キュウリのサンドイッチ絶品のレシピとは?低カロリーなヘルシー野菜の実力
みずみずしくて、パリッとした食感が魅力のキュウリは、夏野菜の代表格。サラダや漬物などによく用いられますが、サンドイッチの具材としても定番です。読売新聞のユーザー投稿サイト「発言小町」には、キュウリのサンドイッチが大好きだという女性から、おいしいサンドイッチのレシピを募る投稿が寄せられました。
キュウリは「世界でいちばん栄養が少ない野菜」と言われることも。可食部100グラム当たり14キロカロリーと低カロリーなため、「カロリーが低い=栄養がない」という誤解が広まってしまったようです。実際には、低カロリーながら、カリウムやβ‐カロテン、ビタミンC、食物繊維といった栄養素が含まれています。

トピ主さんのレシピで作ったサンドイッチと黒い紅茶
「 胡瓜(きゅうり) のサンドイッチ(駄)」のタイトルで投稿した「究理使い」さんは、キュウリのサンドイッチが好きで、よく自分で作るそう。具材はミニキュウリだけで、薄くスライスしたキュウリに粗塩を振り、しばらく置いてから軽く水気を切ります。サンドイッチ用の食パン(10枚切り)の片面にバターかマーガリンを塗り、その上にキュウリを並べて、もう1枚のパンでサンドします。さらに、ラップで包み、お皿など重しを載せてしばらく置いたら、好みの形に切り分けて出来上がりです。
イギリスのミステリー小説を読みながら、黒色の紅茶とともに食べると、いっそうおいしいと、こだわりの食べ方を教えてくれたトピ主さん。「皆さまのキュウリのサンドイッチレシピも、ぜひ教えてください」と呼びかけました。
このトピックには、40件を超える反響があり、20以上のレシピが寄せられました。
「nene」さんが紹介してくれたのは、「昭和のお母さんのサンドイッチ」。かつてお母さんがお弁当用に作ってくれたそうです。「薄く輪切りにしたキュウリに塩をし、これでもかというほど絞ります。キッチンペーパーに包んでさらに絞り、しっかりと水気を取ります。青々と色濃く、ちりちりになったキュウリを、辛子とバターを塗ったパンにはさんで耳を切り落とします」
「昭和世代」さんも、薄くスライスしたキュウリを塩もみして、水分が出てきたら、ギューッと絞ります。絞り切ったら、好みの量のマヨネーズと、和辛子、コショウ少々であえ、味見をして塩気と辛子の量を調節。これをパンに挟んだら完成です。
「キュウリとハムのマヨネーズあえの組み合わせが好き」とコメントしたのは、「はなこ」さんです。「何の小説か忘れてしまいましたが、キュウリのサンドイッチを作る場面がありました。ともかくキュウリをぎゅうぎゅうに絞るんですが、男の人の力が必要なんですって。味付けとか忘れちゃいました」。ちなみに、この小説は宮本輝さんの「水のかたち」。おいしい料理の描写がたくさんあって、読むと作りたくなります。
「ふわふわ」さんは、「キュウリの種の部分をスプーンで取り除くと、パリパリ食感がより強くなり、水も出ない」とアドバイス。種はその場で食べるのだそうです。
これに対して、「胡瓜すき」さんは「水気は取るけれど絞らない」と言います。軽くトーストしたパンに辛子とバターを塗り、キュウリをたっぷり挟んで食べるそう。「あなんのうん」さんは、絞らないうえに塩も振りません。「とにかくキュウリをパンに挟んで食べるのが好き。ホームベーカリーで焼いた食パンを8枚切りにしたのにキュウリをこれでもかと挟んで(パンを)二つ折りにしてかぶりつきます。たまにマヨネーズも投入しますが、調味料を加えるとどうしても水が出るので、基本パンとキュウリで」。まさにキュウリが主役の食べ方ですね。
イギリスのミステリー小説と紅茶をお供にキュウリのサンドイッチを食する――。トピ主さんのこだわりのスタイルですが、キュウリで作るサンドイッチは「貴婦人のサンドイッチ」とも呼ばれるそう。「イギリスでは昔、キュウリは温室で栽培されていて、それがお金持ちの貴族のステイタスだった。キュウリのサンドイッチと紅茶でのんびりイギリス貴族になった気分を味わえて最高ですね」(「ルピ」さん)。
キュウリのサンドイッチは、「キュウリを切ってパンに挟むだけでしょ」と言われそうですが、シンプルな食材ほど丁寧に作ると、おいしさが引き立ちます。『レシピに書けない「おいしいのコツ」、全部お話しします』(主婦と生活社)の著者で料理研究家の井原裕子さんに、「絶品キュウリサンド」のレシピを教えていただきました。

(1)厚さ3ミリにキュウリをスライス(2)塩を振ってしばらく置いたら水気を取る(3)パンに1列ずつ並べる(4)サンドすれば完成(撮影・豊田朋子)
【材料/4組分】 ・キュウリ…3本 ・塩…小さじ1/3程度 ・食パン(8枚切り)…8枚
<スプレッド> ・バター(室温においてやわらかくする)…50g ・マスタード(コールマン マスタード)…20g ・マヨネーズ…20g ・塩…ひとつまみ
【作り方】 1) キュウリは両端を切り落として長さを2等分に切り、スライサーで厚さ3ミリの薄切りにする。バットにキッチンペーパーを敷いてキュウリを並べ、全体に塩を振って7~8分おく。新しいキッチンペーパーをかぶせ、出てきた水気をおさえる。
2) ボウルにスプレッドの材料を混ぜ合わせる。
3) 食パンを2枚1組にして、内側になる面にそれぞれ (2) を塗る。 (1) の水気をさらによく拭き取り、 (2) を塗った面に1列ずつ並べる。パンを合わせてサンドする。残りも同様にサンドする。
4) 食パンの耳を切り落とし、4等分(食べやすい大きさ)に切る。

完成したキュウリのサンドイッチ(撮影・豊田朋子)
井原さんによると、薄切りにしたキュウリのベストな厚さは3ミリ。薄すぎず、歯ごたえが楽しめる絶妙な厚さなのだそうです。「スライスしたキュウリの水気は丁寧に拭き取りましょう。おろそかにすると、おいしく仕上がりません。振り塩はちょっと塩気が強いくらいで。余計な水分を抜くのと同時に、下味にもなります。キュウリは必ずパン1枚に1列ずつ並べてください。たくさん挟んでしまうと、食べたときにキュウリがすべって、食感が悪くなってしまいます」
シンプルなレシピなので、アレンジや風味付けはいくらでも可能ですが、井原さんは「何も加えないシンプルな味わいがベスト」と考えているそうです。
ビタミンBやカリウムが豊富に含まれているキュウリは、夏バテ予防の効果が期待できるといいます。これから暑くなる季節、シャキッとした歯触りと美しい断面が食欲をそそる、ヘルシーでおいしいキュウリのサンドイッチを作ってみては。
【紹介した投稿】 ▽胡瓜のサンドイッチ(駄)
(読売新聞メディア局 後藤裕子)
プロフィル井原裕子(いはら・ゆうこ)料理研究家、食生活アドバイザー。愛知県生まれ。アメリカとイギリスに計8年間在住、訪れた国は20か国以上という経験を持ち、世界の料理から日本の家庭料理まで幅広いジャンルを得意とする。料理動画メディア「DELISH KITCHEN」の副編集長を6年間務め、4万本以上の料理動画を監修。NHK「きょうの料理」「あさイチ」などテレビをはじめ、書籍・雑誌でレシピを提案する。企業向けのメニュー・商品開発など、フードコンサルティングも行っている。

レシピに書けない「おいしいのコツ」、全部お話しします(主婦と生活社/1650円・税込み)