには認証基盤が絶対に必要」
すべての国民がデジタルの恩恵を感じることができる社会を目指すべきだとして、自民党が政府へ提言した「マイナンバーカードの取得義務」。
ただし、取得しなくても、罰則はなし。現在、マイナンバーカードの取得は任意だが、総務省によると、取得率は4月末で82.7%で、1億人を超えたという。
一方で、去年7月までに、本人希望などで、93万枚が廃止されていたことが判明。調査をした会計検査院によると、個人情報の誤登録、別人への紐づけなどのトラブルがあったことを受けて国民が不安に感じて返納が増えた可能性があると指摘している。
果たして、マイナンバーカードの義務化で、社会に新たな景色が生まれるのか。『ABEMA Prime』では自民党デジタル推進本部の本部長で、元デジタル大臣の平井卓也衆院議員に話を聞いた。
■マイナンバーカードの義務化

平井氏は、マイナンバーカードの取得義務について、「今のデジタル社会は進展が早い。そんな中で国民を守るためには、本人確認機能を一人ひとりに持ってもらうことが非常に重要になる。それなしには国民を守ることができないから、カードを持ってもらいたい」。
また、「カードは最終形ではなく、途中の経過段階だ。デジタル社会の中でいかに本人確認できるかという世界を目指していて、そのプロセスにマイナンバーカードがある。同時に、この義務化を言い換えると、国民がデジタルへアクセスする権利を、国が保証しなければいけない、と同じ意味だと考えてほしい」と意義を説明した。
具体的にどのように国民が守られるのか。「今、なりすましや危害を加えるような犯罪では、誰かのアカウントを使ってできてしまう。国民が自分の権利を主張するときにも、インターネットの世界で証明する手段が今は存在しない。放っておくと、アップルやグーグル、フェイスブックといった民間企業に『自分だ』と証明してもらうことになるが、その基盤を民間に任せるのではなく、国が責任を持って保証する『トラストアンカー』になろうという意味だ。これは今後、金融や災害、医療の現場でも、国が本人だと保証する基盤として、社会インフラに不可欠だと考えている」と答えた。
■自主返納者の懸念

2023年に岡山・備前市で「マイナカードを持っている家庭は子ども給食費が無料」という条例案が発表され、持っていない家庭は有料ということに不公平だと感じ、わずか半年でカードを返納した浜田健氏は、「子供を差別するようなカードはいらないと感じて、返納した。今でも取得する気はさらさらない。世界の流れから見てもデジタル化自体は必要だと思う。ただ、マイナンバーはもうすでに法的に存在しているが、マイナンバーカードに医療や免許証など全てを義務付けていくのは怖い」。
一方で、「本当は便利だと思うが、それを覆すような恐ろしさがある。自分たちの情報が日本国内ならまだしも、国外に漏れていく可能性に対する不安などがどうしても拭えない」と利便性を認めつつも個人情報の流出への恐怖を明かした。
■「デジタル社会を作るためには認証基盤が絶対に必要」
平井氏は、「マイナンバーカードは過渡期における本人確認の手段だ。最終的にはやはり人間の生体情報で本人確認することになる。それなしでは、例えばインターネット投票を実現することもできない。これから10年先、我々の次の世代の時、デジタル社会が不可逆的に進んでいくことを考えたら、いろいろな不安があったとしても進めていくのが我々世代の責任だと考えている」。
さらに、「これからAIエージェントが人に代わって色々な契約をしたり買い物をするようになると、それこそリスクだらけの社会になってしまう。しかし、世の中がそういう方向に進む可能性も高い。そうなった時、最後は自分で全てコントロールすることを確保しておかないと、デジタルに振り回されてしまう。本人が関与して決めるデジタル社会を作るためには、認証基盤が絶対に必要だ」と主張した。
(『ABEMA Prime』より)
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