【新日本】エル・デスペラードがかつての師・金丸義信から学んだプロレスの土台「どの位置にいてもあの人は俺の目標」

【新日本】エル・デスペラードがかつての師・金丸義信から学んだプロレスの土台「どの位置にいてもあの人は俺の目標」
新日本プロレスは6月3日(水)、東京・後楽園ホールにて『BEST OF THE SUPER Jr.33』第12戦を開催した。
Bブロックのサバイバルレースが最終局面を迎える中、かつて同じユニットで苦楽を共にした師弟による一戦が後楽園のリングで実現した。
2年ぶり2度目の頂点を目指して首位タイを走るエル・デスペラードと、すでにリーグ戦敗退が確定しているものの、常に不気味な存在感を放ち続ける金丸義信の激突。
大会直前の公開会見において、金丸義信は「今年はよ、誰の足元、すくってやろうかな!?」とエル・デスペラードの肩を叩いて不敵な挑発を行っており、波乱の予感をはらんだ公式戦であった。

試合は、百戦錬磨の金丸義信がインサイドワークで試合のペースを掌握する展開となった。

執拗な首攻めから始まり、レフェリーを盾にした攻防、さらには代名詞でもあるウィスキーボトルを持ち出すなど、反則スレスレの老獪なテクニックでエル・デスペラードを翻弄し続ける。

終盤、レフェリーが交錯してリング上が一時的な無法地帯となると、両者は丸め込みの応酬によるスリリングな削り合いへと発展した。

一瞬の隙も許されない紙一重の攻防が続いたが、最後はエル・デスペラードが渾身のピンチェ・ロコを炸裂させ、短期決戦に終止符を打った。

激しい消耗戦を制し、勝ち点を12に伸ばしたエル・デスペラードは、バックステージに姿を見せると全身の痛みを堪えながら口を開いた。
わずか5分余りの試合時間とは思えないほどの深刻なダメージが、相手の凄みを物語っていた。

「何、5分ちょいだぁ? 5分ちょいの試合のダメージか、これが。痛ってぇ……」
苦悶の表情を浮かべつつも、その言葉にはかつての師に対する深い敬意が込められていた。
金丸義信がリングに持ち込んだクラシックなレスリング技術の重みを、自らの身体で受け止めた実感として語り始める。
「温故知新っつうけどさ、何でもかんでもオールドスクールがいいとは思わねえが、基本なくして応用なしで、土台が太ければ太い程、厚ければ厚い程、上に立つものっていうのは高くなっていくよな。要はそういうことだろう」
反則や介入といったダーティーな部分を取り除けば、そこには揺るぎないプロレスリングの基礎が存在する。
だからこそ、エル・デスペラードは自身の立ち位置が変わろうとも、金丸義信というレスラーを追い続けているのだ。
「アァ、どの位置にいても、やっぱりあの人は俺の目標だ。だからってまあウィスキーだなんだ、そのへんはリスペクトしないよ。過去に出してたけど、俺はもうそれはしないよ」
レスラーとしての確固たる哲学を示したエル・デスペラード。そして話題は、自身が決勝トーナメントへ進出するための条件へと移る。
自身の公式戦はこれで全日程を終了したが、進出の可否は他力本願となっている現状だ。
直後に試合を控える佐々木大輔の入場曲が会場に鳴り響く中、祈るような、それでいて威圧的なエールを送った。
「あとはオメー、(佐々木)大輔! 今かかってるけど、お前、負けんなよ。オメーが負けて、豹、この2人が負けたら、俺の決勝トーナメントの目はなくなるんだ。テメーら俺のために頑張れ! わかったか」
己の運命を他者に委ねる歯がゆさを抱えながらも、最後は力強い言葉で締めくくった。
過酷なサバイバルレースの結末は、残り試合を戦うライバルたちの手に託された。
<写真提供:新日本プロレス>
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