【おひとりさまの平均貯蓄額】30歳代~60歳代「年代別」平均と中央値で見るリアルな貯蓄実態とは?
- 【年代別】単身世帯の貯蓄額はいくら?平均と中央値で見るリアルな実態
- 30歳代単身世帯の貯蓄事情:平均501万円、中央値100万円
- 40歳代単身世帯の貯蓄事情:平均859万円、中央値100万円
- 50歳代単身世帯の貯蓄事情:平均999万円、中央値120万円
- 60歳代単身世帯の貯蓄事情:平均1364万円、中央値300万円
- 貯蓄ができる人とできない人の分岐点となる3つの習慣
- 違い1:収入と支出の具体的な流れを把握できているか
- 違い2:「先取り貯蓄」など自動化の仕組みを取り入れているか
- 違い3:資産形成に関する情報を自ら収集しているか
- シニアの家計実態:公的年金だけでは生活費が不足する現実
- 貯蓄格差は「把握・仕組み・情報」の差から生まれることも
《貯蓄ができる人とできない人の分岐点となる3つの習慣》シニアの家計:ひと月あたり平均赤字額は?

【おひとりさまの平均貯蓄額】30歳代~60歳代「年代別」平均と中央値で見るリアルな貯蓄実態とは?
新年度が始まり、新たな生活をスタートさせた方も多いのではないでしょうか。
4月は、就職や異動、引越しなど環境の変化をきっかけに、自身の家計を見直す良い機会です。
特に単身で生活している方にとって、将来に向けた貯蓄は重要な関心事の一つかもしれません。
金融経済教育推進機構が公表した「2025年家計の金融行動に関する世論調査」によると、単身世帯の貯蓄額は年代によって大きなばらつきがあることがわかります。
平均額だけを見ると安心してしまうかもしれませんが、より実態に近い中央値や貯蓄ゼロ世帯の割合にも目を向けることが大切です。
この記事では、30歳代から60歳代までの単身世帯における貯蓄のリアルな状況をデータで確認し、「貯蓄がある人」と「貯蓄がない人」の行動習慣の違いを3つのポイントで整理していきます。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【年代別】単身世帯の貯蓄額はいくら?平均と中央値で見るリアルな実態
はじめに、単身世帯の貯蓄状況について、金融経済教育推進機構が公表した「2025年家計の金融行動に関する世論調査」のデータをもとに、年代ごとの詳細を見ていきましょう。

単身世帯の貯蓄額
30歳代単身世帯の貯蓄事情:平均501万円、中央値100万円
・金融資産非保有:32.3%
・100万円未満:14.2%
・100~200万円未満:14.2%
・200~300万円未満:4.9%
・300~400万円未満:4.3%
・400~500万円未満:2.8%
・500~700万円未満:5.5%
・700~1000万円未満:3.1%
・1000~1500万円未満:5.5%
・1500~2000万円未満:4.3%
・2000~3000万円未満:2.5%
・3000万円以上:3.4%
・無回答:3.1%
・平均:501万円
・中央値:100万円
30歳代単身世帯の金融資産は、平均値が501万円であるのに対し、中央値は100万円という結果でした。
詳細な分布を見ると、金融資産を全く保有していない層が32.3%、100万円未満の層が14.2%いる一方で、3000万円以上の資産を持つ人も3.4%いるなど、資産状況の二極化が進んでいる様子がうかがえます。
40歳代単身世帯の貯蓄事情:平均859万円、中央値100万円
・金融資産非保有:32.1%
・100万円未満:15.1%
・100~200万円未満:7.1%
・200~300万円未満:5.9%
・300~400万円未満:4.3%
・400~500万円未満:2.2%
・500~700万円未満:6.2%
・700~1000万円未満:4.6%
・1000~1500万円未満:6.2%
・1500~2000万円未満:1.2%
・2000~3000万円未満:2.8%
・3000万円以上:9.9%
・無回答:2.5%
・平均:859万円
・中央値:100万円
40歳代の中央値は30歳代と変わらず100万円となっています。
しかし、平均額は30歳代から300万円以上も増加しており、3000万円以上の金融資産を保有する人の割合がおよそ1割に達している点が特徴です。
50歳代単身世帯の貯蓄事情:平均999万円、中央値120万円
・金融資産非保有:35.2%
・100万円未満:10.1%
・100~200万円未満:7.4%
・200~300万円未満:4.6%
・300~400万円未満:2.7%
・400~500万円未満:3.3%
・500~700万円未満:4.9%
・700~1000万円未満:4.6%
・1000~1500万円未満:6.0%
・1500~2000万円未満:3.3%
・2000~3000万円未満:5.5%
・3000万円以上:10.4%
・無回答:1.9%
・平均:999万円
・中央値:120万円
50歳代になると中央値が上昇し、平均額も1000万円に迫ります。
まとまった資産を築いている世帯が見られる一方で、金融資産を保有していない世帯が35.2%、100万円未満が10.1%と、貯蓄が十分に進んでいない層も依然として存在しています。
60歳代単身世帯の貯蓄事情:平均1364万円、中央値300万円
・金融資産非保有:30.4%
・100万円未満:9.1%
・100~200万円未満:4.3%
・200~300万円未満:2.4%
・300~400万円未満:4.5%
・400~500万円未満:3.1%
・500~700万円未満:6.0%
・700~1000万円未満:4.8%
・1000~1500万円未満:8.1%
・1500~2000万円未満:4.1%
・2000~3000万円未満:5.5%
・3000万円以上:15.6%
・無回答:2.2%
・平均:1364万円
・中央値:300万円
60歳代では、中央値が300万円まで大きく上昇します。
平均額は1364万円に達するものの、金融資産非保有者と100万円未満の人を合わせた割合は、約4割を占める状況が続いています。
貯蓄ができる人とできない人の分岐点となる3つの習慣
では、「貯蓄ができる人」と「なかなか貯まらない人」とでは、日々の行動にどのような違いがあるのでしょうか。
ここでは3つのポイントに分けて見ていきます。
違い1:収入と支出の具体的な流れを把握できているか
日々の支出には、家賃や光熱費、通信費、食費、交際費、保険料など多岐にわたる項目があります。さらに、税金や社会保険料といった消費以外の支出も存在します。
これらの項目に毎月どれくらいの金額を使っているかを具体的に把握することが、家計改善の第一歩です。
どこに無駄があり、どの部分を見直せるのかが明確になります。
同時に、自身の貯蓄の現状を正確に知ることも大切です。
現在の預貯金残高や毎月の積立額、そしてこのペースを続けた場合に将来どれくらいの資産が築けるのか、具体的にシミュレーションしてみることをおすすめします。
また、将来の生活を支える「老後に受け取れる年金額」も、「ねんきんネット」などを利用して確認が可能です。
多くの場合、公的年金だけで生活をまかなうのは難しいのが実情です。
まずはご自身の年金見込み額を把握し、老後資金準備への意識を高めることが重要です。
違い2:「先取り貯蓄」など自動化の仕組みを取り入れているか
日々の生活が忙しいと、資産形成に時間をかけることが難しくなりがちです。
また、「生活費に余裕ができたら貯蓄しよう」という考え方では、つい後回しになってしまい、結果として計画的に貯蓄が進まないケースは少なくありません。
そこで有効なのが、「自動で貯まる仕組み」を活用することです。
多くの金融機関では、給料の振込日に合わせて指定した金額を自動的に積み立てる定期預金などのサービスを提供しています。
このような仕組みを導入することで、意思の力に頼らず、無理なく継続的に貯蓄を増やしていくことが可能になります。
違い3:資産形成に関する情報を自ら収集しているか
資産運用にはリスクが伴うため、「難しそう」「損をするのが怖い」「調べるのが面倒」といったイメージから、最初から情報収集を避けてしまう人もいます。
しかし、お金に関する知識や情報を得るかどうかで、将来の選択肢は大きく変わってきます。
まずは基本的な知識を身につけ、自分なりに情報を調べて理解を深める姿勢が大切です。
その上で、リスクを正しく理解し、ご自身の許容できる範囲で行動を起こすことが、資産を育てる上で求められます。
シニアの家計実態:公的年金だけでは生活費が不足する現実
総務省が公表した「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」を見ると、65歳以上の夫婦のみで構成される無職世帯の家計収支の実態がわかります。

出所:総務省「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」
・実収入:25万4395円
・可処分所得(手取り収入):22万1544円
・消費支出:26万3979円
・毎月の赤字額:4万2434円
この調査によると、65歳以上の無職の夫婦世帯では、実収入が25万4395円、手取りにあたる可処分所得が22万1544円でした。
それに対して消費支出は26万3979円となっており、毎月4万2434円の赤字が発生している計算になります。
このデータから、公的年金などを中心とする収入だけでは日々の生活費をカバーしきれず、貯蓄を取り崩しながら生活している世帯が多いという実態が浮かび上がります。
支出の内訳を確認しても、食費や光熱費、交通・通信費といった生活に不可欠な費用が大部分を占めており、これらを大幅に削減することは容易ではありません。
このような状況を考慮すると、老後の生活を安定させるためには、公的年金の収入だけに頼るのではなく、現役時代から計画的に貯蓄などの準備を進めておくことの重要性がわかります。
これまで見てきたように、日頃から家計の収支を把握し、自動化の仕組みを活用して継続的に資産を積み上げているかどうかが、将来の生活のゆとりを大きく左右します。今のうちから老後に向けた準備を始めておくことが大切です。
貯蓄格差は「把握・仕組み・情報」の差から生まれることも
この記事では、30歳代から60歳代の単身世帯における貯蓄額の現状と、「貯蓄ができる人」と「できない人」の行動習慣の違いについて見てきました。
単身世帯の貯蓄額は、年代が上がるにつれて平均値・中央値ともに増加傾向にありますが、その一方で金融資産を全く持たない層も一定数存在しており、資産格差が広がっている実態が明らかになりました。
このような差が生まれる背景には、日々の収入や支出を具体的に把握しているか、自動で貯蓄できる仕組みを活用しているか、そしてお金に関する情報を積極的に収集しているか、といった行動習慣の違いが影響していると考えられます。
まずはご自身の状況を正しく理解し、具体的な収支を把握することから始めてみてはいかがでしょうか。
それが、将来の資産形成を考える上での大切な第一歩となります。
※当記事は再編集記事です。
参考資料
・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」
・総務省「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」
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